
●「緑の恐怖」昭和42年10月8日放映 ワイアール星人登場
制作第2話 放映第2話 脚本:金城哲夫 監督:野長瀬三摩地
制作第1話と同じ金城脚本、野長瀬演出です。野長瀬監督の恐怖演出が冴え渡っています。
このエピソードではキャスティングの妙が光ります。石黒隊員役の松本朝夫さん、妻・ミツコ役の中真千子さん、家政婦・チズの森今日子さんが、それぞれイイ味で好演しています。特に妻と家政婦と明確にわかる中さんと森さんのキャスティングは見事です。冒頭の庭にある正体不明の物体をいぶかしげに眺める2人の姿が好対照です。
松本朝夫さんは、『ウルトラマン』第8話「怪獣無法地帯」に松井測候所員役でも出演されています。
そして、最初のワイアール星人の被害者となる酔っ払い(!)には大村千吉さん! 恐怖におののき絶叫する様は、ただごとではない絶品の演技です。
夜毎変身して服から抜け出すワイアール星人の描写はよく工夫されています。プロップにもっとツヤがあってシットリした感じがあれば、さらに良かったかもしれません。しかし、現在のCGなどの技術ならもっと滑らかに表現できるのでしょうが、操演で造形物を動かすだけでもこれだけの描写が可能です。特に、戻って来てから衣服の中でうごめく様子が秀逸です。施錠されたドアの外で妻・ミツコのノックと「あなた!」と呼びかける声が、異変を感じた緊迫感を高めます。
石黒隊員の姿になった後のワイアール星人としての、松本さんの怪しい表情が素晴らしいです。
ワイアール星人による被害の拡大を憂いているタケナカ参謀は、やけに怒鳴るようなセリフ回しで違和感があります。
小田急ロマンスカーの車内で、抑えきれずに元の姿を現してしまうワイアール星人。隣の座席にあんなのがいたら、妻・ミツコでなくても「キャー!」です。この中さんの演技は大村氏に負けていません!
制作初期の話数だけあって、セブンの声のトーンに少々違和感があります。森次さんがアフレコに慣れていないことが感じられます。
制作第1話の「湖の秘密」もそうでしたが、アイスラッガーは飛んでいる途中で白く発光するような描写になっています。まだ方法論が確立されていないようです。
EDの「明朝目が覚めたら、まず庭を見てください。」というナレーションが、番組が終わっても恐怖を持続させてくれます。
●ワイアール星人

奇しくも『ウルトラマン』と同様に、制作第2話は植物怪獣となりました。
蔓や葉が絡まったようなデザインを造形するために、向こう側が透けて見えるような効果を狙って、ところどころに鏡が仕込まれています。しかし、最後の巨大化するシーン以外は夜間や室内のシーンばかりなので、その効果が充分に発揮されていないように感じます。(夜間のシーンでは照明が反射して逆効果のような‥‥。)
アイスラッガーで身体を斜めに真っ二つに切断されました。
制作第2話 放映第2話 脚本:金城哲夫 監督:野長瀬三摩地
制作第1話と同じ金城脚本、野長瀬演出です。野長瀬監督の恐怖演出が冴え渡っています。
このエピソードではキャスティングの妙が光ります。石黒隊員役の松本朝夫さん、妻・ミツコ役の中真千子さん、家政婦・チズの森今日子さんが、それぞれイイ味で好演しています。特に妻と家政婦と明確にわかる中さんと森さんのキャスティングは見事です。冒頭の庭にある正体不明の物体をいぶかしげに眺める2人の姿が好対照です。
松本朝夫さんは、『ウルトラマン』第8話「怪獣無法地帯」に松井測候所員役でも出演されています。
そして、最初のワイアール星人の被害者となる酔っ払い(!)には大村千吉さん! 恐怖におののき絶叫する様は、ただごとではない絶品の演技です。
夜毎変身して服から抜け出すワイアール星人の描写はよく工夫されています。プロップにもっとツヤがあってシットリした感じがあれば、さらに良かったかもしれません。しかし、現在のCGなどの技術ならもっと滑らかに表現できるのでしょうが、操演で造形物を動かすだけでもこれだけの描写が可能です。特に、戻って来てから衣服の中でうごめく様子が秀逸です。施錠されたドアの外で妻・ミツコのノックと「あなた!」と呼びかける声が、異変を感じた緊迫感を高めます。
石黒隊員の姿になった後のワイアール星人としての、松本さんの怪しい表情が素晴らしいです。
ワイアール星人による被害の拡大を憂いているタケナカ参謀は、やけに怒鳴るようなセリフ回しで違和感があります。
小田急ロマンスカーの車内で、抑えきれずに元の姿を現してしまうワイアール星人。隣の座席にあんなのがいたら、妻・ミツコでなくても「キャー!」です。この中さんの演技は大村氏に負けていません!
制作初期の話数だけあって、セブンの声のトーンに少々違和感があります。森次さんがアフレコに慣れていないことが感じられます。
制作第1話の「湖の秘密」もそうでしたが、アイスラッガーは飛んでいる途中で白く発光するような描写になっています。まだ方法論が確立されていないようです。
EDの「明朝目が覚めたら、まず庭を見てください。」というナレーションが、番組が終わっても恐怖を持続させてくれます。
●ワイアール星人

奇しくも『ウルトラマン』と同様に、制作第2話は植物怪獣となりました。
蔓や葉が絡まったようなデザインを造形するために、向こう側が透けて見えるような効果を狙って、ところどころに鏡が仕込まれています。しかし、最後の巨大化するシーン以外は夜間や室内のシーンばかりなので、その効果が充分に発揮されていないように感じます。(夜間のシーンでは照明が反射して逆効果のような‥‥。)
アイスラッガーで身体を斜めに真っ二つに切断されました。
最後に視聴者に語りかける形のナレーションで終わることで
メタフィクション的な余韻を残す手法は
当時の『ミステリーゾーン』などからの影響だったと思いますが
第一期ウルトラの特徴でもありましたねぇ。
映像的にも「宇宙指令M774」や「宇宙からの贈り物」「カネゴンの繭」「2020年の挑戦」「侵略する死者たち」のEDは怖かった記憶があります。