ナベッチーのエンジョイライフ

他人様からすれば他愛もないことでも、記憶にとどめておきたい事、感動したスポーツ、本、映画などを思いつくままです。

小川洋子 小沼 丹 ベストエッセー2009

2010-05-03 08:44:37 | ブック(記憶に残したい本、文章)

 小川洋子 「深き心の底より」2007年発刊で、主に ‘新潮’‘日本経済新聞’‘暮らしの手帖’‘週刊文春’等に掲載されたエッセーを集めたものであ.る。特に「アンネの日記」についてのおもいが深く、この書にも彼女が初めて「アンネの日記」を手にしたのは13才の時であったことを書いていたが、私も別の彼女のエッセーでそれほどまでに感動した作品であるならばと、66才の時に初めて手にした。たしかに心をうたれたことを思い出す。

小沼 丹 「小さな手袋/珈琲挽き」 庄野潤三編 庄野潤三は小沼 丹について、【何がそれほど惹きつけるのか。何が親しみと共感のうちにやがて深い喜びと安らぎをもたらすのだろう。 誠実だろうか.腕白とユーモアだろうか. 決して愚痴をこぼさない男らしさだろうか。詩的感受性の細やかさだろうか。 東西の文学、芸術から窮して当人の気質に融け込ませてしまった教養の力だろうか。悠々としているところだろうか。つまるところは才能というほかないのである。】と書いていたが私にとっては時代感覚も違うこともあるが、単調な生活の中にも喜びを感じながらの生き方について参考になった。

ベストエッセー 2009 日本文藝家協会編 前回県立図書館で2003年のベストエッセーを借り、今回は2009年版を借りた。タイトルは「父娘の銀座」である。70編ぐらいのエッセーがある中で面白かったものを思い出しながらもう一度ページをめくってみると、まずは  浅田次郎が三島由紀夫が昭和45年11月25日に市ヶ谷の自衛隊で割腹した日を契機に人生を変えたことを書いた、「回天の日」であった。 リービ英雄の「思い出の heavenly hill」は 万葉集を愛読し、英訳までしたことを面白く書いた。   阿川弘之「高峰秀子の宝物」のなかでは高峰秀子が愛読していた内田百間の随筆と高峰秀子のエッセー「おいしい人間」は今度図書館にあれば見たい本である。 瀬戸内寂聴の 「2度目の文学全集」ではなくなった友人の作家大庭みな子さんの哀悼とご主人の看病の様子が胸をうった。  



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