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赤富士ダムを破壊せよ(ジャイアントロボ第17話)

2009-08-20 00:30:39 | 特撮:ジャイアントロボ
 ●「赤富士ダムを破壊せよ」昭和43年1月29日放映 サタンローズ登場
 放映第17話 脚本:松田寛夫、安倍寿 監督:小西通雄

 第3話「宇宙植物サタンローズ」の続編的内容で、ドクトル・オーヴァや植物学者・安井も再登場して、作品世界の統一が感じられます。

 主題歌には追加高音パートが無く、初期の重厚な雰囲気が感じられます。これら2つのヴァージョンの使い分けには、何か理由があるのでしょうか。

 今話はドクトル・オーヴァとレッドコブラの2人が登場します。レッドコブラは額にコブラのマークが描かれ、他の登場回とは異質です。
それにしても、この2人の会話は、江戸訛り全開ですネ。

 「オーヴァ・プラン第1号作戦」によって、相模湖の水を干上がらせることに成功するオーヴァ。ここで登場した植物怪獣(?)は、現在まで名前が不明です。メインが植物怪獣であるサタンローズなので、これは視聴者のミス・ディレクションを誘うものなのでしょうか。私はただ混乱しただけでしたが‥‥。
 再登場になるサタンローズは、今回は水に弱いという設定に‥‥。水に弱い怪獣を、わざわざ湖を干上がらせて登場させるというのは、回りくどいように思います。市街地に直接現れたら、街は大混乱になって、より効果的だったような‥‥。

 レッドコブラが変装(?)して東支部長のクルマを狙撃しますが、相模湖の植物怪獣の背後にBF団がいるかどうかが不明瞭で手が出せなかったユニコーンに、出撃の機会を与えてしまっただけのような‥‥。わざわざ弾丸に超小型テープレコーダー(←という発想が'60年代! 現代なら音声再生装置はMP3プレーヤー?(^o^))が仕込まれ、ドクトル・オーヴァはBF団の関与と怪獣がサタンローズであることを告げてしまいます‥‥。

 サタンローズといえば、安井の登場。しかし市井の植物研究家の言葉には耳を貸そうとしない国防省。ユニコーンの存在意義って‥‥^^; しかし、今回の東支部長は的確に命令をくだし、カッコいい~(^o^)
 そしてU7やU3からの「次の指示を求めます。」という無線のセリフが、今話ではユニコーンの組織的な行動を際立たせます。

 サタンローズから溶岩弾が発射され、燃え上がる森林。炎と木々のミニチュアの大きさの比率が合っていて、かなり迫力のあるシーンに仕上がっています。

 オーヴァは「オーヴァ・プラン第2号作戦」の成功をも手中に収め、ギロチン帝王もご満悦。

 国防省の役人はユニコーン支部にまで乗り込んできて、ロボの出撃を要請しますが‥‥。東支部長の再三の忠告を無視した挙句、ほんとうに身勝手です!(-_-;) こういう上層部の人間の描写って、軍隊的な描写が拒絶されていた『ウルトラマン』には見られないものでした。円谷作品では反軍隊的な象徴として、こういう上層部の描写が『ウルトラセブン』からは徐々に見られるようになり、『帰ってきたウルトラマン』では顕著になっていきます。時代の流れなのでしょう。

 安井はオロオロするばかりで、劇中では、サタンローズの弱点について安井の口からユニコーンに伝えるシーンはありませんでした‥‥。冒頭でオーヴァの口から説明されるので、視聴者は知っているのですが‥‥。ここは編集でカットされたのでしょうか?
しかしU7の機転により、相模湖にダムの水を流し込む作戦が提案されます。それを受けた東支部長の「直ちに赤富士ダムを破壊せよ!」というセリフにシビれます(^o^) 今話のサブタイトルはこのセリフから来ているんですネ。

 ロボがダムの近くに着陸するのはミニチュア。そして、ダムに歩いて近付くのは特撮スタジオでのスーツ。この両方の素材がそれぞれ実景のダムと合成されていますが、大きさが合っているのはさすがです。

 ロボは水に浸かって弱ったサタンローズを倒します。あれ? オープニングでは市街地で戦っている映像がありましたが、今回のサタンローズは相模湖からは一歩も動いていません。ということは、今話の完成が送れ、オープニングの映像には間に合わず、第3話の映像が使われたのでしょうか。

 「オーヴァ・プラン」の失敗により、ギロチン帝王の手でドクトル・オーヴァが処刑されてしまいます!\(◎o◎)/! 何と呆気ない最期‥‥。ギロチン帝王は途中までの成功を喜んでいただけに、失敗への失望と怒りも大きかったのでしょう。


  ●サタンローズ

 前回とは異なり、熱エネルギーによって成長し、溶岩弾を発射することができます。そして水によって冷却されることが弱点となっています。植物なのに「水が弱点」というのが面白い設定です。
 今回は移動する描写は無く、相模湖にとどまったままでした。そして幹(?)の部分に口があります。ということは、着ぐるみは改造されているということでしょうか。

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