万歳。バンザイ。ばんざーい!
記事アップ、ちょと息切れしてきた(ハァハァ)
さぁ、この編で穂高縦走完結.
本編は、図の赤いルートの物語.
早朝、日の出前.涸沢カールを上から望む.
昨日到着したとき、撮り忘れてた.この看板と自分が一緒に写りこんだ写真を残しておかないと後悔する.
おぉっ、登りってる!
って、何時だと思ってんだ( Д ) ⊙ ⊙ !!
まだ日の出前.
登頂開始!
体が眠ってるっ!動かんよー!怖いよー!
前を行く女の子が見えるが、昨日涸沢小屋で休憩している時に知り合った、6人家族のひとり.
とても仲の良い群馬県の家族で、涸沢小屋で休憩中、私も一緒に雑談をしながら寛いでいた.
私は涸沢小屋で休憩している時点で、あまりに疲れているので、
「明日、穂高岳山頂から吊り尾根⇒重太郎新道⇒岳沢⇒上高地で降りるか、
安全をとって、穂高岳山荘⇒奥穂高岳山頂⇒穂高岳山荘⇒涸沢経由で上高地へ降りる」か迷っていた.
と、その家族、初穂高というのに、家族みんなで吊り尾根経由重太郎新道、行きますよ、と、あまりにも軽くおっしゃる.
そのとき、私一人だったら安全策を取っているだろうが、この家族に引っ張られれば行けるかもしれない、と勇気?を頂いた.本当は無謀というべきなのだが.私も行きたいものだから、“勇気”という言葉で心を誤魔化した.
結果、彼女たちが一緒なら何かあった時に助けてくれるだろう、とパラサイト根性で付いていくことにして、この写真である.
少なくとも山頂までは一緒に….
やっと写真を撮る余裕ができた踊り場.後ろに穂高岳山荘.奥に涸沢岳.さらに奥に槍.
ここまで来るの、私的には怖かったんだぞー!
眠っている体で垂直の梯子を上ったり、急斜面のザレ場で足を滑らさないようにと.
日の出.雲海.
指さす先に槍ヶ岳.
手前から涸沢岳、北穂高岳、槍ヶ岳.遠くに見えるのは去年歩いた表銀座出発点の燕岳、かな?
休憩地点から視線を上に転ずると、目指す奥穂高岳山頂モルゲンロート.3,190m.
分かりますか?
点のように人が映ってるの.
件の家族と記念写真.
顔出しの許可を取ってなかったので目線入れさせていただきました.
さ、さ、山頂の祠です.
遂に、ついに立ちました.
“奥穂高岳!! やったー、制覇!!”
山頂を振り返って.
ヒトが溜っているの、山頂の祠で記念撮影待ち.
ひつこく涸沢、北穂、槍.
素晴らしい\(^o^)/
山荘出発は、4時半ごろ.この時点で約1時間20分.
記念撮影待ちも含めてだから、まぁまぁ普通のペース.
さぁ、ここで決意の確認.
吊り尾根、重太郎新道…、「えぇいっ!行っちゃれぇ!」
でも、ホントはやっちゃいけない決断だったと思う.
私一人だったら、引き返したかもしれない.
だって、この景色だもの…(;´Д`).この先恐ろしいルートが待ってる….
3の2編で書いた、“吊り尾根=夢の稜線歩き” はとんでもない間違いで、この時点で既に予習しており、実は危険な岩稜地帯をトラバース(崖っぷちを斜めに歩くこと)するとっても危険なルートだということは分かっていた.3の1編でも書いたが、滑落事故が多いところ.
でもここまで来たら、引き返そうにも穂高岳山荘から登ってくる人だらけで、折り返しその中を一人降りるのもとても危険.
前出、楽天家族のお父さんの後を追うのが、比較すれば良い選択だろう、とはその時の決断.
ここで書いておくが、この決断は問題あったと思う.
無理な決断は、たとえ結果成功したとしても、本来するべきではない愚かな決断.
「でも…」、この続きは最後に記述する.
となれば、細心の注意をしながらも恐怖を楽しまなきゃ.
“脳天気、良い天気”
後ろからくるご高齢の男性、75歳だそう、健脚(◎o◎)!
おぉ、ここにいるからこそ撮れる一枚.
これが“That's 吊り尾根”.
後出する“最低コル”経由で、前峰の前穂高岳へ.
“コル”とは、頂と頂の間にある一番低くなっているところのことで、日本語で“鞍”という.馬の鞍の凹部に由来する.
この岩稜帯を斜めに、斜めに歩いていくのだよ!
うぇーん、怖ろしいよー(T.T)
例の家族は、余裕のよっちゃんで、時にケラケラ笑いながら歩いてる….本来そんな気持ちで臨んではいけないところ.
だからほら、私、後ろに位置して付いて行ってるでしょ(^^ゞ
のちに彼らには先輩面して言ったのだ.「あなた方は偶然 無事だっただけ!」と(エッヘン!).
遠くに乗鞍岳、かな?
上を見ればこんな感じ.
どこを見てるかお判りでしょうか?
そーです、涸沢カールです.吊り尾根から見下ろす、の図です.
下ぁの方に、氷河、涸沢ヒュッテ、テントが見えてます.
こんな感じのところを歩く.写真下に人が見えてるでしょ.
そーそー写真なんて撮れませんよ.こんな所で.
私は山歩きでのこの構図が大好き(^O^)!
私はソロだから、私自身のこの構図での写真を撮ってくれるヒトがいない(^^;
いつか、誰かに一枚くらい撮って欲しいものだ.
前出の“最低コル”.
トラバースしてきたルートが見えるでしょ.
さぁ、“紀美小平”に向けて登り返しだ.
〇印.これに沿って歩きなさいという目印.これをそれると危険.
一枚岩.滑ったら滑落.危ない、危ない.
紀美小平\(^o^)/
後ろの山が、“前穂高岳”.
時間はまだ8時前.前穂に登って降りて約1時間.
登りたい気持ちはあったのだが、やめた.
その理由は、この時点で水が500mlしか残っていない.これから“重太郎新道”という本格的な下りが始まる.
もちろん初めてなので、どれくらいの時間がかかり、体力を消耗するか分からないので、水は大事.
前穂に登ると確実に水を消費してしまうので危険と判断し、諦めるという勇気ある決断とした.
後にこれは大正解だったと認識する.水の補給ができる岳沢小屋に到着した時には、水は0となっていたのだ.
爽快!
空気の透明感が伝わるでしょ.
前出の家族と、雑談した若者と記念撮影.
このしゃがんでいるブルーの若者、登りも重太郎新道を登ってきたというが、なんと110Lのザックを背負って登ってきた、と.
中身は、なんと缶ビール2ケース.つまり48本.350mlなら16kg、500mlなら24kg(◎o◎).どっちか聞き忘れたが、どっちにしてもすごい!トレーニングも兼ねて、とのこと.
さぁ、降りるぞ!
ここから暫く、鎖場が続き、写真を撮ってる余裕がありませんでした(;´・ω・).怖い怖い.
森林限界以下まで降りてきて、落ち着いたところで一枚.下に“岳沢小屋”が見えてきた.
もうすぐだ、と思ったが、なんとここからが長い長い.
上高地を見るの図.肉眼では上高地帝国ホテルの赤い屋根が見えていた.
はしご、はしご.
実はゴールに近づくここら辺からが、疲れと油断で滑落、転倒の事故が多いらしい.気をつけて、っと.
岳沢小屋到着!
紀美小平が8時15分発だったから、2時間半.標準タイムは3時間だから、優秀、優秀.
このとき既に水はなくなっていた!
さー!命の水だぁ!
穂高岳山荘のお弁当を食す.
この鮎寿司の美味いこと.びっくりした(^O^)
さぁ、ここからまた上高地に向けた延々と歩く.
天然の冷蔵庫.冷たい風が吹いてくる.
ついに上高地の岳沢登山口到着.
岳沢小屋から1時間45分.標準タイムは2時間だから、優秀、優秀(^O^)
明神池と六百山?.
河童橋から振り返って、よく見る上高地からの景色.奥穂高、吊り尾根、前穂高には雲がかかって見えてない.
ここ歩きたかったんだぁ.夢が叶った.
歩けた\(^o^)/
無事だった\(^o^)/
前記、
「ここで書いておくが、この決断は問題あったのだと思う.
無理な決断は、たとえ結果成功したとしても、本来するべきではない愚かな決断.
でも…、この続きは後述する」
と書いた.
この、「でも…」の後に書きたかったのは、
『私は1回1回の山行で、現状の力量の3割増しまでのコースを選ぶように心がけている.結果的に私は今までで一番危険なルートを歩いたわけだが、これは一歩を踏み出したからである.あの楽天家族がいてくれたから勇気をもらって、一歩を踏み出せた.
しかし成功した今でも、実は無謀な判断だったと反省している.このコース、恐らく私の力量の5割増しだったように思える.
無事踏破できたからこその言になるが、
自分の力量とコースの難易度を測る冷静な判断力が必要.しかし危険だと尻込みして、前へ進まなかったら経験値は上がらない.このバランスを測ること自体もある意味で登山の力量.
登山では怪我と成功は紙一重.
でも少なくともこれで、吊り尾根は経験値となった』
充実した顔をしている.
この後車の運転があるので、ノンアルコールビールで、乾杯\(^o^)/
最後、降りてきたルートを背景にパチリ.
↓ 晴れてる時の景色.
まだ上高地へ行ったことがないブログ訪問者の方々、行かれた時にはそのつもりで見てね(^_-)-☆
私はいつも通り、待ち時間なしで乗り合いタクシーで降りますよー.バスの皆さん、お疲れさーん(^^)/~~~
この画面に、私が前泊、後泊した旅館が映ってます.
さ、さ、大きなお風呂で汗を流しましょ.
今回の穂高縦走、昨年の表銀座縦走に続いて、良い天気に恵まれた素晴らしい山行となりました.
はー、ブログアップ、疲れたぁ.
間延びしてしまって、コメントはやっつけ仕事になってしまいましたm(_ _)m
あと一記事、続きがあります.また(^0^)/~~