思ったとおり、松田からの返信は無い…。
直樹は、とりあえず松田の家に行ってみることにした。
その日は、正人にも一緒についてきてもらうことに。
松田の家は、あの頃のまま、ひっそりと佇んでいる……が、ガラスが割れ、荒れ果てていた。
とても、人が住んでいる様子はない。
「引っ越したんだろ?松田」
「うん…。」
「だけど、家の中のモノ…残ってる…」
「え?」
割れたガラスから中を覗くと、人が住んでいた形跡をそのまま残したように、家財などが残っていた。
「入る?」
「え?!」
「ベランダ側があれだけガラスが割れてたら、入れるよ」
「う…うん。」