「2025年「大阪・関西万博」の開催を巡り、日本維新の会がジレンマを抱えている。かねて『大阪誘致』を党の実績としてアピールしてきた万博だが、準備遅れや建設費の増加が課題となっているためだ。(中略)万博の誘致は、党創設者の橋下徹大阪市長(当時)と松井一郎知事(同)が14年に表明し、18年に大阪が開催地に選ばれた。維新は万博を『成長の起爆剤』と訴え、大阪を含む関西を中心とした党勢拡大にもつなげてきた。しかし、最近では建設資材や人件費高騰を理由に、目玉となる海外パビリオンの着工遅れが深刻化し、建設費の増加も明らかになっている」(2023/0924読売新聞)。
「天気晴朗なれど波高し」,なにしろIR(統合型リゾート)という博打場づくりの時間つぶし・景気づけをごみで埋め立てた人口島でやったら間が持つだろうとばかりに,いい加減な見積もりでコトを始め,当初見積もり1250億円だった予算枠は,2020年には「暑さ対策」と称して1800億円に増額,この間何もしないまま今になって2300億円に増額ときた。北新地か堂島あたりの料亭の酒亭で決めた計画は,その張本人たる橋本徹・松井一郎・安倍晋三・菅義偉四人ともそれぞれに別れて身を隠し,どこ吹く風と責任を感じるふうは天にも地にも皆無ときた。
「さあ誰が 万博無理と 言い出すか」(大阪府 末吉利次 朝日川柳」),上記の4人には入らなかった吉村現府知事は,俺に責任は無いとばかり8月末岸田首相に援助協力を要請した。不人気の今,他人に頼られるのがうれしくてしかたない岸田氏は、政府が「主体的に」関与する意向を明らかにしたという。他方,この9月に就任したばかりでこの巨大事業には「ずぶの素人」の自見万博相も「危機感を持って取り組んでいく」と官僚の書いたメモを読むが,夢洲の現実は文字通り「感」ではなく「危機」そのものだ。こうした動きを不快に思うらしき政権党内には、「維新は万博誘致は自分たちの手柄にしながら、困ったら政府に頼ってきた」(中堅)と指摘する声があるという。急場を前についに仲間割れの様相だ。8月30日には、維新の馬場代表がかの党の会合で「『大阪の責任とかではなく、国を挙げてやっていく』と発言し、他党からは『責任放棄だ』との批判も浴びた」(同上)。
「ホップ・ステップ・・・」と跳んできた「大阪」万博だが,会場建設からイベント開催までの遠い道のりは三段ばかりの跳躍では終わらないからまだまだ予算増額は避けられまい。なにしろ昨今の人手不足は深刻で突貫工事を敢行するとなれば大枚の経費は避けられまい。おまけに,ゴミ捨て場を世紀のイベント・万博会場に選んだズッコケ判断は,どんな設計変更や思わぬ地盤変形・会場倒壊などといくつの危険を抱懐しているか分からない。「藤田維新の会幹事長は会見で、万博開催について、『党派を超えて成功させるのが国民の願いではないか。党としてできることがあればサポートしたい』と述べた」(同上)。どいつもこいつも「三十六計逃げるに如かず!,こういう「輩」を一人前の「政治家」と目して投票した選挙民の「顔(つら)」を見たいものだ。
「ドラ息子 みたいに夢洲 金を喰い」千葉県・加藤安博「朝日川柳」
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