ウルトラマンをつくった男たち

　この作品は、17年前の'89年にＴＢＳで放映されたドラマです。かなり事実とは異なる描写が多いのですが、現場の雰囲気は伝わる作品でしょう。原作は『ウルトラマン』で６本を演出した実相寺昭雄監督、脚本は実相寺監督の６本の脚本を書いた佐々木守氏です。

　主人公・吉良（実相寺昭雄）を演じるのは三上博史さん。ちょっとカッコよすぎるかも‥‥^^;　円谷一郎（円谷一）を三宅裕司さん、伊沢（飯島敏宏）を石田純一さんが演じていますが、特に石田さんの飯島監督役がハマっていると思います。

　他には宮城（金城哲夫）役は山口良一さん、高田（高野宏一）役は大地康雄さん、ウルトラマンのスーツアクター大島（古谷敏）役は京本政樹さん、川島（市川利明）役は仲本工事さん、片山（栫井巍）役は斉木しげるさんが演じています。
　大地さんの高野特技監督と実相寺監督がしょっちゅうぶつかる内容ですが、『ウルトラマン』で実相寺監督が演出された６本は、全て特殊技術は高野特技監督が担当しています。実際にどうであったのか疑問に思っていましたが、特典ディスクの方の高野氏のインタビューを見ると「わだかまりは残っていない」と発言しているので、やっぱり当時はぶつかっていたのだと興味深い事実を知りました。

　ハヤタ役の黒川（黒部進）役には円谷浩さんが出演されていて、何だか感慨深いです。フジ隊員役の桃井（桜井浩子）役は実相寺監督の娘さんの実相寺吾子さんでしょうか。２世俳優さんが揃って出演されていたのですネ。

　黒部進さんがゲストで出演されて池田（成田亨）役を演じています。他にも怪獣のスーツアクター（中島春雄？）役で毒蝮三太夫さん、居酒屋のマスター役で小林昭二さんが顔を見せて華を添えています。オリジナル・キャストではこのお三方のみのご出演なのが残念です。

　この「ドラマ内での撮影シーン（ややこしいな‥‥）」で撮影された特撮を演出されているのは、樋口真嗣監督でした！　これには驚きました～。

　息子たちが興味深そうに見ておりました。できれば光学合成をしているシーンなども盛り込まれていると良かったのですが。（特典ディスクの方には中野稔氏のインタビューとともに収録されています。）