安い税金と小さな政府を切望するふきあえずのブログ

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銀行の信用毀損と日銀の窓口指導

2019-04-25 08:27:35 | 政治

私は決して陰謀論を追求しようとか思っているわけではないことを、ここでおことわりしておきまして
今日のお題の内容について触れてみたいと思います

もう10年以上も前のことですが、銀行による「貸し剥がし」が、ちょっとした社会問題になったことがあります
銀行を信用して借り入れを行っていた、主に中小企業が、銀行から突然返済を迫られ廃業や倒産の憂き目を見た、などということが取り沙汰され
特集などにもなり、ちょっとした社会問題になりました
私は当時、そのことについてそれほど詳しいわけでもなく、「なんでそんなことをするのだろう?」と不思議な感じがしていました

今考えてみますと、この「貸し剥がし」や「追加融資を断られる」などの、銀行による極度の金融引き締めが
その後の市場経済に”トラウマ”を与え、非常に大きな影響を及ぼしたのではないか?と感じています
それ以前にも、金融業界の信用(Credibility)が大きく毀損した出来事がありましたね
1997年頃の出来事ですが、山一證券の倒産、北海道拓殖銀行の倒産、日本長期信用銀行の破綻
護送船団方式と言われ、絶対に倒産しないと言われた銀行が、実は倒産することもあるのだと、世の人々が気がつきました

本当は、これらの金融機関の信用毀損が、その後の経済に大きな傷跡を残したのではないのでしょうか?
私もそうなのですが、実はあまり銀行を信用していません
銀行は、自らの都合が悪くなるととたんに顧客を見限り貸し剥がしを始める、それまでの信頼関係などお構いなし
そのイメージが強くあります
そして、融資など必要のない企業にしかお金を貸し出さない...日傘しか貸さない、というイメージも強くあります
まるで「銀行は営利事業だから自分の都合しか考えない」というようなイメージです
しかしながら、これは本当はおかしいのではないか?と思うのです

なぜなのか?それは

「銀行は日本で唯一、お金を創造する権限を与えられた、半公的機関だから」

確かに、銀行がすべてにおいて「自分のお金」を工面して貸し出しているのなら意味はわかります
しかし、自分たち(銀行)には、お金を作り出す権限が与えられている
なぜなのか?それは、日本の繁栄に責任をもて!ということなのではないでしょうか?
私はそう思います
自分たちの都合で営利事業だけをやっているなら、信用創造など無くてもいいと、私は思うのですよ
私だって、何もないところからお金を作って貸し出し出来るんだったら、そうしたいですよ

バンカー(銀行家)が、企業を育て、国の発展に寄与するのは、これは銀行の使命
だと思います

私は今まで、どうしても解せなかったんです
なぜ国の経済対策は、これほどまでに「ちぐはぐ」なんだろうと
でも、日銀の窓口指導の現実を見ると、その理由がよくわかります
原因は、セクショナリズム
自分たちの権益、領分を守ろうとするお役所的な考え方にあります
日銀が財務省や政府の圧力から逃れたい、その気持ちはわかる気はします
しかし、木を見て森を見ず、の喩えもありますし、日本という国を一つの人体と考えるならば
日銀や銀行は血流を送る心臓や血管であるわけです
この心臓や血管が脳の命令を聞かなかったらどうなるか?それは深刻な病気にもなるでしょう

日銀による窓口指導...これによって、貸し剥がしなども行われたと言われています
民間が意気消沈し、「経済はもうよくなる事はないから、お金を借りたら返せない」、と、深刻な心の病気にかかっている
この責任は、一つには日銀にもあると、私は思います
日本には今、長期的な視野で國家戦略を組立て、国をデザインしていく司令塔が必要です
そしてもうひとつ必要なのが、国家戦略に即して融資を行う「長期融資銀行」の設立です
これは、一つ一つの銀行がバラバラにやっていても、決して長期的視野にはなりません

今こそ、国の指導者に、そうした長期的国家戦略を組み立てる頭脳が必要だ


そう私は思います






コメント
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