ハゲルの動く城

人生、否定も肯定も全て呑み込む、よう努力する.
最近記事が長くなっています.老後に読み返す楽しみ、という備忘録です.

“初 奥穂”って、涸沢カールまでですけど何か?(備忘録、長文です。厳重注意)

2013-10-17 09:37:30 | 

写真の取捨選択と補整および、時系列アップができましたので、やっとブログ投稿ができるようになりました。

さて、10.12(土)午前の仕事が終わって10.14(月)までの2.5連休で、先月西穂高でデビューした北アルプス、憧れの奥穂高を山行してきました。といっても涸沢カール(2,350m)までですけど。

10.12の記事にも書きましたが、午前中、仕事をしながらネットで上高地のリアル天気と気圧配置とにらめっこ。で、「こりゃ天気良くなるぞ!連休と晴天、そして私自身の家庭事情がすべて揃うなんて残された人生でそう多いチャンスじゃない。行くなら“今でしょ!”」で出発。
スキーの会のキャンプなどもあったんですが、ゴメンネ。 


午後名古屋から17:41発の中央本線、“特急 しなの”に乗車。
私いつも思うんです。このようなフットレスト、なぜ新幹線普通席に設けてくれないんでしょう。グリーン車との差別化が縮まるから、ってことですか? JRさん。付けてくれたら楽なんですけどねぇ。


午後7時35分、塩尻駅到着。
午後8時からレンタカーを借りて、一路上高地の入り口、“沢渡(さわんどと読みます)”へ。
上高地は一般車両の乗り入れは禁止されていますので、長野側はここ沢渡に駐車してそれ以降はバス、タクシーで入っていくことになります。

 
第2駐車場で車中泊して、顔洗って見てみると、駐車場入り口は既に入れない車の行列。


恐るべし上高地。穂高登山は駐車場入場も含め、よほど時間を逆算しないと計画通りに登れません。 


第2駐車場には、24時間漬かれる足湯、トイレがあります。


乗り合いタクシーです。
バスは片道1,200円/人。一方、タクシーは何人乗っても1台4,000円と一律に決められています。
ベージュのジャンパーを着ている係りの方が、そこら辺を歩いているお客さんを見つけて乗り合いにしてくれます。
私一人と、他2人、2人の計5人で乗り合いましたので、一人800円。バスより安い。
これ、知らないヒトが多いんだそう。


タクシーで25分。上高地到着。
上高地ビジターセンター。ここで情報をいただきます。


午前7時。まだ薄暗い。でも穂高連峰には陽がさしていて、空は雲ひとつない快晴\(^O^)/


同じような写真でごめんなさい。私なしの景色をどうぞ。
なおこの日、穂高の初冠雪でした。 


午前7時半。登山開始です。
憧れの奥穂高。さぁ、行くぞっ!


歩き出して直ぐにある、“小梨平キャンプ場”。
日ごろ私はオートキャンプですので、キャンピングカーか大きいファミリーテントばかり見るんですが、 こういう山間のキャンプ場はザックに入れて担いで上がりますから、一つ一つのテントが小さい本格的なものです。


横尾”という本格登坂の入り口まで約3時間、こういった爽やかなハイキングコースが続きます。


朝焼けの宿 明神館”。河童橋からここまで1時間。


ここから見えるのが、“明神岳”。山容はたくましい孤高の男、って感じです。
この山は登山道がなく、まだポピューラーな登山はできないようです。
それにしても空が青い。 


梓川のせせらぎを聞きながら軽快に進みます。


このように、山ガールがとても多い。


見える山がちょっと変わってきました。
右側に3連峰(のこぎりの歯のようにギザギザのやつ)が見える山がきっと“前穂高岳”。 
あとはよく分からん。山の名前って他の登山客に聞いてもはっきり分かってないヒトが多い(^_^;)。 


徳沢”到着。ここまで2時間。


徳澤園”。ここのソフトクリームは有名です。帰りに食べよう。


午前10:00。2時間半で“横尾”到着です。
ここは“奥穂高”、“槍ヶ岳”、“蝶ヶ岳”へ向かう三叉路。要所です。 


上高地をお昼くらいに出発すれば、午後3時くらいにここに着くことになります。そしたらここでこうしてテントを張って英気を養い、次の日の本格登山に備える、というのもとても良いです。


でもこんな掲示板が。


今から行く山は一角ではないことを改めて意識させられます。

 
横尾大橋”。
午前10時20分。さぁ、本格登山の開始です。

 
屏風岩” 。日本のロッククライミングのメッカ。


ヒトいっぱい(^_^;)。


“屏風岩2”

 
本谷橋”。沢のせせらぎを聞きながら一休み。爽やかな風が気持ちいい。


本谷橋を過ぎたらこんなガレ場の連続です。


残念ながらこの辺の高度では紅葉はもう終わってます。


こんな景色の中を登って、高度を稼ぎます。


ついに奥穂高に抱かれたテン場が見えてきました。

 
おぉ、これが“涸沢カール”か!氷河です、氷河。 
13時半。横尾から3時間で到着です。
ここで高度2,350m。 

今回の登山、実は上高地から既に右股関節が痛かったんです。ビッツというレンタカーを借りて沢渡の駐車場で仮眠をとったとき、股を開いて寝てた時間があったようで、股関節痛を発症していました。
横尾に着いたとき、「ここから本格登山3時間…」。この股関節痛の状況ではやめようかとも思いましたが、 「まぁ、ここまで来たら行かにゃぁ!」とGO!

案の定、登山中は「大丈夫かなぁ」とずっと思っていました。到着したときは、これ以上歩けないほど痛くなっており、「明日降りれるかなぁ」と不安(^_^;)。




私の右後ろの緑のテントが今日の宿です(^.^)。
初めての本格テン泊。張るのに子一時間かかりました。初めてですから仕方ないです。でもきちんと張れたんです。初めてでも…。
このテント、取引先の営業マンさんで、本格登山される方に貸してもらいました。 

穂高、カール、テント。
穂高が覆いかぶさってくるような威圧感ある景色です。崇高な気分になります。


午後3時ごろ。既に日が暮れかけています。 


同じような写真ですみませんm(__)m
この涸沢カール、北斜面で且つ、周りの山が高すぎて一年中日が当たりません。だからこそ氷河が残っているんです。
氷河に侵食されると大体斜面は石が多くなって、U字型に谷が形成されるようです。 


涸沢小屋”。この風景、山岳雑誌でよく見るんですが、「オレもここに立ったぞ!」。


ビール!さいこーっ!


お気づきでしょうか?塩噴いてるんです。噴かせてるって言って良いでしょう。
そうです。登山で失われた塩を補給しましょう、という意味です。

 
小屋のテラスから。

 
同じような写真(^_^;)

 
私、ここにいます。 


ちょっとお邪魔して、“涸沢小屋”の内部。
布団がぎっしりでしょぉ。多いときには一つの布団に3人雑魚寝させられるんです。山小屋ってこういうもんなのだそうです。遭難防止の観点です。基本、来た登山客は断りません。
私は、先月の“西穂高山荘”に懲りて、今回はテント泊です(^.^)。 


明日も快晴!


テントで食べられるように山行食やコンロ・燃料も持って上がったんですが、テン泊のヒトも小屋で食べさせてもらえる、とのことなので、頼んじゃいました。できたら食器洗いたくないですもん。
その代わり、食料分の重さは減らないんですけど(^_^;)。ここはそのときの判断ですね。
この食事で2,200円。大盛2杯いただきました。


テントが色とりどりの蛍みたいで綺麗。

 
月に浮かぶ稜線。


じゃーん!これが私のテントの中。この写真、いろいろなことを物語るんですよ。
まず、テント泊の場合、大きなザック、今回私のザックは58Lだったんですけど、その中のものを全部出すことになります。何故かって?着替えは山行中に取り出すことはないのでザックの一番下に入れることになります。テントや敷物、テン場用の履物も全部出すことになりますから。
どこに何があるんやら分からなくなります(^_^;)。 

で、靴下。赤の登山靴下の上に緑の防寒靴下を重ね履きです。この時期の夜は氷点下になりますから、特に足先は冷たくなってきついとの情報をいただきましたから。
モンベルさんのアドバイスです。

あと気づいたのは、平坦なテン場だと思っても、実際寝ようとするとごつごつが背中に響いて眠りにくい。狭いテントの中でシュラフをあっち向けたりこっち向けたり、いい面を見つけるのに苦労しました。

何回も寝返りを打ちながら、岩から伝わってくる冷感で右股関節を冷やしたり(^_^;)。
明日の朝、歩けてくれよぉ(祈)。 


朝の空を見上げながら、ちょっとは雲が出てた方がコントラストがあって良いんだけどね、と。
知り合ったカップルさんに「贅沢ですよ」と(^.^)。 


朝です。西斜面に朝日が当たってます。
隣の女子大生2人に撮ってもらいました。山岳部だそうです。
午前5時。寒かったぁ。空気が冷たくて眠れなかった。でもウトウトして疲れは思ったより取れてました。股関節も大分良くなっています。


この写真が一番雰囲気を伝えます。
That's 涸沢カール!

パノラマ写真はブログでは小さくなっちゃってすみません。 


小屋で朝食を済ませ、テントを片付けました。面倒です。小屋泊の方が良いと思う瞬間です。

午前8時。下山開始です。

朝食のとき「せっかくだから北穂高ハントして帰ったら」と、別のお兄さんに強く勧められましたが、今日中に広島まで帰らないといけない、と伝えると、「へぇ、遠い。ご苦労さん。そしたら今日は無理だね」と納得いただきました。
そうなんです、ここから上高地まで5時間ちょっとかかります。
そこからタクシーで沢渡の駐車場。レンタカーで塩尻まで帰らないと…。この沢渡から塩尻までの一般道が渋滞する可能性が大きいので要警戒なんです。 

でも北穂高山頂は、北は槍ヶ岳、南は富士山までワーと見渡せて大展望だそうです。行きたかった。次は、北穂高⇒奥穂高の縦走計画で来よう!

 
またガレ場を歩きます。幸い股関節は殆ど痛みません。


さよなら穂高。

 
再び“本谷橋”。 ここまで降りたら、“横尾”までもう一息です。
そうです。“横尾”がポイントです。 

 
横尾”着。2時間半。
ザック降ろして、約20分の休憩。 

さぁ、上高地までトレッキングコース、3時間。はぁ、ここから3時間…。


徳沢”で、お楽しみの名物ソフトクリーム。クリームが滑らかです。ゆるくなく、コシがある味?です。とっても美味しい。これは登山して疲れてるからだけでなく、なんか特別な味がする。名物になるだけの味。ここは昔牧場だったそう。それでかな?


徳澤園”です。 
ここ、600円で立寄り湯もできるんだそうです。時間があれば入りたいんですが、私は広島まで帰らないといけません。先を急ぎます。



 
下の方は紅葉。 


行きに見た、“明神岳”。


ついに上高地に到着です。
いやぁ、横尾から上高地まで長かった…。 
このトレッキング3時間が、山男がよく言うところの「余計なんだよなぁ」の3時間(^_^;)。


あの山(奥穂高岳)の裏、涸沢カールへ登って来たんです。 


私なしの写真で最後、上高地をお楽しみください。


そらそらぁ、上高地からのバス待ちぃ。恐ろしい行列。なんでも最低1時間待ちだそう。これだからお風呂に入れません。
この横をするするっと避けてタクシー乗り場へ。
ものの15分で乗れました。 


なんと“特急 しなの”臨時便が出ていて直ぐに乗れました。
見てください、荷物置き場はザックばっか。さながら登山列車です。
隣の席の40くらいのお兄さんは、“白馬岳”へ登ってきたそうです。しばらく山情報を交換。名古屋までの約2時間、時間が潰れてよかったです。


名古屋から新幹線。ビールを飲みながら地図を開き、今回の行程を振り返ります。
地図を見てたらすぐ岡山。 

午後9時過ぎ、無事帰広しました\(^O^)/

今回の山行、私にとって初めての穂高でした。
でも思います。山登りは、やるならピークハントしないとだめだな、と。
山頂を制覇してこそ大満足するんだな、ということに気づかされました。
満足感とともにやり残した感満載です(^_^;)

同じ山は面白くないので、来年は機会を見つつ、“槍ヶ岳”に照準を絞ろうかと思います。 もちろん次はピークハントします!


最後に、今回の踏破ルート。