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君は誰? 69

2025-05-10 11:28:30 | 日記
「自転車、乗って帰ったんだと思うよ」

「そうなんだ…。あの日の記憶が全く無いんだ」

「…うん…。確かにお前はすごく混乱していたと思う。自転車、無くなったの?」

「うん。無くなった。」

「それと…、なぜ転校した?」

「うん…。そこら辺もハッキリとして無いんだけど、あの日から何日もの間、寝たきりで過ごした。起きても動けるようになるまでずいぶんと掛かった…らしい。」

「らしい…って、そこも覚えてないの?」

「うん、自分が自分でないようで、誰かに体を乗っ取られた感じだったと思う」

君は誰? 68

2025-05-06 09:17:11 | 日記
「このままメールでやり取りがしたい。」

真相を知りたい直樹は必死だった。

「今までどうしてたんだ?」

「今は東北のある町に住んでる。祖母の家だよ」

「あの日、学校を転校してからずっと?」

「うん。そうだ。」

「いったい何があったんだ?」

「言いたくない…というか、思い出したくないから、詳しくは話せないけど、直樹達を置いてひとりで逃げて帰ったあと、自転車を忘れた気がして、戻った。」

「あの時、確か…自転車は無かった。たぶんお前が乗って帰ったんだと思う


君は誰?67

2025-05-01 09:32:18 | 日記
「『M』です。」
メールを送ったことも忘れかけていたある夜、突然メールが届いた。

「『M』、もしかしたら、松田なのか?」

次にいつ返事があるかわからない不安定なやり取りだから、いきなり核心をついた質問をした。

今度いつ、このメールの返事が返るかわからない。

すると、「松田だ」と、返って来た。

「いったい何があったんだ。本当の事を教えてくれ。電話をしてもいいか?電話番号を教えてくれ。」

「電話は、ごめん」

「じゃ、いい。電話じゃなくても、このままメールでやり取りがしたい。」

直樹の心拍数が上がっていた。





君は誰?68

2025-04-28 09:10:53 | 日記
直樹は、紙切れに書かれたアドレスにメールを送るかどうか迷っていた。
そのアドレスは『M』とは書かれていない。

ただのいたずらかも知れない。

メモをポケットに入れたまま、数日が過ぎた。

間違いでもいい…、とにかく『M』と連絡をとりたいと思った直樹は、思いきってメールをすることにした。

「『M』ですか?」とだけ…。

送信された。

ただのいたずらじゃなく、そのアドレスの主はいるということだけは、わかった。


君は誰?67

2025-04-24 08:55:25 | 日記
「れんげを挿した」のコメントには、何日も返事は無かった。

数日経って、仕事の合間をみて、廃学校の鏡の前に来てみた。

すでにタンポポもれんげも捨てられていた。

一輪挿しも水も枯れ転がっている。

ただのいたずらだったのかも知れない。

もう、『M』を探すのはやめよう。

ん?

すっかり水が枯れた一輪挿しの中に何か入っている。

よくみると紙切れだ。

引っ張り出して紙切れを開くとアドレスがある。

『M』?