本日は、赤ワインにピッタリのメインデッシュの一皿をご紹介します。
赤ワインで煮込んだ和牛頬肉のパイ包み焼きです。
グリンツィングでは定番として、和牛頬肉の赤ワイン煮込み カオール風味をお出ししていますが、今回は少しアレンジした形にしてみました。
作り方は、和牛の頬肉を一晩、塩と胡椒、コニャックでマリネしてから、たっぷりの赤ワイン(カオール)と香味野菜と共に、低温のオーブンでじっくりと柔らかくなるまで煮込みます。
煮込んだ頬肉と煮汁を煮詰めて仕上げたソース、数種類のキノコのソテーを合わせて冷やし固めてから、折り込みパイで包み込み、高温のオーブンで焼き上げます。
煮込んだお肉をパイ包み焼きにする料理は珍しいと思います。
最初は、ソースと別にする事で頬肉がパサついてしまわないか心配でしたが、ほぐした頬肉にソースをしっかりと絡めてから冷やし固める事で、ジューシーな仕上がりに出来ました。
そして、食感の違うキノコを入れる事で、最後まで飽きずに食べていただけると思います。
オーブンから出した焼きたてのパイにナイフを入れると、熱々の湯気と共に赤ワインの芳醇な香りが立ち上がります。
パイ生地の香ばしい粉の香りと濃厚なバターの香り、そこにソースと頬肉の赤ワインの香りが加わることで、とてもフランス料理らしくワインに合う一皿になります。
付け合せは、口休めとしてサッパリしたサラダにしてみました。
いつものオーソドックスな一皿も、少し目線を変えるとまた違った美味しさの表現が出来る事に気づく場合があります。
今回の一皿もその様な料理です。
そのままで十分に美味しい料理や、良質な素材でシンプルに調理する事がベストな場合などは、どこまでアレンジしたり手を加えるべきか悩む事も有りますが、たまには違う角度から物事を見てみる事も大切なのかもしれません。
自分だけの狭い価値観にとらわれずに、もっと大きな視野で考えることが出来れば色々な発見や感動が出来るはずです。
急には難しい事ですが、少しずつ努力していきたいと思います。