仙台駅から南に、広瀬川にかかる宮沢橋を渡ると、丘陵地が見える。
さらに宮沢橋から伸びる通りを行くと、やがて右手に山門も見えてくる。
そこは大年寺だ。
この丘陵の上に行くと、伊達家の墓所があり、その周りは町を望める公園となっている。
また、その一角に空に向かってそびえたつ鉄塔がある。
この鉄塔は、仙台放送の送信塔だ。夜には灯りで照らされる。
震災後、しばし点灯を休んだり、時間を遅らせて点灯時間を短くしたりしていたが、ついに照明を節電用に取り替える工事を行った。
そして、2012年6月末頃、いよいよ新しくなって点灯したのだった。
これが、とても美しい。
回り燈篭のように、灯りが色を変えながら回り、目にした人々を和ませる。
震災で多くの命が失われたが、その御魂を鎮め、町の復興を願って、新たな灯りを点すことになったのだという。
「綺麗だ」と思った時、心は和み、励まされる。
夜空に浮かぶ鉄塔の灯りは、町の人々を見守り、元気付けている。
この鉄塔は、2012年7月1日~16日に名称を公募し、その後『仙台スカイキャンドル』と名がついた。