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東京グリンツィング シェフブログ

フレンチレストランのシェフが紹介する季節の料理と食材

シャラン産鴨のロースト 赤ワインソース フォワグラ添え

2007年02月15日 | メインディッシュ

本日は、メインデッシュの一皿をご紹介します。

シャラン産鴨のロースト 赤ワインソース フォワグラ添えです。

フランス料理で鴨と言えば、シャラン産と言われるほど有名な食材です。

飼育の物ですが、窒息させて肉に血を回す為、血の香りが濃くて、とても味わい深いですし、ジビエ(野生の物)に比べると、脂がのっているのでコクが有り、食感も柔らかくて本当に美味しい鴨です。

一般的には、皮をカリッと焼いてから薄切りに仕立てる料理が多いのですが、今回は赤ワインソースとの相性を味わっていただきたい為に、あえて皮を外してローストしています。

カットも、横に二枚に切る少し変わったやり方です。

綺麗にロゼ(バラ色)に焼けた断面を見ていただきたいですし、厚切りの肉をしっかりと味わってもらいたくてこの様にしています。

贅沢ですが、鴨のフォワグラを添えてより濃厚な一皿になりました。

付け合わせは、旬の牛蒡をピューレにした物と、油でカリカリに揚げた物を添えています。

ピューレとチップの二種類にする事で、食感の違いや形の面白さが出せたと思います。

濃厚な赤ワインソースに、血の味の鴨肉と土の香りのする牛蒡を合わせて食べると、自然と上質な赤ワインが欲しくなる気がします。

さて、まだまだ寒い日が続いていますが、春の面影を感じる事も多くなってきました。

今も春からの新しいメニューを考えている所です。

今回の鴨の一皿の様に、落ち着いた冬を感じる物から、春野菜や香草などを沢山使った、華やかで初々しい皿に変わっていきます。

それぞれの季節と共に変わっていく料理に出会える事を、誰よりも自分自身が一番楽しみにしています。

 

 

 


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