長崎写景 Ｔａｌｌｓｈｉｐｓ Ｆｅｓｔｉｖａｌ ｉｎ ＮＡＧＡＳＡＫＩ

今年の長崎帆船祭り。

この日は朝から強い風が吹いていた。
午後から「海王丸Ⅱ世」がセイルドリル（帆を張る訓練）をはじめた。

指揮者が拡げた帆に受ける風の状態を確認しながら指示を出していく。
一番大きなメインセイルを拡げるかどうかその判断に悩んだに違いない。

現場の緊張感が伝わってくる。

横風で船が大きく揺れる。
訓練生達は指揮官の指示に従い、てきぱきとセイル操作をしている。

メインセイルが広がった。
帆力はフルパワー状態だ。

タグボートは船体が岸壁にあたらぬよう船体を海側に引いている。
船上では乗組員が真剣な眼差しで船と岸壁の間隔を確認していた。

緊張高まるセイルドリルである。

すぐに指揮官は、メインセールをすぐに巻き上げさせ、船体を安定させた。

この強風下では確かな判断であると思う。


（2009.04.25　長崎水辺の森公園にて　長崎市）