ぼこ爺のまだら雑記

じじいがブログをはじめました

安いヤツはそれなりのワケがあると承知せなあかんわ

2012-05-08 17:05:07 | 日記

 デフレ時代だから、みんな安くなるからエエぞといって大いに歓迎だというお方が随分いる。だがそうした人たちのなかで、どれだけデフレの恐ろしさを認識しているだろうか。今の世はほとんどが安売りの店をこぞって捜し求めるから、必然的に店の競争心を煽り、そのために窮地に陥り、そして破産という道を辿っていく。

 そんな危機にある業者を痛み付けんばかりに、消費者は(ここは高い、あそこは1円安いと声高に言って競争心を焚きつける。これでは真っ当な商いを否定されて、商いが立ち行かなくなってしまう。ぼこ爺は商売側に加担する気は毛頭にはないが、ときとして諸費者の一方的な言動にたいして憤りを感じる時がある。かって消費者は王様だとチヤホヤされ、それが現在までも続いている。

  めちゃめちゃ安売り広告で、世のオバチャン族が開店前から辛抱強く行列する光景を見受ける。そして売り手と買い手が和気あいあいとやり取りしているが、それには安くても決して損をしない裏工作が売り手側にあるからだと思う。損して得を取れというが、これらのバーゲンは損しないで得する部類だ。ぼこ爺にもこんな経験があった。家内バアさんが、カニが大安売りで半値以下で買い、鍋を囲んで、ぐいと一杯。だが見事に期待は裏切られた。箸で挟んだ足は殻だけで身がない。よく見ると身が汁のなかに溶けこんでいた。まだ汁が煮立ってもいないが・・・。結局カニの出汁だけだが、全く味気ないものであった。

 後日、通を自称する友人いわく。売れ残ると、冷凍倉庫(業者)が引き取り、再冷凍を何度も繰り返したものが店頭にならび、他の魚介類も同様なやりかたで安売りする。このような損しない裏事情がいろいろあるに違いないが、そんな詮索をしても仕方ない。、普段は日常に密着した食料品に目を向けがちだが、観光業界やこれに付随してバス業界も値下げ競争が激しい。直近の例では、関越自動車道の悲惨な高速バスの事故だ。他社の5千円台の運賃が、事故を起こしたバスの運賃が3千台という。調査が進むにしたがい、手抜きや管理体制の不備が暴露されてきた。人件費、管理費などを最低レベル以下に抑えて満席の客を乗せて運行するバス。不運に見舞われた乗客には申し訳ないが、安全を忘れ、少々窮屈でもただ単に安さだけの魅力だけだったかもしれない。

 またGWの期間中、格安航空(LCC)も大人気で、懸念される事故はないようだが、機体の故障で、運行遅れや欠航があったようだ。このようなことは航空業界ではしばしばあるが、大手の会社ではそれなりの対処がされている。ところが窮屈で機内無料サービスがなくても、安けりゃいいというLCC利用者も、トラブルが起きると、殆ど融通性がない。機体に余裕がないから遣り繰りできず、ホテルの手配もされない。結局は乗客自からが手配して実費を払うといったトラブルが随所にあったとようだ。

 まぁこれらのことは一例に過ぎないが、諺にいう「安もの買いのゼニ失い」に当て嵌まり、まさにその通りと言える。例えば100円ショップのスプーンやグラスなどの食器用品は、スーパーなどでは同じようなものが3倍近い値段だが、使ってみると明らかに品質や出来栄えがいいし、長持ちがする。したがって他のアイデア商品は100円ショップで買うが、食器類は買わないようにしている。そういったなかで、高価格の食品や菓子スイーツなどを売っているデパート地下売り場(デパチカ)では多くの客で賑わっている。当然に品質、味覚、形状などが、スーパー、コンビニと比較すると、格差がよくわかる。

このような消費者格差の二極分解は世界のどこでもあるから、目くじらは立たない。要は財布の中身次第で、安くも高くも判断すればいい。だが何度も言いたいが、「安いヤツはそれなりのワケがある」と十分承知すれば、何があっても責任を一方的に転嫁するのは、どうかと思う。反対に高価なものは、それなりに総てが揃って満足させる。まさに一流ブランド品然りでだ。要はよく言われるのに〖安全安心は高くても買え〗と。さてさて、かく申す吾がぼこ爺夫婦は、安い派か高い派のいずれに属するのかと問われれば、俗っぽく言えば、そのときの雰囲気次第の〖どっちも派〗とお答えしよう。

     安全・安心はゼニで買わなあかんで