ラ・ゴローザ なんちゃってマダムの太うで繁盛記

人生前半戦は世界中を周って飽食生活 そして一転、美食をサービスする側になったマダムが、レストラン業界視点で綴る呟き日記

北イタリア・でぶでぶ旅路 2.

2006-01-14 03:43:35 | Weblog
ミラノから高速8号線を一路北上し イタリア屈指の景勝地 ラーゴマジョーレの

湖畔のほとり名高いリゾート地 STRESA に辿り着いた・・はずだった 

ところが突然 高速道路が無くなったのですよ!

うろたえつつ地図をながめ探しても 今自分が居る町の名が見つからない!!

弱ったもんですね はい!こんな時はヒトヤスミ、ヒトヤスミ・・  

手ごろなバールに車を停め  相棒と頭をつき合わせつつ コーヒー片手に地図を

覗き込んでも この町の名が地図に載って無いんだから分かるわけ無いのヨ

で、暇そうにサッカーゲームなんぞやってる手近のおじさんに 地図を開いて 

『私等 今どこにいるんでしょうね~?』 それで判明 ビックリ!私等2人 な

ぜか目指す街の湖反対側に 行っちゃったんですな 何処で高速道を乗り間違えた

のか?! (桜田門に行こうと思って九段に出ちゃった!)の百倍以上メガミス

やっちゃいました 

ま、湖に沿ってグル~っと周れば目指すSTRESAにたどり着くのでしょうが 

なにせラーゴマジョーレは 琵琶湖より大きな湖をベタ~と潰して南北に

長ヒョロクしたようなナカナカの大物で しかも我等はその真ん中辺りに居て 

その真反対側の街を目指しているのだから どのくらい時間食うか 分かんないも

んネ状態なんですよ  しかしサッカーゲームおじさん曰く

『STRESAに 行くんだったら フェリーに乗れば?』って 

『フェリーってアノ車もヒトも乗れるヤツ?』

ああ!天は我らを見放さなかった!! 愛車メルセデス・スマートに乗り込み

再び出発!

意気揚々と地図を睨みながら たまに地図に出ている町の名前に出会うと 

小心な胸を撫で下ろしつつ 無事に出発時刻10分前フェリーポートに

辿り着いた時の 空はこの上ないピーカンの上天気!

しかもフェリーはナカナカ瀟洒な趣で うん!船旅も悪くない!!  辺りはリゾ

ート地にふさわしいコジャレタ建物を岸辺に配し なんか旅情ヤナ~気分炸裂!

チケット売り場のおやじが セコクお釣りをごまかそうとしたのも これはこれで

イタリアらしくて(善良なイタリア人諸氏スンマセン)やっぱ旅情やな~ 

いやー!アポ無し突撃イタリア旅行 2日目から思わず 旅気分満喫で儲けちゃっ

たよと言ってる間に40分ほどの船旅は終わり 無事対岸に到着! 

さてココからは きっちりフェリーのパーサーに聞いておいた道順をたどれば

約30分ほどで 待望のSTRESAのはず  この『STRESA』という街は

友人M嬢がいたって推薦の場所で 彼女のPCで幾つか推奨のホテルも探していて

くれた事もあり 久しぶりに旅情を味わえる一夜になりそうと 

期待たっぷりに湖畔をドライブしていけば 出てきましたよ!ナカナカの美景ホテ

ルが で 『まあ!何て素敵なホテルでしょう!ココに決めた!』と思ったら 

そこはM嬢が渡してくれたメモにある『LA FONTANAホテル』だった

名前どおり庭に大きな噴水があって アプローチからテラスまでとりどりの花や 

さりげなく置かれた椅子も感じの良い 旧家の館といった風情のこじんまりした

佇まい  とはいっても案内された部屋からは湖が一望に見渡せて 

Che Bella vista!  

広々としたバスルームもベッドルームも設備はしっかり近代的で 通常 イタリア

のホテルによくある『エアコンもバスタブも無い!ショック!~』 

なんて事も無く 充分な居心地良さ そして宿の主人は洗練された物腰で 

且つ親しみやすい穏やかな風貌の紳士 ディナーのレストランを彼に尋ねている

途中に割り込んだ 多分道に迷ったであろう当日客のフランス人の おば様からの

電話に答える口調もソフト且つ根気良く 穏やかに語りかけて かなりパニクッテ

いたカンジの(電話を盗み聞きするまでも無く 雰囲気が受話器から飛び出してま

したよ) おば様もぐっと落ち着いた様で きっと無事辿り着く事でしょう・・

さて我ら目指すところの 郷土料理の名店として 幾つかチョイスをもらった店の

メモを片手に場所をを探しがてら まだ日は高いので午後の散歩を湖畔に下りて

行けば ハイシーズンを過ぎてさほど人通りも多くないとはいえ やはり屈指の

リゾート地 数々の映画のシーンを飾る豪華ホテルや 名高い王女の島など 

観光客の姿がかなり目に付く中 全く日本人の姿は見当たらず というより

東洋人の姿すら全然無く あちこちで聞こえてくるのはドイツ語ばかり 

この時期シーズンを過ぎてプライスダウンになったリゾート地に どっとドイツ

からの団体客が 押しかけているようです

日本人と同じく ドイツの民族性も団体旅行を好むようで 違うのはブランド・

ショッピングにお金をつぎ込まないところでしょうかね~ 

コーン売りのジェラートをなめなめ湖畔をぶらつき20分ほどで

STRESAの中心街に足を踏み入れれば 実におとぎ話の街並みの様に可愛く 

どの店も観光客を意識してのショウウィンドーが 客の目を引く小さな通りが

縦横に入り組んで 思わず足を止めて観いってしまうと 何時までも眺めていたく

なるようなお店ばかり

しばらく行くとこれまた可愛い広場があって 各リストランテのテラッツァが 

所狭しとテーブル・椅子で 埋め尽くし何処からともなく プ~ンと良い香りが漂

ってくる 丁度仕込みの真っ最中かな?なんて想像させるひと時 しかしワレ等が

目指すのは観光客向けのレストランではないので ズンズン広場を突っ切ってメモ

を片手に街の奥に侵入していくと あやや 危 アヤや7!住宅区に入ったかな

と危ぶみ始めたチョッと手前に お目当てのレストランが登場!

結構な門構えの横にメニューボックスがあり 料理の名前を見るだけでお腹が

ケタタマシくサイレンを鳴らしそうになってきたので 一旦ホテルに帰りディナー

の予約を入れ シャワーを浴びて出かけ直しなんて 余裕をカマス気持ちのゆとり

も無く 7時の開店時間まで 餌さ待ち態勢の番犬のように 先ほどの可愛い通り

を当ても無くうろついて時間を潰し かなり危険な食欲状態で 7時きっかりに

先ほど目当てのレストランに突入!!

当然そんな早い時間に イタリア人は食事に出かけないので 

我ら2人きり貸しきり状態の店内のインテリアは 絵に描いたようなイタリアン・

レストラン って どんな絵?か分かりにくいでしょうが よくテレビ等でトラデ

ィッショナルな店を美術さんに頼むと こうなる的なインテリアだと 思ってネ!

黒服おねえちゃんが メニューを持ってきて 黒服おじさんがオーダーを取りに来 
黒服オネーチャンがワインリストを持ってきて 選んだワインを抜栓するといった

型どおりのサービスの後 いよいよ始まりましたよ ピエモンテディナー!

飽食の数々は 次回ご報告! 

渋谷道玄坂 渋い大人のカジュアル・イタリアン ラ・ゴローザ 弥生マダム