日々是好日日記

心にうつりゆくよしなしごとを<思う存分>書きつくればあやしうこそものぐるほしけれ

オランウータンのベッドを取り上げた東京オリパラって何?

2021年12月01日 07時31分45秒 | 政治
 オリ・パラに関する二つのニュースが同日のネット上に掲載されている。一つはSDGs精神に真っ向から違背する話題、もう一方は心温まる話。
先ず悪に満ちあふれた前者:――
 「東京五輪・パラリンピック会場の建設工事に、インドネシアの木材が調達基準に違反して使われた恐れがあると、環境団体が東京都に通報したことが25日分かった。同団体は人工衛星のデータ分析から、絶滅危惧種オランウータンの生息地を含む熱帯林で、木材が伐採されたと判断。その木材が有明アリーナの建設で使用された可能性が高いと訴えた。東京五輪は持続可能性に配慮した大会を目指すため、木材や農水産物などに独自の調達基準を設定。環境団体は『生態系の保全に配慮するとした基準に違反した疑いがある』と指摘した。環境団体は米国に本部を置くレインフォレスト・アクション・ネットワーク」(2021/11/25共同通信)
 これが本当なら「百の説法屁一つ」というお笑い草だ。なにしろ組織委員会がふれ込んだプロパガンダは一に環境、二に環境・・その象徴として国立競技場に大量の木材を使って持続可能性に配慮したということだった。そんなことより、グラウンドはそのままに観戦者数を増やすだけにした方が環境負荷ははるかに小さいという意見が寄せられたのに一顧だにしないまま旧競技場は無残に破壊され、言うところの「環境に優しい新競技場」ができ上った。それもザハ・ハディッド氏に契約不履行の莫大な違約金を支払った上でだ!
 「東京五輪・パラリンピック選手村の交流スペース<ビレッジプラザ>建設のため全国から借り受けた木材の返却が2日、始まった。岐阜県への第1便を見守った大会組織委員会の橋本聖子会長は『大会を語り継いでいくきっかけになればこんな素晴らしいことはない』と語った。木材は大会に使用された証しの焼き印を入れて来年2月までに全て返却する。レガシーとして各自治体の公共施設の内装材や公園のベンチ、小学校の改築工事に利用される見込みだ。ビレッジプラザは持続可能な大会実現のため、東日本大震災や熊本地震の被災地、全国63の自治体から無償提供された約4万本の角材で造った」(同上)。
 戦い終わって振り返ってみれば二つの大会オリ・パラはコロナパンデミックに襲われ、あまつさえ延期の憂き目に遭遇し、それでもなお2年遅らせばフルスペックで開催できたかもしれない両大会が時の首相の任期中に確実に開催できる日程として一年延期としたばっかりにまともにパンデミックをかぶってしまい、無観客大会となる大失敗。やること為すことその判断が知性の外側にあって、畢竟歴史上最悪の大会と相成った。
 上記「善悪?」二つの話題を一つにして歴史をしっかりと総括する作業をやるべきだ。いまだに使ったお金の決算も出来ていない。日本政府は言うに及ばないが、オリ・パラ前まで世界一のお大尽だった東京は今やどん底の貧乏都市に陥った。その評価は決してうやむやにしてはならない。
 


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