西洋と東洋の狭間

何かにつけ軌道修正の遅い国で有るが一端方向転換すると、凄い勢いで走り出し今までの良き所まで修正してしまう日本文明

W杯・ドイツ大会、決勝戦(イタリアVSフランス戦)1-1/PK5-3

2006-07-10 13:38:11 | スポーツ

W杯2006ドイツ大会も無事終了し、試合は1-1のままイタリアがフランスをPK戦5-3で下し、94年大会の屈辱を晴らし82年大会以来となる通算4度目の優勝を飾った。
本大会はジダン、フィーゴ、ベッカム、ロナウド、中田、他、世界の代表として活躍した選手達の引退や代表として今大会を最後にする又は噂される選手で、一つの時代が終わった大会でもあった。

試合全体としての流れ、及び感想では、ジダンのドリブル突破は少なかったが、精度の良いFKや上手いパスまわしから、攻撃の起点としての存在感はさすがで、フランスの攻撃の流れを作る立役者であり又、以下の選手達のパスまわしからも攻撃への確立がなされた。アンリのドリブルからイタリアディフェンス陣をかわし、ペナルティエリア内への進入やフランスの新星リベリーの左右、中央とスペースに走り込むスピードと驚くべき運動量、ドリブル、キープ力、マルダの右のスペースやエリア内への走り込みやドリブル等、無駄の無い攻撃が目立った。しかしキーパー、ブッフォンの好セーブを軸にカンナヴァーロ、ザンブロッタ等のイタリア・ディフェンス陣伝統のカテナッチオの健在からも阻まれ追加点には至らず。
一方イタリアはピルロのFK,CKを起点にマテラッツィやトッティ、トーニに合わせるも、マテラッツィのヘディングシュートが決まった以外は、フランスのディフェンス陣に阻まれる。又、トッティを起点としての攻撃も機能せず、スルーパスやアーリークロスを受けたトーニの惜しいシュートもあったがこれも、得点には至らなかった。
結果、延長戦に入り、ジダンの退場までのフランスの攻撃のかたちは良く、アンリ、マルダのドリブルやパスからのリベリー、ジダンの惜しいシュートが見られたが、1-1のままPK戦の決着となる。
イタリアが3枚の交代枠カードを切った内容に比べ、リベリーの交代からアンリの負傷、ジダンのレッドカード等、アクシデント退場により、精神的主柱不在となった事はフランスチームへの影響としては大きく、PK戦も何か精彩なく、5-3により少し後味の悪いイタリアの優勝となったが、イタリアの流れから得点を許さない試合内容から、チームとしての勝利は攻守としてのバランスが非常に良く、素晴らしい戦いの軌跡を残したと言える。