
●「甲賀の悪童子」昭和42年4月12日放映 傀儡甚内、悪童子、闇姫登場
放映第2話 脚本:伊上勝 監督:倉田準二
お馴染みの
「豊臣秀吉がまだ木下藤吉郎だった頃、琵琶湖の南に『金目教』という怪しい宗教が流行っていた。それを信じないものは恐ろしい崇りに見舞われるという。
その正体は何か。
藤吉郎は金目教の秘密を探るため、飛騨の国から仮面の忍者を呼んだ。
その名は‥‥
赤影参上!」
というOPナレーションが、この第2話から登場します。祈祷している甲賀幻妖斎の映像と主題歌のイントロの高揚感、編集のリズムによって、大変期待の高まる名オープニングだと思います。
そして始まる本編では、藤吉郎の家来が竜巻に襲われます。黒い雲が湧き出てくる合成は原始的ながら、雰囲気はよく伝わります。竜巻は、甲賀忍群霞谷七人衆の1人「闇姫」による「忍法髪あらし」であることが後でわかります。そして登場する「傀儡甚内(くぐつじんない)」。
傀儡甚内は妙に丁寧な言葉遣いで、怪しさが増しています。猫なで声から一転して凄み、言葉遣いも変わるところがメリハリがあります。そして「忍法顔盗み」のプロセスが丁寧に描かれることによって、リアリティを獲得しています(?)。
横山城内が寝静まった頃、傀儡甚内は「傀儡変化」で木下藤吉郎の寝込みを襲いますが‥‥、それは青影の変装でした(^o^) 「傀儡変化」の傀儡たちは鈴やホイッスル、ピコピコハンマーの音で描写され、そのコミカルさが楽しいです。
また、傀儡甚内と青影の忍術合戦もコミカルな描写で徹底されています。
傀儡甚内の危機に「悪童子」が登場。言葉を喋らずに奇声ばかり上げているこのキャラは、私は子どもの頃から気に入りません。卍党忍者も忍者らしくない姿ですが、この悪童子の衣装はシリーズ全体から見ても浮いています。
いよいよ赤影さんの登場! 旅の女性と連れ立っていましたが、この女性が顎に手をやって木の幹の陰を通り抜けると‥‥、顎に手をやった傀儡甚内が姿を現します。「あぁ、旅の女性は傀儡甚内の変装だったのかぁ!」と思っていると、その甚内の後ろに顎に手をやったポーズのままの女性も姿を現します‥‥。勝手に思い込んだ自分に苦笑せざるを得ませんが、そういうリアクションを期待した演出なのでしょう。倉田監督に一杯食わされました(^^ゞ
横にした木の幹に仰向けになり、カメラを横にして撮影された特撮は、照明や編集の効果もあって、けっこう違和感無く見られます。‥‥というか、子どもの時はこのトリックに騙されていました。またしても倉田監督に一杯食わされました。
旅の女性は「闇姫」でした。「忍法髪嵐」で赤影を吹き飛ばしてしまいますが、なぜか止めは刺しません。
船の上の囚われの青影を救おうとする赤影ですが、悪童子の妨害が入ります。悪童子は菱凧に乗っていますが、これがヘリコプターの音! そしてサイレンの音とともに、プロペラ飛行機のような音。白影さんが満を持しての登場! これでやっと3人揃いました(^o^)
『赤影』といえば「影」の文字をあしらった「白影の凧」を連想する人が多いと思いますが、白影さんは初登場時のファースト・カットで、既に凧に乗っていたのです。
そして白影さんは、名劇伴戦闘テーマの文字通り「白影のテーマ」に乗って、「影凧」での空中戦により見事に悪童子を撃破しました。初登場で霞谷七人衆の1人を倒すとは、白影さんの実力に期待が持てる描写となっています。
ラストカットでの赤影と併走する白影さんの脚の速さ! カッコいい!!(^o^)/
●傀儡甚内(演:波多野博)
黒ストッキングを被った顔は、ともすれば失笑を買うものですが、この傀儡甚内の場合は不気味さが感じられます。
今回は「顔盗み」という変装の術と、「傀儡変化」という傀儡人形を使った術を使います。
●闇姫(演:岡田千代)
霞谷七人衆の紅一点。「忍法髪あらし」は竜巻を呼ぶ術で、その威力は絶大。
●悪童子(演:大城泰)
菱凧を使った空中戦で赤影を苦しめます。
今回限りで絶命するので、霞谷七人衆が勢揃いする描写はありません。
放映第2話 脚本:伊上勝 監督:倉田準二
お馴染みの
「豊臣秀吉がまだ木下藤吉郎だった頃、琵琶湖の南に『金目教』という怪しい宗教が流行っていた。それを信じないものは恐ろしい崇りに見舞われるという。
その正体は何か。
藤吉郎は金目教の秘密を探るため、飛騨の国から仮面の忍者を呼んだ。
その名は‥‥
赤影参上!」
というOPナレーションが、この第2話から登場します。祈祷している甲賀幻妖斎の映像と主題歌のイントロの高揚感、編集のリズムによって、大変期待の高まる名オープニングだと思います。
そして始まる本編では、藤吉郎の家来が竜巻に襲われます。黒い雲が湧き出てくる合成は原始的ながら、雰囲気はよく伝わります。竜巻は、甲賀忍群霞谷七人衆の1人「闇姫」による「忍法髪あらし」であることが後でわかります。そして登場する「傀儡甚内(くぐつじんない)」。
傀儡甚内は妙に丁寧な言葉遣いで、怪しさが増しています。猫なで声から一転して凄み、言葉遣いも変わるところがメリハリがあります。そして「忍法顔盗み」のプロセスが丁寧に描かれることによって、リアリティを獲得しています(?)。
横山城内が寝静まった頃、傀儡甚内は「傀儡変化」で木下藤吉郎の寝込みを襲いますが‥‥、それは青影の変装でした(^o^) 「傀儡変化」の傀儡たちは鈴やホイッスル、ピコピコハンマーの音で描写され、そのコミカルさが楽しいです。
また、傀儡甚内と青影の忍術合戦もコミカルな描写で徹底されています。
傀儡甚内の危機に「悪童子」が登場。言葉を喋らずに奇声ばかり上げているこのキャラは、私は子どもの頃から気に入りません。卍党忍者も忍者らしくない姿ですが、この悪童子の衣装はシリーズ全体から見ても浮いています。
いよいよ赤影さんの登場! 旅の女性と連れ立っていましたが、この女性が顎に手をやって木の幹の陰を通り抜けると‥‥、顎に手をやった傀儡甚内が姿を現します。「あぁ、旅の女性は傀儡甚内の変装だったのかぁ!」と思っていると、その甚内の後ろに顎に手をやったポーズのままの女性も姿を現します‥‥。勝手に思い込んだ自分に苦笑せざるを得ませんが、そういうリアクションを期待した演出なのでしょう。倉田監督に一杯食わされました(^^ゞ
横にした木の幹に仰向けになり、カメラを横にして撮影された特撮は、照明や編集の効果もあって、けっこう違和感無く見られます。‥‥というか、子どもの時はこのトリックに騙されていました。またしても倉田監督に一杯食わされました。
旅の女性は「闇姫」でした。「忍法髪嵐」で赤影を吹き飛ばしてしまいますが、なぜか止めは刺しません。
船の上の囚われの青影を救おうとする赤影ですが、悪童子の妨害が入ります。悪童子は菱凧に乗っていますが、これがヘリコプターの音! そしてサイレンの音とともに、プロペラ飛行機のような音。白影さんが満を持しての登場! これでやっと3人揃いました(^o^)
『赤影』といえば「影」の文字をあしらった「白影の凧」を連想する人が多いと思いますが、白影さんは初登場時のファースト・カットで、既に凧に乗っていたのです。
そして白影さんは、名劇伴戦闘テーマの文字通り「白影のテーマ」に乗って、「影凧」での空中戦により見事に悪童子を撃破しました。初登場で霞谷七人衆の1人を倒すとは、白影さんの実力に期待が持てる描写となっています。
ラストカットでの赤影と併走する白影さんの脚の速さ! カッコいい!!(^o^)/
●傀儡甚内(演:波多野博)
黒ストッキングを被った顔は、ともすれば失笑を買うものですが、この傀儡甚内の場合は不気味さが感じられます。
今回は「顔盗み」という変装の術と、「傀儡変化」という傀儡人形を使った術を使います。
●闇姫(演:岡田千代)
霞谷七人衆の紅一点。「忍法髪あらし」は竜巻を呼ぶ術で、その威力は絶大。
●悪童子(演:大城泰)
菱凧を使った空中戦で赤影を苦しめます。
今回限りで絶命するので、霞谷七人衆が勢揃いする描写はありません。
「オタクイーン」と申します。以前より楽しく拝見していました。赤影は私も大好きで、あの「時代劇SF」ぶりに驚嘆しつつ熱狂した一人です。
貴ブログの詳細な解説から心地良い刺激を受け、作品鑑賞の参考にさせていただく事もしばしば。
「赤影」については拙プログでも以前、駄文を書きましたのでTBさせて頂きました。昨年夏の記事なのでちょっと季節感がズレてますが(笑)。
他、最近ウルトラ関連の展示会へも足を運び、色々新発見などありましたのでこちらも合わせてTBさせて頂きました。お時間あるときにでもご笑覧下さい。
これからもよろしくお願い致します。
貴ブログを感心して読ませていただきました。導入部分でグッと惹きつけられます。「ん?何?」という不安定な気持ちで読み進めていくと、「そうそう!」とか「へぇー!」とか、特ヲタや映画好きが「ニヤ」とする引用・例えとか。1つの記事は長文ですが、読後に湧き上がる充実感。ウマいですネェ。
(スピーカーコードと『大脱走』の引用で爆笑してしまいました。)
こちらは拙い文章ですが、こちらこそこれからもよろしくお願いします。