「この、トンボの居た場所…、先日まで私が居た場所なんです」
「え?…ということは、本当に絵が変わった?」
「間違いかなぁ…いやいや~、確かにこの場所なんですよ。この湖畔に佇むなら、私ならこの場所だと思ったし…」
「…そうなんですか…?」
「だけど、このお店なら、そんなあり得ないことがあっても不思議じゃないですよね」
天然石がたくさん並べられていて、そんな不思議現象も"あり得る"とおっしゃるCさん。それは、ありがたい誉め言葉だと思いました。
「例えばこの、朝日…。最初はもっと暗かった気がするんです。」
「…ということは、日が昇ってるってことですか?」
「うん…もしかしたら、そうなんじゃないかな…と思います」
「普通ならあり得ないことだけど、もしもそんなことがあったら、見つけた私たちは、運がいいかも知れませんね」
「そうですね❗」
Cさんは、ワクワクしながら帰って行った。