今年も、わがバアサンが11月の中ごろ、友人の果樹園から富有柿を柿を買った。それと同時に渋柿も買って自家製の「干し柿」を作る。
根気よく皮を剥いて、紐で軒下に釣るして天日に干す、一連の作業は、バアさん一人でやって、ボコ爺には一切手を触れさせない。
まぁそれぞれに特技(?)があるから、私はは褒めておいて喰えばええけど。
ところが、毎度のことだが、庭へ飛来するトリ(むくどりらしい)が、か弱き老夫婦をあざ笑うように、軒下に吊るした干し柿を、ついばみ齧る。彼らは渋みが取れて甘味がでるころを見計って来る。
すでに2,3日で5個ほどやられた。せめてこんな時ぐらいは追い払うのはジジイの役目だし、責任をもってやりゃあとお叱りを受ける。
あぁ、それでも食べさせてくれる手前、追い払ってみるが、敵が1枚上手でチョット目を離した隙に「ク、ク、ク」と高笑いして飛び去る。
そんときは、薄汚いむくどりに嘲られて、腹が立つ。
まぁ考えてみれば、どんな農作物でも、虫害、鳥害、獣害はつきもので、それなりの対策をしても被害の目減りはしょうがないわ。
さすれば、われわれの場合は、とるに足らぬ被害だから、あまり目クジラを立てるほどでもないとも思うことにしたわね。
そこで1個だけ、トリの気持ちで食べてみると、モッチリして甘くいい香りがして食べ頃だ。バアさんに、もう食べてはどうかと具申(?)してみようかな。
ー軒下に吊るした干し柿ー ーこれは甘い富有柿ー