安い税金と小さな政府を切望するふきあえずのブログ

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現代貨幣理論は社会主義とは相性が悪い

2019-04-29 10:39:54 | 政治

社会主義思想とは相性の悪いMMT(現代貨幣理論)

アレクサンドリア・オカシオ-コルテス米下院議員(29)最年少にてニューヨーク州選出の議員になられた女性ですが
この方が支持を表明したことによって、現代貨幣理論は一躍有名になりました
オカシオ-コルテス議員は、自他共に認める社会主義思想(ソーシャリズム)の持ち主です

この方の政策の特徴といたしましては、グリーン・ニューディール政策に代表される環境保護リベラルの政治家であり
また変わったことをおっしゃる..と感じるのが、極端な累進課税制度を推進しようとしていることです
本来MMT理論においては、税金とは民間の余剰資金を吸い上げるための単なる調整機能であって
通貨発行の権能を持つ政府には、必ずしも徴税は必要ないのですが、なぜか高所得者には70%を超える税金を課すことを主張しています
私もこの方の本心は解りかねるところはありますけれども、彼女の本心はおそらく
「平等な社会」を作りたい、お金持ちのお金を取って貧しい人に分け与えたい
という、慈善家のような、宗教的な優しさを持つ方なのではないでしょうか?
なぜこの方がニューヨークで人気を博しているのか?その優しさが理由のひとつだと思うのです

その優しさは優しさとして、では、その彼女の考え方に基づくと、どのような政策を行う可能性が高いのでしょうか?

社会主義とMMTの合体、向かう先はハイエクの言う”隷属への道”

ハイエクによると、社会主義者もまた「自由への道」という言葉をよく使い、真の自由主義者による「自由」とは
その「自由」の意味合いが違う、と言われています
社会主義者の主張する「自由」とは「経済的な格差を政治的な強制力で是正することを言う」と、ハイエクは主張していますが
これには私も同感です
オカシオ-コルテス議員が主張する「自由」も、「お金持ちから取り上げて貧しい人に分配する」ことをもって「自由」と言うのでしょう
でなければ、MMTを支持する彼女が、高所得者から70%もの税金を取ることを主張することの意味も主張の正当性も理解不能だからです
これは「政治によって強制的に格差の是正をしたい」という彼女の意思表示だと思います

政治権力による格差是正...こんな彼女の政策にもそれは現れています
彼女はグリーン・ニューディール政策によって
「子供の自家用車送迎を禁止し、バス通学に切り替える」という政策を述べています
これもまた、化石燃料を削減するという目的ではあるものの、お金持ちと貧しい人との格差是正の気持ちが現れていると思います

こうした政策の端々に、政治的な強制力を伴った格差の是正が盛り込まれている

まさに「隷属への道」そのものです

そうした彼女が、MMT理論を自らの政治信条に応用すればどうなるか?
それは、低所得者にとってはまさに夢のような生活なのかもしれません
低所得者への住宅の支給、低所得者への学費の免除、低所得者への生活費扶助、低所得者への医療費の免除
数え上げればキリがありません、しかし、これもまた「隷属への道」なのです

人は他人から与えられることが当たり前になると、怠惰になります、働かなくなります
これは数多くの人が見聞きし、体験していることでしょう
そして、格差是正の政治圧力は「働かない人と、一生懸命働く人」この両者の格差をも埋めようとします
懸命に働く人から取り上げて働かない人に配る...これが、働く人にとっての「隷属への道」なのです
働くことが馬鹿馬鹿しくなります

このように、社会主義者がMMTを持ち出すと、弱者救済を免罪符にした「打ち出の小づち」にしてしまうことが、容易に想像できます
しかし、MMTには思わぬ副作用もあります、それは
働かない人が増えて国の経済、産業が停滞してくると、極度のインフレ...ハイパーインフレが起きて経済が壊滅します

MMTが有効に機能するのは、その国の人々が誠実で勤勉でよく働くということが前提条件なのです
いくら貨幣を自由に作れるといっても、その国の生産能力を超えて貨幣を供給することは不可能なのです

オカシオ-コルテスとドナルド・トランプの政治思想の違いとは?

ドナルド・トランプは、一見して横暴で暴君のように見えることもありますが、中身は全く違います

オカシオ-コルテスや、ついでにバラク・オバマ大統領などのリベラル左派は、低所得者に生活扶助を与えます
しかし、ドナルド・トランプはそうではなく、低所得者には仕事を与え、勤勉に働くことを求めます

これが両者の決定的な違いです

トランプの政治信条は、おそらく、自身の宗教的信条からくるものです
キリスト教プロテスタントでは、勤勉に働き豊かになることは、神の栄光を地上に現す行為だ、として
働く者が豊かになることを祝福します
各人が神の祝福を受けるに値する存在として存在している
だからこそ、働いて豊かになろうじゃないか?

ということなのだろうと思います
何もしないで他人から与えられたお金に慣らされ、お金に隷属するなかれ
ですね

アメリカは元々、WASP(ホワイト・アングロサクソン・プロテスタント)の作った国です
その精神がなければ、アメリカの繁栄もまたなかったでしょう

トランプ大統領の出現で、アメリカがアメリカらしくなりました
社会主義のアメリカは見たくない...私はそう思います

コメント
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