日々是好日日記

心にうつりゆくよしなしごとを<思う存分>書きつくればあやしうこそものぐるほしけれ

左遷されたある取税人の悲劇

2024年07月01日 07時42分34秒 | 政治
 福音書(聖書)を読んでいると、特にパリサイ人にとっては「取税人」という役目が大衆にとって象徴的悪者のように書かれているが、キリスト教を「国教」扱いしている国や地域で人々は税務署や税務署職員に対してどういう固着観念を持っているのだろうかと、聖書を読むたびに気になることの一つであった。
幸いというべきかどうか、仏教国ニッポンでは税務署に努める役人を「悪魔的」対象などとは認識していないが、下のような「事件」を聞けば、税務職員というより「取税人」と呼びたくなる象徴的悪人のように感ずるから不思議である。
「名古屋国税局で職員の非行を取り締まる監察部門のトップだった50代の男性職員が、官用車を私的に利用したり、出張中に有給休暇を取って観光し、不適切に手当を受給したりしていたことが、関係者への取材でわかった。局内で調査の対象となっており、辞職する意向を示しているという」(2024/06/24朝日新聞)
この男、昨年7月に名古屋国税局の首席監察官に異動したのだそうだが、当人にとってこの命令は「島流し」的不満の人事だったのではないか? 命じられた任地に着任するやすぐに何度も勤務中に官用車を運転させて名古屋市内の酒店に酒を買いに行くというような不逞な行為をやっていたという。記事によれば、それだけではない。出張と称して観光旅行を敢行したり、いたって退嬰的な行動に熱中していたというからあきれ果てる。インボイスだ、消費税だ、子育て支援金徴収だ・・と「取られる」ばかりの我ら納税者にしてみれば「取税人」こと税務職員は人民の敵だと思えてくる。
どうやらこの男の霞が関から名古屋への転勤異動は、彼にとって出世街道からの脱落を意味していたのでもあろう。筆者にこの業界に関する知識は無いが、素人ながら思うに東海=名古屋は国内8圏域の国家出先機関の中で出世街道としてあまりパッとしない地域であって、ここへの異動は出世街道からの脱線を意味していない?、などという評価は有るか?無いか? かくて、この主人公は自暴自棄を起こして酒買いに没頭したのではないか?とキャリア役人人生の悲哀を感じさせられる新聞記事であった。
アッシには関係無ぇことでござんすが、一徴税吏(取税人)の悲劇として「あわれ」を感じる話だったので、ここに一筆したためたかったので・・・

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