あきこの１０円玉（２）

あきこ　「やっぱり。先生、わからないんだ。答えは、大学。」

先生　「あ～～～、医科歯科大学、ね・・・。なるほど・・・。亜細亜大学はわかるけど、だけど、マクドナルド大学ってほんとにあるの？」

あきこ　「あるよ！！グーグルってみてよ。」

先生　「よし。じゃあ、あきこちゃん、これ、わかる？
　　　　『月面宙返り』にあって，『空中三回転半ひねり』にない。」

あきこ　「先生も、やるね。」

先生　「そりゃ、先生だって、負けないよ。」
　　　
あきこ　「第二ヒントは？」

先生　「『セイネンガッピ』にあって、『タンジョウビ』にない。」

あきこ　「先生、ダメだよ。第二ヒントで、それ出しちゃ。すぐ、わかっちゃうって。
　　　　　『ムネ』にあって、『アタマ』にない、でしょ。」

先生　「えっ、ムネにあってアタマにない・・っけ？？？
　　　　・・・・
　　　　そうか。うん、正解・・」

あきこ　「じゃあ、次は、これね。・・・・」

こんな具合に、家庭教師の先生が来ても、撃墜されてしまうのでした。

（つづき）

あきこの１０円玉（１）

みんなのおかあさんが、まだ子どもだった頃のお話です。あきこちゃんという小学生の女の子がいました。あきこちゃんは、いつも元気で明るく、友だちもたくさんいて、学校が大好きです。ただ一つ苦手なのが、算数でした。あきこちゃんは、とても頭がいいのですが、数字が、どうしてもダメなのです。

お母さんは、心配して、家庭教師の先生に来てもらうことにしました。

先生　「あきこちゃん、算数がんばろうね。」

あきこ　「あのね、あのね、先生。これわかる？マクドナルドにあって、バーガー・キングにない。」

先生　「だから、算数やろうよ、ネッ。」

あきこ　「第二ヒント。アジアにあって、ヨーロッパにない。」

先生　「そんなことは、また、あとで。さあ、まず算数、やろって。」

あきこ　「そんなこと言って、ホントは、先生、わからないんでしょ。しょうがないから、第三ヒント。イカ、シカにはあって、タコ、クマにはない。先生、わかった？」

先生　「え・・・、う～ん・・・、なんだろうね？」

（つづく）