「家を建てる」と、私の両親に告げたらどんなことになるか気になって仕方なかった。
10年くらい前だったろうか。父親が実家の敷地を広げると言い出し一悶着あった。
母と姉は、我関せずの立場をとり全く無関心。兄はきっと適当に父をあしらったのだと思う。
しかし長男から軽く後押しされたと思い込んだおめでたい性格の父は、私に対して猛烈にアプローチしてきた。
「将来、お前たちが住むかもしれないんだから、土地代を出せ」
そんな言い方ではなかったが、要するにそういう内容であった。
「こんないい話はないぞ、職場の人たちに聞いてみろ」これは確かに言われた記憶がある。
私は「住みもしない、将来住むかどうかもわからない土地に金など出せるわけがない」と猛抗議した。
私にとっては、非常に腹立たしく無駄としか言い様のない長い長い議論の末、
<父さんの好きにしてください>というところに落ち着き、我が家からの無駄な出費はまぬがれた。
土地代は父が一人で負担し、現在は広げた土地で土いじりに没頭中である。
私が生まれ育った実家は、帰るたびに景色が変わり、もう一度戻りたいという気にはとてもなれない。
父は未だに諦められないのか、酔っ払うと実家の土地の話を持ち出してくる。
そんなことがあったものだから、現在私が実家から離れた地で物件探しに奔走しているということは、
母親を含めて実家には隠していた。しかしどうせいつかはバレる。おそらく今年の夏休みくらいには。
だいたい隠しているということ自体、不自然に思えてきた。
だからとりあえず母親に、そのことをありのまま伝えた。
「お父さんの気持ちも考えて、このことは内密に・・・」なんてメールが来ることも想定していたが、
結果は「その時はお祝いを持ってお邪魔します」という、なんともめでたい内容であった。
父の耳には入っていないのかもしれない。でもまあ、とりあえず両親のうちひとりは賛成してくれた、ということにする。
あとは何言われようとお構いなし。両親が声を揃えてとやかく言ってくる最悪の事態はまぬがれたのだから。
結婚を決めたことを伝えたときは、そりゃあもう大変だった・・・
あ、思い出すと辛くなるから、今日はこのへんでおしまいとする。
10年くらい前だったろうか。父親が実家の敷地を広げると言い出し一悶着あった。
母と姉は、我関せずの立場をとり全く無関心。兄はきっと適当に父をあしらったのだと思う。
しかし長男から軽く後押しされたと思い込んだおめでたい性格の父は、私に対して猛烈にアプローチしてきた。
「将来、お前たちが住むかもしれないんだから、土地代を出せ」
そんな言い方ではなかったが、要するにそういう内容であった。
「こんないい話はないぞ、職場の人たちに聞いてみろ」これは確かに言われた記憶がある。
私は「住みもしない、将来住むかどうかもわからない土地に金など出せるわけがない」と猛抗議した。
私にとっては、非常に腹立たしく無駄としか言い様のない長い長い議論の末、
<父さんの好きにしてください>というところに落ち着き、我が家からの無駄な出費はまぬがれた。
土地代は父が一人で負担し、現在は広げた土地で土いじりに没頭中である。
私が生まれ育った実家は、帰るたびに景色が変わり、もう一度戻りたいという気にはとてもなれない。
父は未だに諦められないのか、酔っ払うと実家の土地の話を持ち出してくる。
そんなことがあったものだから、現在私が実家から離れた地で物件探しに奔走しているということは、
母親を含めて実家には隠していた。しかしどうせいつかはバレる。おそらく今年の夏休みくらいには。
だいたい隠しているということ自体、不自然に思えてきた。
だからとりあえず母親に、そのことをありのまま伝えた。
「お父さんの気持ちも考えて、このことは内密に・・・」なんてメールが来ることも想定していたが、
結果は「その時はお祝いを持ってお邪魔します」という、なんともめでたい内容であった。
父の耳には入っていないのかもしれない。でもまあ、とりあえず両親のうちひとりは賛成してくれた、ということにする。
あとは何言われようとお構いなし。両親が声を揃えてとやかく言ってくる最悪の事態はまぬがれたのだから。
結婚を決めたことを伝えたときは、そりゃあもう大変だった・・・
あ、思い出すと辛くなるから、今日はこのへんでおしまいとする。