
●「故郷は地球」昭和41年12月18日放映 棲星怪獣ジャミラ登場
制作第22話 放映第23話 脚本:佐々木守 監督:実相寺昭雄
王道的ヒーローエピソードの次は、佐々木守氏脚本による問題作。『ウルトラマン』の振れ幅の大きさに驚きます。
一般に「名作」として人気がありますが、私はこのエピソードは嫌いです。なぜジャミラが全地球人に対して復讐しようとするのか‥‥。イデの言葉に自分が破壊した農村を見渡すジャミラですが、さらに国際会議場に向かうのはなぜ!? 彼は自滅の道を選んだのでしょうか‥‥。
「見えないロケット」の存在を知り、出動するジェットビートル。搭乗しているのはイデとフジ。
イデ:慌てて出てきたけどヨォ、見えねーロケットなんか、探せっこねーじゃネェかぁ。
フジ:うるさいな、ちょっと黙っててヨォ。あなた科学特捜隊の隊員でしょ? 電波探知機のことぐらい、覚えておきなさいヨ。
いつになく言葉が荒いイデ隊員。それに答えるフジくんも遠慮しません。この2人、他の隊員たちとは距離感が異なりますネ。
そのあと、視聴者の子どもたちへのキャップの丁寧な説明((^^ゞ)によって、「見えないロケット」が見えないメカニズムが解説されます。そして「見えないロケット」を見えるようにするために、イデは研究室へ。そこへフジくんがコーヒーの差し入れ。
フジ:イデさん、コーヒー。
イデ:ありがとう。
フジ:ここに置いとくわネ。
この時のイデを見つめるフジくんの満面の笑み、そしてイデの照れたように頭を掻くしぐさ。ラブラブな雰囲気ですヨ~。
「見えないロケット」を見えるようにする「スペクトルα線・β線・γ線」を開発し、ロケットの破壊に成功するイデ。そして姿を現したジャミラを追い、嬉々としてマルス133を発射します。ところが、本部から派遣されていたアラン隊員にジャミラの正体を聞かされると、真っ先にジャミラ抹殺を放棄するのもイデです。今回はイデが中心となって、ストーリーが進行します。
私はアラン隊員からジャミラについて語られるシーンの、白黒の宇宙飛行士ジャミラのにこやかな写真(? アラン隊員が名前を告げるタイミングで提示されるので、そうですよネ?)が怖くて怖くて‥‥(^^ゞ 「水も空気も無い星でどうにかして生き延びて、その星の異常な気候・風土の中で生きているうちに、あんな姿に変わってしまった」というのも怖かったです。宇宙って怖い‥‥。
地球に戻って来た「元地球人」であるジャミラを迎え撃つのは、宇宙人であるウルトラマン。水の無い星で身体を変化させたジャミラは、火には強いが水に弱いという性質になりました。ウルトラマンもウルトラ水流でとどめを‥‥。自分の母なる星に帰って来て、地球の生物の生命維持にとって無くてはならない「水」によって命を落とすとは‥‥。断末魔のジャミラの声が痛々しい‥‥。これでもかと皮肉を盛り込む佐々木守氏の今回の脚本は、露骨に攻撃的です。
「犠牲者はいつもこうだ‥‥。文句だけは美しいけれど‥‥。」
●ジャミラ

人間型のフォルムを崩すために「肩を無くすデザイン」を模索していた成田亨氏によってデザインされました。身体中のヒビ割れが「水の無い星」で変化したことを印象付けます。
アルジェリア独立紛争の中で拷問を受けた独立運動家の少女「ジャミラ・ブーパシャ」から名付けられました。
声は赤ちゃんの泣き声が加工されています。TVドラマ『ウルトラマンをつくった男たち』で描かれていた、高田純次さんが演じる音効さんのエピソードは「シーボーズ」ではなく「ジャミラ」のものです。
口から火炎を吐きます。
制作第22話 放映第23話 脚本:佐々木守 監督:実相寺昭雄
王道的ヒーローエピソードの次は、佐々木守氏脚本による問題作。『ウルトラマン』の振れ幅の大きさに驚きます。
一般に「名作」として人気がありますが、私はこのエピソードは嫌いです。なぜジャミラが全地球人に対して復讐しようとするのか‥‥。イデの言葉に自分が破壊した農村を見渡すジャミラですが、さらに国際会議場に向かうのはなぜ!? 彼は自滅の道を選んだのでしょうか‥‥。
「見えないロケット」の存在を知り、出動するジェットビートル。搭乗しているのはイデとフジ。
イデ:慌てて出てきたけどヨォ、見えねーロケットなんか、探せっこねーじゃネェかぁ。
フジ:うるさいな、ちょっと黙っててヨォ。あなた科学特捜隊の隊員でしょ? 電波探知機のことぐらい、覚えておきなさいヨ。
いつになく言葉が荒いイデ隊員。それに答えるフジくんも遠慮しません。この2人、他の隊員たちとは距離感が異なりますネ。
そのあと、視聴者の子どもたちへのキャップの丁寧な説明((^^ゞ)によって、「見えないロケット」が見えないメカニズムが解説されます。そして「見えないロケット」を見えるようにするために、イデは研究室へ。そこへフジくんがコーヒーの差し入れ。
フジ:イデさん、コーヒー。
イデ:ありがとう。
フジ:ここに置いとくわネ。
この時のイデを見つめるフジくんの満面の笑み、そしてイデの照れたように頭を掻くしぐさ。ラブラブな雰囲気ですヨ~。
「見えないロケット」を見えるようにする「スペクトルα線・β線・γ線」を開発し、ロケットの破壊に成功するイデ。そして姿を現したジャミラを追い、嬉々としてマルス133を発射します。ところが、本部から派遣されていたアラン隊員にジャミラの正体を聞かされると、真っ先にジャミラ抹殺を放棄するのもイデです。今回はイデが中心となって、ストーリーが進行します。
私はアラン隊員からジャミラについて語られるシーンの、白黒の宇宙飛行士ジャミラのにこやかな写真(? アラン隊員が名前を告げるタイミングで提示されるので、そうですよネ?)が怖くて怖くて‥‥(^^ゞ 「水も空気も無い星でどうにかして生き延びて、その星の異常な気候・風土の中で生きているうちに、あんな姿に変わってしまった」というのも怖かったです。宇宙って怖い‥‥。
地球に戻って来た「元地球人」であるジャミラを迎え撃つのは、宇宙人であるウルトラマン。水の無い星で身体を変化させたジャミラは、火には強いが水に弱いという性質になりました。ウルトラマンもウルトラ水流でとどめを‥‥。自分の母なる星に帰って来て、地球の生物の生命維持にとって無くてはならない「水」によって命を落とすとは‥‥。断末魔のジャミラの声が痛々しい‥‥。これでもかと皮肉を盛り込む佐々木守氏の今回の脚本は、露骨に攻撃的です。
「犠牲者はいつもこうだ‥‥。文句だけは美しいけれど‥‥。」
●ジャミラ

人間型のフォルムを崩すために「肩を無くすデザイン」を模索していた成田亨氏によってデザインされました。身体中のヒビ割れが「水の無い星」で変化したことを印象付けます。
アルジェリア独立紛争の中で拷問を受けた独立運動家の少女「ジャミラ・ブーパシャ」から名付けられました。
声は赤ちゃんの泣き声が加工されています。TVドラマ『ウルトラマンをつくった男たち』で描かれていた、高田純次さんが演じる音効さんのエピソードは「シーボーズ」ではなく「ジャミラ」のものです。
口から火炎を吐きます。
正直言ってテストパイロットなら こういう事も覚悟の上なのでは?と思った事がありました。
ちなみに宇宙飛行士が流れ着いた先で環境に適応する事によって怪物化するのは怪奇大作戦の‘光る通り魔’に通じるEPでもありますね。
ウーのEPもですが、普段ひょうきんなイデは
こういったシリアスなキャラには同情するケースが多いですよね。
そうそうイデとフジ隊員はガマクジラのEPでも一緒に買い物に出かけてイデが荷物持ちをさせられてましたが、これも佐々木守作品でしたね。
イデとアキコ隊員の仲の良さは、探してみるとけっこう頻繁に描かれていますヨ。たしか、同い年だか同期だかという設定だからなのでしょう。
あのリニューアルされた「ジャミラ」はエゲツないので嫌いです。このエピソードを好きな方なら、あの場面を立体化しようとは考えないと思うのですが‥‥。
という指摘&命題に
ネガサイドの脚本家・佐々木氏が
金城さんの心の闇を突いて
殺し屋なんだ!
と
主張した作品だと思います。
辛いですよね・・・
見てると!
偽善者はいつもこうだ‥‥。文句だけは美しいけれど‥‥。」
ここは「犠牲者」と言ってるように聞こえます
DVD見ると
水も空気も無い星にたどり着いて(どこだよ?普通即タヒ)それに順応する・・・凄いサバイバル能力ですね、惑星に到着を果たしてるのです、宇宙開発的には大成功じゃないですか。しかも乗っていったロケットを改造して帰って来るような器用な奴です、余りに惜しい人を亡くしました。
宇宙開発でタヒんでないわけですから(怪獣化してますが)退治せずに、なんとかアランあたりが説得して(アレを、宇宙飛行士のジャミラだ!と直ぐに分かるアランも凄い)奇跡の生還を果たした英雄として迎えるから、とかの落としどころで、説得すれば、F22もびっくりなステルス的技術とか、巨大化技術とか、スーパーサバイバル技術とか(怪獣化しますが)得られる情報も沢山あったはずです、つくづく惜しいですね。
最後の墓碑を良く見ると、1960-1993となっています、ジャミラさん享年33歳ですね、合掌。