(ブルームバーグ): 新型コロナウイルスが約3年前に最初に検出された中国湖北省の武漢市では現在、外食は不可能に近い状況だ。
同国最大の「iPhone」製造工場がある河南省鄭州市からの航空便はほぼ飛んでいない。
テクノロジー産業のハブである深圳市では過去数週間にわたって多くの学校で対面授業が停止されている。
これらの都市では上海市で先に導入されたような全面的なロックダウン(都市封鎖)は発表されていない。
しかし住民や企業、娯楽施設はあたかもロックダウンが敷かれているかのように行動・運営している。
ゼロコロナ政策への反発が勢いを増す中、ひそかにロックダウンを実施する動きが広がっている。
習主席は先月、5年に一度の共産党大会での演説でゼロコロナ政策を擁護したが、これをやめる時期や、やめるのかどうかすらも明らかにしなかった。
野村の分析によれば、同大会終了以降にゼロコロナ措置は強化された。
人口1300万人の武漢市は、制限措置がひそかに課されている多くの都市の一つだ。
漢陽と江岸の2地区では最近、封鎖が発表されたが、それ以外の地区では広範な制限措置に関する公式発表はこれまでのところない。
しかし、同市中心部ではウェスティンホテルがレストランの営業を停止するよう求められたという。従業員の1人が明らかにした。
中国武漢市、中心部の一部を封鎖-鴻海の鄭州従業員がコロナ感染 (1)
武漢政府のホットラインの担当者は、同市では的を絞ったアプローチをとっていると話した。
米アップルのiPhoneを受託生産するフォックスコン・テクノロジー・グループの大規模組み立て工場がある鄭州市でも同様の状況だ。
当局者らは小規模なロックダウンや制限措置を集合住宅の一角といった狭い範囲で徐々に張り巡らしている。
それにより、人口約1300万人の同市ではほぼ全体が実質的にロックダウン状態となっている。ただし、上海のロックダウン時のような市場を動揺させるようなニュースは伴わない形でだ。
中国iPhone工場から40キロ歩いて帰宅-ゼロコロナに憤りのうねり (1)
世界最大のiPhone工場、労働者が脱出急ぐ-コロナ制限措置で生活悪化
原題:China Covertly Locks Down Cities as Covid Zero Pushback Rises(抜粋)
--取材協力:Claire Che.
(c)2022 Bloomberg L.P.
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