ごんぎつねの独り言 ~技術士試験(建設部門:道路、総合技術監理部門)の受験記録・ブログ~

不器用で、愚直で、貧乏くじを引くのが大得意な "ごんぎつね" が本音で綴るブログ。 恐縮です(^^ゞ

口頭試験の総括

2010年01月17日 | 技術士(総監)
先週、業務で担当した緊急かつ突貫のプロジェクトが無事完了した。
そのため、普通に近い生活に戻ることができ、久しぶりにオフの週末をいただいた。
口頭試験前は、すきま時間どころか、トイレに行く時間を惜しむほど時間がなかったというのに、本当に皮肉なものだ。

口頭試験で、ドン・キホーテ のような 愚挙を犯してしまったのかも知れない。

受験生の多くは、模擬演習を重ねてたうえで、技術者の聖地、戦場(フォーラム8)にやってくる。
例えるならば、「口頭試験用のモビルスーツ」 に乗り込んでいるようなものだ。
試験官からの質問を冷静に受け止めてくれる厚い装甲と、迅速かつ的確な回答を行う手助けをしてくれる重火器を装備している。

そういった猛者たちが集った戦場に、生身の体一つで ふらっと 乗り込んでしまったようなもの。
さすがに、腰布 と 原始的な弓矢 程度のものは身に着けていたが、 ^ ^
技術士試験(総監)の難易度が上がっているなか 相対評価というハンデ戦において 勝算があるかと問われると、さすがに厳しい。

模擬面接やロールプレイの有効性は十分すぎるほど承知している。
また、口頭試験で不合格となると、筆記試験から全てやり直しとなることも十分に分かっているし、口頭試験で不合格となった経験 もある。

しかし、愚直すぎるかも知れないが、業務上の厳しい「守秘義務」 、そして強すぎる「自律心」 があるため 自制した。
「不器用だ」 、「要領が悪すぎる」 、「折角のチャンスが 本当にもったいない」 、「何もそこまで」 と言われることもある。

私にとっての 受験の意義、スタンス は、継続研鑽の成果である 『普段力』 のレベルを客観的に測定することであり、
私にとっての 優先順位 は、 技術士試験(総監)に合格することより、業務を通した社会貢献や、公益へ寄与することのほうが高い。

また、業務が多忙を極めているため、口頭試験に向けた準備は殆どできないことは 覚悟していた。
覚悟していたはずなのに、もう少し時間的な余裕があれば、また、模擬面接やロールプレイを受けておけば、といった気持ちも どこかに残っている。 (^^ゞ
そういった 弱い気持ち を抑えるため、「悔いはないんだ」 、「これでいいのだ」 と言い聞かせている。

運に恵まれ、3年連続で口頭試験を受験できた。
技術士試験の特徴は 口頭試験が存在することであり、受験生にとっての醍醐味であると改めて感じた。
なかでも、総監の口頭試験は面白いというか、マネージメントについて実践的な側面から質問が飛んでくる。
知識だけではなく思考や実行、そして、実行するなかでぶつかるであろう 現実、様々な問題への対応力が問われたように思う。

以上を、口頭試験の総括としたい。


話は変わる。
少し時間的な余裕ができたので、遅ればせながら 3D映画の 「アバター」 を観てきた。
モビルスーツのようなものを着て、乱暴に お宝(資源)を狙う侵略者たちに、腰布 と 原始的な弓矢のみで 志と強い心だけを頼りに 戦うストーリーだった。

内容はさておき、映像の出来に大満足。
映画の可能性を大きく広げたことに意義がある。

新たなこと、革新的なことを実行するのは凄く大変なこと。
誰も見たことがないことを実行するため、それを メンバに伝え、理解してもらい、前向きな協力を得るのは骨が折れる。
信念をもって、相当に粘り強くやったのだろう。

一方、日本がこのような得意とする技術分野で主導できていないことが非常に残念に思えた。
かつて、「トランスフォーマー」 を見たときも同様な思いがした。

そして、リビングルームに山積みになっていた新聞を読んだ。
少し残しておきたい言葉があったので、捨てる前に、書き留めておく。
最後の言葉の中の 「パパラギ」 という本は、私自身も読んだことがあり、非常に感銘を受け、考えさせられた記憶が甦った。

自分の心の中では、「パパラギ」 と 「アバター」 が 妙にシンクロした週末であった。


偉大とは方向を指し示すもの。
リーダーたる者は、その旗をしっかりと立てることがまず第一だ。
旗が見えなければ、ついていく者はどこへ向かって走ったらいいかわからない。

 私の履歴書(細川護熙)、日本経済新聞、2010.1.16


仕事のやり方で私が(熊本県の)職員たちに繰り返し求めたのは以下のような単純なことだ。
「誰が、何を、いつまでに、どういうやり方で、どれくらいのコストをかけてやるか」。

組織として手がける仕事の成果は、なによりも人が生き生きと仕事をするかにかかっている。

 私の履歴書(細川護熙)、日本経済新聞、2010.1.13


審議会でまず最初に議論になったのは、そもそも豊かさとは何かということだったが、
ちょうどそのころに読んだ「パパラギ」という本にあった話が面白かった。
20世紀初め、ヨーロッパに招待されたサモアのある大酋長が島に帰って「ヨーロッパ文明とは何であったか」を島民に報告する。
酋長の考えでは物には二つあって、ヨーロッパ人の言う物とは自動車やテレビなどの人間の作った物だが、
もう一つは神が作りたもうた物というのがあって、それは美しい星空やきれいな砂浜、おいしい魚などだ。
そういう物は我々の方がはるかに豊かで、自分たちの文明が物に関して貧しいとは思っていない、と。

 私の履歴書(細川護熙)、日本経済新聞、2010.1.14


お詫び:
なるべく隠さずに、事実や本音を素直に記しています。
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本人以外には興味がない内容、時には不快な表現を含んでいるかも知れませんが、ご容赦いただけると幸いです。

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