西伊豆(宇久須)だより

山・海そして里が広がる西伊豆町。都会の喧噪を離れて、一緒に豊かな自然、健やかな社会とは何か、探っていきませんか?

無煙炭化器

2012-06-05 20:51:07 | 日記
 私が無煙炭化器を知ったのは2009年の「緑の地球ネットワーク・専門家調査団」に随行させていただいた時でした。関西空港で日通のカウンターで、ステンレスでできた大きな器を受け取り、飛行機に預け、北京空港で受け取り、バスの中で3日間お守りしました。昔の環境林センターで大阪工業大学客員教授の小川眞先生から、これで炭が焼けるということを教えていただき、合計3回焼きました。80㎏のポプラの枝から、約1時間で28キロ炭が得られました。

 昔から炭には興味があり、いつかはドラム缶で炭焼き器を作りたいと考えていましたが、設置場所が無く半ばあきらめていました。この無煙炭化器を使えば簡単に炭が焼けますので、日本に帰国し、その日の夜にインターネットで取り寄せました。

 (モキ製作所 http://moki-ss.co.jp/index.php

 とくに建設廃材や野山の草木の処理などに有効ですし、その炭や灰までもが、肥料や土壌改良の格好の材料です。やはり休耕田の再生や山林の手入れの補助に使えます。

 第一再生休耕田が炭焼きの基地です。町の補助金で買っていただいたモキ製作所製の無煙炭化器M100。地面に無煙炭化器をすえ、底から空気が漏れないように土で周囲を固めます。




 この中に新聞紙と火力を強めるための段ボールを入れ、着火し火種を作ります。



 安定した火種ができましたら、あまり太くない乾燥した木材や竹などを、空気の通り道を考えどんどん投入して行きます。対流燃焼によって底の方には酸素が行かないため、還元燃焼によって炭化していきます。対流燃焼や反射熱、放射熱により燃焼効率が良く、800℃以上になるそうです。小川先生のお話では、20~25%が炭になるそうです。





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 約1時間で、可燃性ガスが少なくなり、炎が小さくなったら水を多量に掛けて消します。土壌中に鋤きこむ場合は水で消した方が炭の粉が飛散せず、扱いやすいです。乾いた炭を得るためには土をかけて、その上に少量の水を掛けます。ただし火が消えるまで1日ぐらいかかります。消さないで置くと灰になってしまいます。炭だけで無く草木灰も得られ、一挙両得な道具です。農家必携だと思います。





                                  (F)

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