パリへ、そして・・・カマルグは・・・
ここをご欄頂く前に、「続・フレンズ」あらすじ、その1を先にご欄ください。
あらすじ、その2
やがて、願っていた家族一緒の、つかの間の幸せな生活も終わりを告げる日が来た。
パリでの生活に、不安を感じるミシェル。
「まわりは皆、優秀な大学生ばかりで、私なんか・・・」
「バカな事言わないでよ! 君は誰よりも魅力的だよ!」
ポールがソルボンヌ大学に入学する日が近づき、一足先に彼だけがパリに戻り、アパートを探してからミシェルとシルビィを呼び寄せることにしたのである。
「パパに行ってらっしゃいわ」・・・「バイ、バイ」
3年前に、引き裂かれたポールとを繋ぐ唯一の道が、現実に、あの過去を再び蘇らせる様にポールを遠くに導く様にも感じられ、不安を募らせるミシェル。
遠くに小さくなってゆくポールとの絆を今度こそ離さない様に、ミシェルは叫ぶ。
「ポール!・・ポール!」
それは、行かないでと、願う姿にも見える様でもあった。
そんなミシェルの思いとは別に、父とのレールの様な互いの考えの平行線上の先にあるモノは、見えるはずもないポールであった。
早速ポールはパリに行って、部屋の手配をする。
そしてミシェルとシルビィが、カマルグから来る日に、おりからの大学仲間のデモに加わる事になるが、リヨン駅に、ミシェルを迎える時刻が気にかかる。
機動隊と衝突して散らされたのだが、結局、家族と暮らし始める初日から、大学生活もままならないポールは時間に遅れる始末であった。
しかし、ポールなりのけじめもした。ポールは父の家を訪ね、ミシェルを呼び寄せて住むことにしたと話すが、父はそれなら資金援助を打ち切ると言う。ポールは構わないと言って家を出る。
ポールは肉屋で働き、授業に出る。ポールが帰るとミシェルが皿洗をして生計を立てなければならなかった。パリでの親子三人の新しい生活が始まったが、決して楽なものではない。
また、彼女には、お腹の子が、父親がポールなのかギャリーなのか確信がもてなかった為に、ポールにも相談できずにいたのだが、学生仲間の集まりでポールの友人ジョアンナから中絶をしてくれる医学生を紹介してもらい、医学生とジョアンナはfractureだと言って手術室を使い、中絶後したのだった。
中絶後、擬装のためにしっかりギプスまでしたその夜、ミシェルは気分が悪くなり、医者を呼ぼうとするポールを止め、ミシェルは中絶した事をうち明ける。その悲しみは、ミシェルに忘れさす事は、ないのであろう。
ある日、思いがけずギャリーがパリに現われ、ミシェルをアメリカに連れてゆき、結婚したいと申し出た。
ミシェルは迷ったが、もう一度自分の人生をポールに賭けようと決心する。
ギャリーは栄転が遅すぎたとあきらめる。
「ミシェルとシルヴィーに、ニューヨークを見せてやりたかったよ」
ギャリーの優しさに、答える事が出来なかった複雑な気持ちは、言葉にもつまらせるミシェルであった。
昼と夜のすれ違いの生活は、心身の疲労を生み、二人の関係もミシェルがポールと友人の女子学生スザンナ(A・ロンバーグ)の関係を疑いだした事で、再び心の溝を深めていく事になってしまうのである。
そんなある日、スザンナが訪ねてきて、ポールを表のカフェに連れ出した。ところが、その日ミシェルは気分が悪くなって早退した帰り、二人を見てしまった。
あわてて部屋に戻ったポールに、自分がいない間にいつもスザンナと会っていたのかとなじりミシェル。二人は、心の歪みのままに激しく相手を責めあったあげく、ポールは信じられないのか、と言って出て行ってしまった。
それでもミシェルは怒らせてしまったポールが心配で追いかける。
そしてポールを探しあぐねてミシェルが戻ってくると、部屋には、二人の争いに巻き込まれた様に、シルビィがいなくなっていたのである。
ポールも帰ってきて、セーヌの河岸等を二人は手分けをして探すが見つからない。
やがて、疲れ果てて戻ってくる時にシルヴィは橋のところで見つかったのであった。
必死に探し出した愛娘と家に帰った二人には、今の生活に限界を感じるのです。
その後、ポールとミシェルはセーヌ河に挟まれた遊歩道で話し合い、二人は将来への決断を出す事になる。
そして、今のままではやっていけないと、ミシェルはポールに自分の決心を告げた。
「あたしとシルヴィーはカマルグに帰って、ポールが卒業するまで待つわ。」
「辛いけど・・ あの3年を耐えたんだから、今度の3年もきっと平気さ。」
ポールが大学を卒業するまでの三年間、田舎に戻ってシルヴィと二人で生活するために、パリを発つことにした。
「手紙書かせてよ」・・・「勿論よ、ポール・・・毎週はがきを出すようにするわ。」
「書く」・・・別れる意味の知らないシルヴィーの返事が救いの様でもあった。
リヨン駅の人気の少ないホームで、ポールは愛妻と愛娘にキスをした。
「忘れないで、ほんのしばらくの間よ」
「そう、ほんのしばらく、そう、そうだよ」
そして駅で、ポールは去っていく二人を見送った。
「グッバイ!ポール」・・・「グッバイ!ミシェル」
列車の窓からポールを見続けるミシェルは・・・そう、あの小道に続くカマルグのアトリエへ。
『さよなら、ポール。さよなら、ミシェル。・・・そして・・・アニセ・アルヴィナよ・・・永遠に・・・』
二人にとっては、3年前のあの純粋なまでのカマルグへの道とは、変わったモノになったであろう。
それは、子供の成長に伴った親の責任から二人の変化となってきた事でもあり、また、何よりポールとミシェルの本当の意味での巣立ちでもあったのかもしれません。しかし、その事で彼等を非難する人は、いないでしょう。そして、彼等と共に理解する日が来た事。そして誰もが通らなくてはならない、もう一つの道がある事も・・・。
でも、何故、私達は、彼等の原点でもあるカマルグへの道を今日に至るまで、たとえ心の奥底であろうとも、忘れる事が出来なかったのでしょうか。
それは、あの時、私達もポールとミシェルと供に、カマルグの道の先にあるモノを信じ、目指した事があったからなのでは、ないのかと。
だからこそ、信じたい。ポールとミシェル達が、この先の道のりが、いかに険しくとも、あの一筋の細く真直ぐな道に至り・・・青く澄んだカマルグの空のもとへと辿り着く事を。
そして、それは私達にも通じる道である様にも思えるのですが。
今回の、投稿に至る写真の提供等に、ご協力を頂いたモーラン爺さんに感謝いたします。
また、より、「ポールとミシェル」を身近に感じる事では、次にご紹介致しますサイトでは、綺麗に表現されておられ、よろしかったら、是非ご欄下さい。
※動画も、上手くまとめられ、当時の気持ちが、伝わってくる様です。
入られますと、「ギャラリー」「パラパラ劇場」と、クリックして下さい。
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あらすじ、その2
やがて、願っていた家族一緒の、つかの間の幸せな生活も終わりを告げる日が来た。
パリでの生活に、不安を感じるミシェル。
「まわりは皆、優秀な大学生ばかりで、私なんか・・・」
「バカな事言わないでよ! 君は誰よりも魅力的だよ!」
ポールがソルボンヌ大学に入学する日が近づき、一足先に彼だけがパリに戻り、アパートを探してからミシェルとシルビィを呼び寄せることにしたのである。
「パパに行ってらっしゃいわ」・・・「バイ、バイ」
3年前に、引き裂かれたポールとを繋ぐ唯一の道が、現実に、あの過去を再び蘇らせる様にポールを遠くに導く様にも感じられ、不安を募らせるミシェル。
遠くに小さくなってゆくポールとの絆を今度こそ離さない様に、ミシェルは叫ぶ。
「ポール!・・ポール!」
それは、行かないでと、願う姿にも見える様でもあった。
そんなミシェルの思いとは別に、父とのレールの様な互いの考えの平行線上の先にあるモノは、見えるはずもないポールであった。
早速ポールはパリに行って、部屋の手配をする。
そしてミシェルとシルビィが、カマルグから来る日に、おりからの大学仲間のデモに加わる事になるが、リヨン駅に、ミシェルを迎える時刻が気にかかる。
機動隊と衝突して散らされたのだが、結局、家族と暮らし始める初日から、大学生活もままならないポールは時間に遅れる始末であった。
しかし、ポールなりのけじめもした。ポールは父の家を訪ね、ミシェルを呼び寄せて住むことにしたと話すが、父はそれなら資金援助を打ち切ると言う。ポールは構わないと言って家を出る。
ポールは肉屋で働き、授業に出る。ポールが帰るとミシェルが皿洗をして生計を立てなければならなかった。パリでの親子三人の新しい生活が始まったが、決して楽なものではない。
また、彼女には、お腹の子が、父親がポールなのかギャリーなのか確信がもてなかった為に、ポールにも相談できずにいたのだが、学生仲間の集まりでポールの友人ジョアンナから中絶をしてくれる医学生を紹介してもらい、医学生とジョアンナはfractureだと言って手術室を使い、中絶後したのだった。
中絶後、擬装のためにしっかりギプスまでしたその夜、ミシェルは気分が悪くなり、医者を呼ぼうとするポールを止め、ミシェルは中絶した事をうち明ける。その悲しみは、ミシェルに忘れさす事は、ないのであろう。
ある日、思いがけずギャリーがパリに現われ、ミシェルをアメリカに連れてゆき、結婚したいと申し出た。
ミシェルは迷ったが、もう一度自分の人生をポールに賭けようと決心する。
ギャリーは栄転が遅すぎたとあきらめる。
「ミシェルとシルヴィーに、ニューヨークを見せてやりたかったよ」
ギャリーの優しさに、答える事が出来なかった複雑な気持ちは、言葉にもつまらせるミシェルであった。
昼と夜のすれ違いの生活は、心身の疲労を生み、二人の関係もミシェルがポールと友人の女子学生スザンナ(A・ロンバーグ)の関係を疑いだした事で、再び心の溝を深めていく事になってしまうのである。
そんなある日、スザンナが訪ねてきて、ポールを表のカフェに連れ出した。ところが、その日ミシェルは気分が悪くなって早退した帰り、二人を見てしまった。
あわてて部屋に戻ったポールに、自分がいない間にいつもスザンナと会っていたのかとなじりミシェル。二人は、心の歪みのままに激しく相手を責めあったあげく、ポールは信じられないのか、と言って出て行ってしまった。
それでもミシェルは怒らせてしまったポールが心配で追いかける。
そしてポールを探しあぐねてミシェルが戻ってくると、部屋には、二人の争いに巻き込まれた様に、シルビィがいなくなっていたのである。
ポールも帰ってきて、セーヌの河岸等を二人は手分けをして探すが見つからない。
やがて、疲れ果てて戻ってくる時にシルヴィは橋のところで見つかったのであった。
必死に探し出した愛娘と家に帰った二人には、今の生活に限界を感じるのです。
その後、ポールとミシェルはセーヌ河に挟まれた遊歩道で話し合い、二人は将来への決断を出す事になる。
そして、今のままではやっていけないと、ミシェルはポールに自分の決心を告げた。
「あたしとシルヴィーはカマルグに帰って、ポールが卒業するまで待つわ。」
「辛いけど・・ あの3年を耐えたんだから、今度の3年もきっと平気さ。」
ポールが大学を卒業するまでの三年間、田舎に戻ってシルヴィと二人で生活するために、パリを発つことにした。
「手紙書かせてよ」・・・「勿論よ、ポール・・・毎週はがきを出すようにするわ。」
「書く」・・・別れる意味の知らないシルヴィーの返事が救いの様でもあった。
リヨン駅の人気の少ないホームで、ポールは愛妻と愛娘にキスをした。
「忘れないで、ほんのしばらくの間よ」
「そう、ほんのしばらく、そう、そうだよ」
そして駅で、ポールは去っていく二人を見送った。
「グッバイ!ポール」・・・「グッバイ!ミシェル」
列車の窓からポールを見続けるミシェルは・・・そう、あの小道に続くカマルグのアトリエへ。
『さよなら、ポール。さよなら、ミシェル。・・・そして・・・アニセ・アルヴィナよ・・・永遠に・・・』
二人にとっては、3年前のあの純粋なまでのカマルグへの道とは、変わったモノになったであろう。
それは、子供の成長に伴った親の責任から二人の変化となってきた事でもあり、また、何よりポールとミシェルの本当の意味での巣立ちでもあったのかもしれません。しかし、その事で彼等を非難する人は、いないでしょう。そして、彼等と共に理解する日が来た事。そして誰もが通らなくてはならない、もう一つの道がある事も・・・。
でも、何故、私達は、彼等の原点でもあるカマルグへの道を今日に至るまで、たとえ心の奥底であろうとも、忘れる事が出来なかったのでしょうか。
それは、あの時、私達もポールとミシェルと供に、カマルグの道の先にあるモノを信じ、目指した事があったからなのでは、ないのかと。
だからこそ、信じたい。ポールとミシェル達が、この先の道のりが、いかに険しくとも、あの一筋の細く真直ぐな道に至り・・・青く澄んだカマルグの空のもとへと辿り着く事を。
そして、それは私達にも通じる道である様にも思えるのですが。
今回の、投稿に至る写真の提供等に、ご協力を頂いたモーラン爺さんに感謝いたします。
また、より、「ポールとミシェル」を身近に感じる事では、次にご紹介致しますサイトでは、綺麗に表現されておられ、よろしかったら、是非ご欄下さい。
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