目的のものを見つけることができなく、意気消沈して林道を引き返す。
林道脇にはフキが生えており、何かの食痕があるので、あのハムシをちょっと探してみた。
「クリソリ~~~ナ!」とイタリア人っぽく巻き舌で叫んでから探すのがコツ。
恥ずかしがることはない。付近にはヒグマとエゾシカしかいないのだ。
いたいた・・・紺色型。同色の雌雄確認。
おそらくオオヨモギハムシでないかと。
おおっ、銅色型もいる。同色で雌雄確認。
ということは、こちらはアイヌヨモギハムシだろうね。よしよし。
個体数多いね、ここ。
帰宅して確認すると・・・
なんと、どちらもしっかりとした後翅があるではありませんか!
何かの間違いかと思って、交尾器の確認してみると、どちらも陳腐なヨモギハムシだった・・・
まさか同じ場所で、異なる体色が混生しているとは驚きだ。
くそ~ハムシのくせに!
毎年のこの時期、大雪山周辺の林道を探索しているが、数年前から台風や大雨が数回襲った影響で、現在でも通行止めがほとんど。
銀泉台に続く林道と高原温泉に続く林道以外は全滅と言っていい。
何ヶ所か回ってみたが、全てこんな感じ↓
狙ったように木が林道上になぎ倒されている。
これが延々続いているので、先へ進むのは無理。
針葉樹が多く、タマムシがいたが・・・
完全に崩壊
迂回すら無理。近づくのも危険。
林道が河原になってしまっている。(中央奥が林道の続き)
これはまだいい方。
こちらは完全に川になってしまった。注:標識あります。
すでに道ではないので、これ以上進んだら遭難してしまうのではと、珍しく探索中に不安になった。
そんな林道なのに、オフロードバイクの通った痕跡があるのがスゴイ。
この辺りの林道は、使用する人が少ないので、もう修復されず、いずれ自然と同化して道の痕跡すら失ってしまうだろう。
アザミの葉で見つけたアオカメノコハムシと思われる幼虫。
自分の糞を背負って、天敵から身を守る。
もちろん見た目で糞に擬態しているのであって、臭いから天敵が避ける訳ではない。
人間が真似をしたら、同族が避けるのでお勧めできないが、ある意味効果覿面だ。
本日のホンブレイキマイマイ
写真からは無色帯のヒメマイマイにしか見えないが、現物を見たら殻の厚みや成長肋の感じが異なることが分かる。
この辺りのヒメマイマイは9割以上が無色帯であったので、紛らわしいと思ったが、調べてみるとここのヒメマイマイは砂浜などの海沿いに多く、ホンブレイキは海岸から少し離れた森林沿いの草むらで見かけることが多かった。
と言っても混生しているんだけどね。
ちなみにホンブレイキは有色帯も確認済み。
シララカハナカミキリ Judolia parallelopipeda
道東の某所で採集。別にこの種を狙っていたわけではないが、辺りにショウマが咲いていたのでなんか珍カミキリでもいないか物色していたら見つけた。
テネラルだったらしく、素手で捕獲したら潰してしまったよ。
カミキリ採集は牧歌的で、気分的にも体力的にも楽なので、サブ採集に最適だ。
特定の種を狙うとなると話は変わるが、牧歌的採集なのは変わりない。
ただサブだからと言って侮るなかれ。ついつい夢中になってしまう採集なので時間を忘れて没頭すると、本命が疎かになること多し。