妻一人 子一人 と 一匹

2005.9.26 『妻一人 子一人』としてスタート
2010.3.18、2021.8.28、2023.3.26 改変

SAPPPORO CITY JAZZ 2020 oct.3

2020年10月11日 12時32分21秒 | Weblog

今年はコロナ禍のため規模を縮小して実施されるというこのイベント、ある日テレビから聞こえてきたCMで、

私の大好きな本田雅人バンドが出演するということを知り速攻で予約したのだが、内容をよく見ると「シアターライブ」と銘打っていた。

・・・これはもしかしたら、このご時世だからオンライン配信を劇場のスクリーンで鑑賞するという、いわゆる「シネマライブ」ってやつなのか?

だったらYOUTUBEとかの配信ライブを買ったほうがよかったな・・・と少し複雑な心境だった。

メンバーはフロント(サックス、ギター、キーボード)の3人を除いて、リズム隊(ベース、ドラムス)が、レギュラーメンバーではなかった。

それが少し残念だったことに加えて、チケット代が7000円。1週間前と2週間前に行われた配信ライブでは、レギュラーメンバーによる

副音声だったか特別トーク付きだったかで半値の3500円。もしリモートライブなら常時懐のさびしい私にとって7000円はとても痛い出費である。

さらにさらに出演者のキャンセル等が発生しなければ払い戻し不可、つまり手前の都合では7000円を取り戻すことができないというシステムなのだ。

あまり気乗りしないまま週末を迎えた。その週は散々だった。仕事が繁忙期となってきた矢先に、近距離用のメガネと老眼鏡を立て続けに壊してしまったのだ。

金曜夜に意気消沈のまま帰宅し、期待せずに迎えた土曜日、ライブ当日の朝に本田さんがツイッターで

「本日は札幌でライブ・・・」と発信していることを確認。え?!札幌に来る??客前での演奏???

立て続けにキーボードの松本圭司さんも札幌に向かっているというツイートを友人から教えてもらう。

しかし本田バンドがステージに登場するということがどうしても信じられず、やっぱりこれは観客と演者が別室のリモートライブってヤツ?

・・・と相変わらず期待はしていなかった。

とはいえ、とにかく本田雅人バンドの5人が、この日来道することは間違いないらしいことはわかった。

 

今回は、春先に入退院し自宅でリハビリ中の母親の様子を伺いに行くという用務もあったため、正午過ぎに自宅を出発し一路札幌へと向かった。

開場は18時15分。実家で遅い昼食をとって、両親の生存状況を確認してからライブ会場に向かうという計画である。

予想に反して両親ともに一応健在であることを確認し、腹いっぱい食べて少し横になってから、本日の会場「札幌芸術文化ホール hitaru」へと足を運んだ。

建物を見上げて驚き、建物内部に入ってまた驚く。ずいぶん立派な建物じゃないか。スゲーな札幌。

私が住んでたのはもう四半世紀も前のことか。毎度毎度思うことだが、生まれ故郷であるサッポロに来るたび街並みが変わっていくなぁ。

いつまで変わり続けるんだ?この街は。

マスク着用は必須、指定席に交換する行列ではソーシャルディスタンスを保ち、入場前に体温測定と今時らしい儀式を済ませいざ入場

ライブ会場内でまたまたびっくり。こんな立派なコンサートホールは生まれて初めてだ。

そして、たいへん喜ばしいことにチケットを予約してからの懸念は、ステージを見た瞬間一気に消え去った。

本田さんの演奏スペースは、前面と両サイドがアクリル板に仕切られたブースのようになっているが

この夜、このステージで5人による演奏が行われることは確実である(嬉)。座席に座ろうとしてまたまたまたびっくり。

客席の横では食事を提供するコーナーがあり、座席にはメニュー表、スプーン、フォーク、割りばし、コースターまでおいてあるではないか。

食事しながら、グラスを傾けながら音楽をたしなむという大人の空間である。私にとってはあまりに異空間すぎてちょっとめまいがした。

そうだ、ディズニーリゾートでキャラクターのショーを見ながらのディナーがあんな感じだったはずだ(あくまでも個人のイメージです)。

そんなわけで始まった「本田雅人バンドライブ」、私の眼から見た約100分間を以下に記す(あくまでも個人の感想です)。

1 SAXsolo

2 Smack Out(’98) 

本田雅人ソロデビューアルバムの1曲目。1のsoloとこの曲とはセットになっているので実質1曲目ということなのだろう。

~MC~

ご本人によれば、令和になってから「本田雅人バンドとして」の、”配信”ではなく”観客の前”でライブを行うのは初めてだとか。

公式な記録はどうあれ、ご本人の記憶の”令和最初”が、東京でも神戸でも名古屋でもなく、今この瞬間であるということになんだか心躍るような気がした。

3 ロバートの肖像(’09)

激しすぎる曲の次は、落ち着いた感じのフルートがリードをとる曲。

前回(2016年宮越屋珈琲ライブハウス)も2曲目はやや落ち着いた曲だった。そりゃそうだ、激しい曲ばかりじゃ本田さんが死んでしまうw

4 Orange(’04)

音楽を全く聴かなくなっていた時期があって、何がキッカケだったかは覚えていないがCD屋でたまたま見つけたのがこのバンドのDVDとCDで、

その収録曲の中でも私が好きな曲の一つである。当時2年ほど疎遠になっていた友人二人との再会を果たすキッカケとなった曲ということだけは記憶している。

5 Just Like A Woman(’93)

本田さんの言葉を借りると”某団体”つまりT-SQUARE時代のCD・ライブビデオでは、キーボードがエレキピアノだったが、

この日は札幌出身の松本さんによるグランドピアノをフィーチャー。たしか4年前もアコースティックではないけど、シンセでピアノの音を出していた。

友人との架空バンドにおける課題曲となっているが、実現するのはおそらく来世でのこととなることだろうwww

~MC~

メンバー紹介。ギターの梶原さんが最年長で、ドラマーは28歳。ベーシストはなんと22歳!22歳といえば、私は六本木ピットインまで

本田さんを追っかけていたおバカさんだった。あれから四半世紀、相変わらずである・・・

6 Funky Monsters(’09)

第一部の最後は、ゴリゴリのファンクチューンって感じのこの曲。この曲が収録されたアルバム「SOLID STATE FUNK」、

実はあまり印象に残っていなかったアルバムなのだが、先ほどの「ロバートの肖像」とあわせてもう一度よく聴きなおしてみようと思った。

 

~休憩~

 

7 BAD MOON(’94)

第二部はノッケから、超絶&超ハードな曲でスタート。ワンコーラス後のSAXソロとドラムがライブバージョンおなじみのハイライトである。

レギュラーメンバーである本田さんの盟友・則竹さんではなく、この日は私の知らないドラマーとのデュオだったが、

本田さんおなじみの高速三連符にバスドラでユニゾンさせてきたときには思わず、「うおー!」と声が漏れそうになった。

・・・このご時世ですから、そこはグッとこらえておとなしく鑑賞してきましたよもちろん。

~MC~

本田さん息切れ。そりゃそうだ。まさかこんなに早くこの曲を出してくるとは・・・。

一連の激しい曲のことを「こんなバカみたいな曲。」と言い放ち、「『宝島』みたいな曲を作っておけば、もっとリラックスしてやれたのに・・・」

みたいなことをボヤく本田さんに、会場は爆笑に包まれる。

そのことも関係してか、最近は「宝島」の作曲者である和泉さんとの共演の機会が多いそうだ。

8 GRAND BLUE(’00)

次はスローな曲。しかしスローテンポの曲は、長めの音を吹くことが多くなるので疲労度はやはり大きいとのこと。

ここでこの日初めてのソプラノサックスの曲だった。

~MC~

一言二言しゃべった後にいきなり「ではそろそろおしまいです」と言い出す本田さん。「えーーーっ!」とどよめく会場。

相当お疲れのご様子である。「あと2曲やってそのあとアンコールです」と言い直し、次の曲へ。

9 放課後は日曜日(’00)

これはライブで必ず聴きたい一曲である。終盤のスキャットといい、数ある本田さんの曲で、私はこの曲が一番歌心に満ちた曲なのではないかと思っている。

10 俺たちの太陽(’15)

イントロを聴いて心配になってきた。リハーサルはやっているとはいえ、第二部の曲順はちょっとヤバすぎるんじゃないか?!

常にクールな感じで演奏しているように見えた松本さんが、ここにきて思いっきり弾けてくれて私は大興奮。

もっと聴きたい曲はあったのだが、今の本田さんの限界はもうあと2曲なのね・・・。

EC1 Angel Smile(’09)

梶原さんと本田さんのソプラノによるデュオ。この曲を聴くと、どうもタイトルがタイトルだけに赤ちゃんの笑顔が思い浮かんでしまう。

EC2 MEGALITH(’91)

他のメンバーも再登場。本田さん曰く、「配信ライブは何度かやったけど、やっぱりお客さんを前にした演奏は、なんか”本気”みたいなものが出ますね」

との言葉には実感がこもっていた。会場はもちろん拍手の嵐。

最後に「僕が”ややこしい曲担当”となるきっかけとなった曲です」と説明があり、ライブの恒例行事であるこの曲で、このライブは締めくくられた。

ライブの最後によく見られる、メンバーが一列に肩を組んで客席への一礼は、このご時世残念ながらなし。

アンコールの2曲は4年前に観たときと全く同じで、全体を通しても半数が前回見たときと同じ曲が演奏されていた。

もっとほかに聴きたい曲はあるが、やはりこれらの曲も何度も聴きたい。レパートリーが多いから、それだけ聴きたい曲も多い。贅沢な望みである。

バカみたいな話だが、本田さんが3人くらいいないと、私が一度は観てみたい3時間超のライブは実現不可能だろう。

ライブ会場を出たのが21:30。夢見心地で実家に戻り風呂に入って就寝&熟睡した。

翌日は午前中に実家を出発し、自宅への土産を買ってから「いきなりステーキ」でランチ

店の前のコンビニで、近所のコンビニやスーパーでは購入できない商品を購入し、帰りのバスに乗車した。

本を読みながらウトウトして、16時過ぎに帰宅。完全燃焼の2日間はこうして終わった。

 

追伸

Nくん、SHKくん、以上報告でございます。

 

 

 


スイッチOFFと次回予告

2020年10月10日 22時53分00秒 | Weblog

以前にブログに書いた「カンコンキンシアターファンクラブ」に入会してからちょうど3カ月経った日の夜、

会員アプリ内で、ラジオ番組のネタ投稿のようなグループチャットに積極的に参加していたのだが、

どういうわけか突如なにも思い浮かばなくなった。まるで電球の球が切れたように。

あれ?何だこの感覚は・・・。

太宰治の「トカトントントン」という私の大好きな短編があるが、まさにそんなカンジ。

それまでは昼休み中や、帰宅後に一時間間隔くらいでアプリを起動させてはスマホ画面とにらめっこしていたものだったが、

その夜を境に一日一回見れば十分という身体になってしまった。

入会したそもそもの目的は公演チケットの優先購入だったので、小遣いを積み立てながら公演再開の朗報を静かに待つという生活に戻るだけである。

自分が熱しやすくて冷めやすい性分ではあることは重々承知していたけれど、まるで計ったかのように丸3か月という期間で

電池切れを起こしてしまったことには驚いた。

カチっとスイッチを切るようにそっとアプリを閉じた夜、投稿していたラジオ番組で自分のラジオネームが呼ばれたのにはもっと驚いた(笑)

 

話は変わって、先週の土曜日(10/3)は4年ぶりに本田雅人さんのライブを鑑賞した。

自宅を出てから28時間、実に贅沢な時間を過ごすことができた。次回はその話をしたいと思う。