高校時代の話し 22

2019-11-25 04:43:38 | 日記
M先輩は、そっと手を出し、握手を求めた。

「元気でな…。」

「いろいろすみませんでした。…ありがとうございました。」

先輩の手を握ると涙があふれた。



その後、地元の新聞に載ったり、また、校長が優勝カップの件で訪れたり、それなりにお祭り騒ぎがしばらく続いていました。

演劇部のM先輩以外の皆さんとは、それっきり誤解が解けたのかどうかもわからず終いです。Kちゃんは、私たちを徹底的に避けたまま卒業してしまいました。

そんな私の少しほろ苦い体験でした。

また、おもしろ体験、不思議体験を載せたいと思っています。




高校時代の話し 21

2019-11-24 05:37:28 | 日記
いよいよ、卒業式を明日に控えた日。

また、M先輩がひとりで発声している屋上の隅っこに行ってみた。

……いないか…。

そういえば、卒業生はお休みに入って、とっくに学校には来てない…。

胸の奥に溜まっていた空気を深いため息で吐き出した。

背中を丸め、『もう、明日は来るのやめよう』と、トボトボと歩いた。

屋上を降りる階段を降りようとしたとき…

「誤解なの、知ってたよ」

M先輩だ。
階段の降り口に立っていた。

「……。」

先輩に会う意外ここへ来る理由が無い私は、必死で言葉を探した。

「何が原因なのか、誰が悪いのかわからないけど、変な事になっちゃったな…。」

「……。」

言葉が詰まって出てこない。

つづく。。。

高校時代の話し 20

2019-11-23 05:35:00 | 日記
卒業式が近づいた…。
いよいよM先輩が卒業する。
M先輩は、卒業後地元を離れる…と、私に話してくれたことがあった…。
そうなると、ますます会う機会が無くなってしまう…。
このまま離れてしまうのは寂しい…。

誰かに会いたくないから演劇部には行けない…💦

先輩がよく、ひとりで発声している屋上の隅っこにいないかな…。

そっと屋上の隅っこに行ってみたりした…。

…いない…。

大切な役を貰っていたにもかかわらず、発表間近に無責任に演劇部を辞めるヤツと思われていると思うとつらい…。
少なくともあの時、演劇部を辞めるつもりなんか無かった…ということ、何かしらの誤解であることを伝えたかった。

つづく。。。

高校時代の話し 19

2019-11-22 04:44:20 | 日記
「修学旅行の途中で二人を別行動させること、最後までOKしなかったのに…、優勝カップ飾りたいとか…調子いいよな、校長。」

担任がポツリとつぶやいた。
もう時期定年なので、余計な騒動は避けたかったんだろう…と、しばらく経ってから、校長先生の裏事情も知った。


演劇部には行けなかった。

気にはなるけども、今顔を出したら、間違いなく歓迎されない。

だけど、実は、部長にだけは、『事の報告』をしたかった。

私は、部長のMさんが大好きだったのだ。

Mさんは、発想が斬新でパワーがあり、みんなにやる気と元気を与えてくれるパワフルウーマンなのだ。

ありきたりのお芝居じゃなく、『能』をやってみよう‼️なんて取り組んでみたり、劇団四季が大好きで、時間を忘れて熱く語ってくれたり、
私も先輩に認めて欲しくて一生懸命取り組んでいると、「お前、本当に演劇好きなんだな…。演じるだけじゃなく演出もやってみろ❗」なんて、思いがけないチャンスを与えてくれたり、本当に大好きな先輩でした。
だから私は、彼女にいろいろ迷惑を掛けたのかと思うと、眠れなくなるほど気に病んでいました。

つづく。。。