ヨナの福音こばなし帳

オリジナルのショート・ストーリー。一週間で一話完結。週末には、そのストーリーから人生の知恵をまじめにウンチクります。

復活の朝(1)

2008-03-24 | 続どろんこハリィ/ 母の手 /復活の朝
朝早くまだ暗いうちに、マグダラのマリヤは、他の何人かの女性たちといっしょに、イエス様の葬られた墓にむかいました。手には、用意していた香料と香油がありました。
彼女たちは、「墓の入り口からあの石を転がしてくれる人が、誰かいるでしょうか」と話し合っていました。

その時、大地震のような揺れが起こりました。それは、こういうわけでした。主の御使いが天から降りて来て、石をわきへ転がして、その上に座ったのです。
その顔は、稲妻のように輝き、その衣は雪のように白いものでした。

番兵たちは、御使いを見て、恐ろしさのあまり震え上がり、死人のようになりました。

御使いは彼女たちに告げました。
「驚いてはいけません。あなたがたは、十字架につけられたナザレ人イエスを捜しているのでしょう、あの方はよみがえられました。ここにはおられません。御覧なさい、ここがあの方の納められた所です。ですから行って、お弟子たちとペテロに、『イエスはあなたがたより先にガリラヤへ行かれます。前に言われたとおり、そこでお会いできます』とそう言いなさい」

(つづく)