探索・採集・飼育みたいな雑記的記録

北海道の自然探索と生物の飼育観察・採集記みたいなものを漫然と、かつ自己中心的に紹介するとかしないとか。

一網打尽計画

2017年05月09日 | 自然探索記~採集記(道北)


小さな河川に流れ込む水路
この周辺の河川にはあのウチダザリガニが生息している。
この場所は以前から狙っていた場所。
そう、今日決行するのだ。「ウチダザリガニ一網打尽計画(この場所だけ)」を!

まずは落ち込みの深場を覗いてみる。

オオコオイムシ Diplonychus major
なんでこんな流水域に?もっと適した環境が周辺にいくらでもあるのに。


オニヤンマのヤゴ
他にはフクドジョウやハナカジカの魚類がちらほら。


ん?
いたいた・・・ウチダザリガニ。
ハサミに白色班があるので、動くと目立つ。
では捕まえてみようかね。素手で。


ウチダザリガニ Pacifastacus leniusculus trowbridgii
この子は雄
まだまだ潜んでいそうなので、流れを遮っていたゴミや石を取り除き、一気に排水し、水位を半分以下にしてみた。
これで深くて近づけなかった落ち込みへ長靴でも入り込めるようになった。


巣穴らしき穴。
冬期はこのような場所に潜んでいるのだろう。


水位が減ると現れた側面部
積まれた石の隙間に沢山潜んでいるに違いないが、簡単に動かせる重さではないので断念。
水底部の石はなんとか持てそうなサイズだったので、どんどん取り除いていくと、出てくる出てくるヤツが・・・


網なし、トラップなし、素手のみで、結構捕獲できた。
サイズは様々10個体ほど。大型の成体は3個体。
捕獲の目的は、ヒルミミズの付着の確認。
ウチダザリガニにはウチダザリガニミミズ(環境省のRDBカテゴリーで絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定)が付着しているらしいのだが・・・
残念ながら、どの個体にも付着の確認できず。

さて、これからは三択。
「持ち帰って食べる」「大いなる慈悲で逃がす」「無慈悲に駆除する」
食べるなら殺して持ち帰る間に鮮度が落ちるし、面倒だし・・・
よし、食わぬなら殺してしまえホトトギス。駆除という名の虐殺行為。
あまり観察し過ぎると情が沸いてくるので、速やかに処理。

今思えば、自分が10個体ほど駆除したところで、生態系にはなんら影響がないのだよ。
おそらく100捕獲したところでも変わりないだろう。
良い事をしたとも思えず、かと言って悪い事をしたとも思えず、曖昧で虚無的。

今度、キャンプ用小型ガスバーナー持参して、その場で塩茹でにして食べてみようかな。
それがいい。
釣具屋に売っているカニ網を使って真の一網打尽というのも考えたが、そのためだけに購入するのもなぁ・・・