中国への情報流出、アプリ以外も危険!日本に普及中「最新中国製品」も要注意
1.プロパガンダ工作に適したTikTokの危険性
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2.8月に日本でリリースされた格安ECアプリの「Temu」
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3.アプリだけではない中国製自動車の脅威
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4.米フィットネスアプリで暴かれた米軍の秘密基地
EVが位置情報をトラッキングすることで施設内の位置関係が把握できるのと同様の危険性は、GPS情報を取得するスマートフォンアプリにも指摘できる。
スマートフォンなどのGPS情報を使ってジョギングなどのアクティビティーを記録・分析できる米国発のサービスフィットネスアプリ「Strava」に搭載された機能「Heatmap」が、アメリカ軍のトップシークレットであった秘密基地の存在を浮き彫りにした。
このHeatmap機能は、アプリを使っている人がどの場所で多くのアクティビティーを行っているのかを色で示すことができる。
Strava社が公開したHeatmapにアクティビティーの情報が色によって示され、米軍基地で任務にあたる兵士などがスマートフォンやスマートウォッチなどのウエアラブル端末のトラッキング機能をオンにしたままにしたことにより、その活動の全てが記録され、基地の場所が暴露されてしまった。
この画像はHeatmapで把握されたニジェールのフランス軍基地である。
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位置情報を収集し続けることにより、施設の形がくっきりと可視化される。
フィットネスアプリにはこのような危険性が潜むのだ。
Stravaは中国製アプリではないが、いずれにせよ、中国製電気自動車も含めた、位置情報をトラッキングできる商品の普及によるリスクはご理解いただけたのではないだろうか。
5.日本の農業における中国製ドローンの危険性
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ここまで、中国製アプリを代表に、いくつかの中国製品が日本に浸透することによる危険性について例示して解説したが、日本においてどれだけの人がこの危険性を認識しているだろうか。
その危険性に関する認識・意識が甘ければ、その脅威にのみ込まれる未来しかないだろう。
中国製品の全てを疑い、全て忌避しろとは言わないが、せめて各国で指摘されている危険性については認識し、自身で判断できる意識は持っておきたい。そして、国としても明確に危険性が指摘されている製品については、国民に知らせる責務があると考える。
いずれにせよ、カウンターインテリジェンス(防諜)の重要性について、国民の意識や関心を高めることが、迫る脅威に立ち向かう最大の防御策となるだろう。
(日本カウンターインテリジェンス協会代表理事 稲村 悠)