本日は、デザートの一皿をご紹介します。
チョコレートのフィアンティーヌ 木苺のシャーベット添えです。
シンプルな盛り付けが多いグリンツィングですが、もうすぐ春と言う事で少し華やかな盛り付けにしてみました。
カリカリに焼いたチョコレートのフィアンティーヌ(薄く焼いた生地)に、フランス ヴァローナ社のチョコレートを使ったチョコレートムースを挟んでいます。
フィアンティーヌのアクセントとしてカカオを乗せて焼くことで、香ばしさとほろ苦さをプラスしています。
甘く濃厚なチョコレートムースと一緒に食べると、ちょうど良く飽きずに食べていただけると思います。
付け合わせには甘酸っぱい木苺のシャーベットと、イチゴ、木苺、赤スグリ、ブルーベリーを添えています。
チョコレートと赤いフルーツの組み合わせは、個人的に好きで良く使います。
チョコレートの甘味と苦味に赤いフルーツの酸味が調和して、上品で大人らしい味わいになります。
盛り付けもチョコレートソースを使い、モダンな雰囲気を意識してみました。
料理に必要な条件として、味が美味しい事が一番大切だと思っています。
衛生的で安全な食材を使うなど、大切な事は他にも沢山有りますが、その一つとして見た目の華やかさや綺麗さなども、とても重要な事だと思います。
特にレストランで提供するフランス料理は、ただ空腹を満たす物では無いだけにその意味合いも大きいはずです。
きっとお客様も舌の上で味わうだけでなく、その香りや目で見える色や形を通して美味しさを感じておられると思います。
前菜やメインデッシュでは、その素材感を感じてもらうためにシンプルな盛り付けになることは必然的ですが、デザートではまた違った喜びを表現できればと意識しています。
少し大げさかもしれませんが、何かの事情で食べる事が出来ない人にも喜んでいただきたいのです。
人間みんなが元気なわけではなく、色々な病気や障害を持たれている人も沢山おられます。
そのために好きな物も食べる事が出来なかったり、制限されたりする場合もあると思います。
その様な方にも、目で味わっていただきたいのです。
もし味わいだけの料理でしたら、どの様に感じればよいのでしょうか?
完全には無理かもしれませんが、人間に与えられる幸せは平等であって欲しいのです。