西洋と東洋の狭間

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W杯・ドイツ大会、ベスト4出揃う

2006-07-02 09:57:20 | スポーツ
サッカーの第18回ワールドカップ(W杯)ドイツ大会第21日は1日、準々決勝の残り2試合を行なわれた。
(※以下記載文章は各種記事を参照)

イングランドは3大会ぶり3度目の、ポルトガルは40年ぶりの4強入りを懸けた戦い。
W杯での対戦は過去2度。最初の1966年大会の準決勝もこの日のように競り合いとなったが、イングランドがB・チャールトンの連続ゴールで2点をリード。反撃をポルトガルのエウゼビオのPKによる1点に抑え、逃げ切った。イングランドはこの大会で地元優勝を遂げた。40年たった今大会も、因縁の多さで注目を集めた。2年前の欧州選手権でも準々決勝で対戦し、ポルトガルがPK戦勝ち。その試合ではルーニーが今大会前同様、右足を骨折、イングランド敗退の呼び水になった。イングランドは4年前の日韓大会でも、ポルトガルのスコラリ監督が率いたブラジルに同じ準々決勝で敗北。そのスコラリ監督はイングランドの今W杯後の次期監督候補に一時内定しかけた関係でもある。

前半、立ち上がりは、イングランドが積極的な守備からボールを奪い、試合を有利に進めるもシュートに結び付けるまでには至らず。一方のポルトガルはフィーゴからロングパスを受けたCロナウドがドリブルで切り込んでチャンスを作り、ミドルレンジからシュートを放ったものの、キーパーにセーブされる。イングランドはジェラードやランパードが積極的にボールに絡もうと奮闘していたが、クロスが味方に渡らなかった単発の攻撃に留まり、決定的な得点チャンスは生まれない。前半は中盤での激しい攻防となるも、お互いになかなかFWの選手にボールが入らず、前線でいい形を作ることができなかった。両チーム相手守備を崩し切るには至らず無得点で折り返す。

後半に入ると試合は激しい攻防となったが、主将のベッカムが右ひざを痛め、イングランドはベッカムに代えて右ウイングのレノンを投入し、3トップの布陣で勝負を懸けてきた。ところが、リズムが生まれかけたところで、試合の流れを左右した後半17分のイングランドFWルーニーの退場。カルバリョの粘っこいマークを振り切ろうとし、もつれた際に左足で相手を上から踏みつけた行為による。短気からの愚行ではなかったが、直後にマンチェスター・ユナイテッドの同僚、ロナルドを小突いたのも、アルゼンチン人のエリソンド主審が胸から取り出したカードの色が赤色なった理由になった可能性として考えられる。10人になったことでそれまで機能していた積極的な守備が鳴りを潜めたイングランドに対し、数的優位に立つポルトガルが左右のスペースを使い、攻めあがるが、それでも強固なイングランドDFを最後のところで破ることができず。又イングランドも速攻で何度か好機を迎えたが同じく得点を奪えず90分間を終了する。、延長戦でイングランドはランパードやハーグリーブズの攻撃参加で見せ場をつくり、ポルトガルもやはり左右のスペースからの速攻で、ともに何度か好機を迎えたが、結局120分を終了し、延長戦でも得点は奪えなかった。必死の攻防は見応えがあっただけに、ルーニーの退場が残念であった。

イングランドは2年前の欧州選手権準々決勝でも壁となって立ちはだかったポルトガルのGKリカルドに4人中3人が止められて万事休す。神経戦を乗り切れるスタミナは残っておらず、5人目は蹴る機会さえなく、W杯でのPK戦はこれで3連敗となりベスト8にとどまり、サッカーの母国の40年ぶり優勝の悲願は夢となる。
大会前史上最強メンバーと言われ、優勝候補の一角にも挙がったが、開幕前にルーニーが骨折、大会に入ってからもオーウェンが負傷離脱と誤算が続いた。最後もルーニー、ベッカムとチームの顔を欠く中で無念の結末となった。
一方、ポルトガルは3位となった1966年大会以来、40年ぶり2度目の4強入り、準決勝進出を果たし悲願の優勝に一歩近ずいた。


もう一試合、フランスが初優勝を果たした1998年大会決勝の再現となった好カード、優勝候補筆頭の前回優勝国ブラジル-前々回優勝国フランスが準決勝目指し戦った。

前半45分 前半総括 序盤はブラジルがボールを支配する。ロナウジーニョがボールの供給役となり、右サイドを中心とした攻撃を展開。しかし前半15分を過ぎた頃からフランスがブラジルを圧倒し始める。今大会終了後の現役引退を明言している司令塔のジダンはキープ力を活かしたボール運びを披露し、そのジダンを中心に攻撃を仕掛けるフランスが、ボールポゼッションで上回るなどリズムよくブラジルゴールに迫ったが、ブラジルも最後のところでそれを許さず、お互いにフィニッシュまでつなげることができず、前半は両チーム得点のないままハーフタイムを迎える。

 後半に入って試合は動きを見せた。後半12分、フランスは左サイドでFKを獲得。ジダンの左FKをゴール右でフリーになったアンリが右足ボレーで決めた。その後、ブラジルは守備的MFを3人に増やして、ロナウジーニョを前線に上げる布陣の変更が逆効果。終盤にアドリアーノ、シシーニョ、ロビーニョを投入し、前線の枚数を増やして攻撃が活性化したが、交代も遅く決定的チャンスをつかめないまま終わった。フランスは前半からマケレレ、ビエラの精力的な動きで中盤を支配したことや、終盤にはキーパーのバルテズが好セーブを連発してシュートを止め、ブラジルの攻めを封じ、そのリードを最後まで守り切り、準決勝進出を決めた。
特にジダンは動き、ボール際、パスの精度も最近になく素晴らしいものであった。

フランスは優勝した前々回の1998年大会以来5度目、ブラジルはW杯での連勝が11で止まり、4大会ぶりに決勝進出も果たせなかった。