ーーとりあえず、近所の居酒屋に入った。
「…どこまで話したっけ?」
「ざわざわして…ドスンと胸に何かがのしかかって来て…。何かの呼吸音が聞こえて…。……そこまで…。」
「その後は、少しうとうととするの…。すると、トントン…と、肩を叩かれて…」
「…え?叩く?!」
「うん、そうなの…。いつもそれで起こされるの…。」
「だ、誰が?!マンションには、Y子ひとりなんでしょ。」
「もちろん」
いよいよ、"何か"の登場に、息をのんだ。
「それでね、目を開けると、女の子がいるの…」
「お、女の子……💦💦」
もう、それだけで、私の心臓は凍りついた。
「そう…。女の子」
「ど、どんな感じの?」
「髪は短くて、痩せてる。」
「…目は?…口は?💦」
何を聞いたらいいのか、混乱していた。
…というか、その女の子は、笑っているのか怒っているのかによって、状況が違うのではないか…と思った。