安い税金と小さな政府を切望するふきあえずのブログ

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日銀の異次元緩和は’失敗’なのか?

2019-04-16 08:40:09 | 政治
前回の記事に関連しまして、機能的財政論について考えます

機能的財政論とは、政府の財政政策・金融政策は、そもそも経済への影響のみ考慮して行うべき
という考え方です

アパ・ラーナーは、それをこのように表現しています

Abba Lerner (1943): "Functional Finance" "機能的財政"より引用
An interesting, and to many a shocking, corollary is that taxing is never to be undertaken merely because the government needs to make money payments…. Taxation should therefore be imposed only when it is desirable the taxpayers shall have less money to spend… [to avoid] inflation….
興味深く、衝撃的なことに、推論として導かれるのは、税金というものは政府が単に支払い資金を作るために課されるものでは決してないのです。
ですから、税金は納税者が支払いによってお金を失うのが望ましい時に課せられるのです。(インフレを避けるために)

[The] government should borrow money only if it is desirable that the public should have less money and more government bonds…. This might be desirable if otherwise the rate of interest would be reduced too low… and induce too much investment, thus bringing about inflation….
政府は、国民がより現金保有を少なくし、より多くの国債を持つことが望ましい時にのみ、お金を借りるべきです。そうではなくて、もし金利が低く下げられすぎたために多額の投資が誘発された場合には、そのようにインフレが来るでしょうから、この方法は最適なのかもしれません。

The almost instinctive revulsion that we have to the idea of printing money, and the tendency to identify it with inflation, can be overcome if we calm ourselves and take note that this printing does not affect the amount of money spent….
お金を印刷するという考えがインフレと同一視される傾向による、ほとんど本能的ともいえる反発には、私たち自身が心を静め、この印刷が支払い資金の量に影響しないということに注目すれば、打ち勝つことができます
(引用終わり)


一般的には財政政策と金融政策は分けて考えられることが多いのですが
市場に流通する貨幣の量を調節するという観点で考えれば、財政出動も金融政策も
同じく経済には大きな影響を及ぼすものです

私がなぜこの説を取り上げたか?
その理由は
今の日本政府、財務省の提唱する財政均衡(プライマリーバランス)という考え方
"収入と支出を均衡させなければ政府は不健全となり破綻する" という
ほとんど本能的な財政健全化策によって、増税が正当化されていることに
大いに憤りを感じているからです

増税はこれすなわち、民間経済へのブレーキであります
国民の持つ資金を政府が強制的に吸い上げることですからね

もし、財政健全化に正当性がなければ、なんのための増税なのか?
きちんと考え直す必要が出てくるのではないでしょうか?

日銀の金融緩和についての考察が出来ていませんでした
私自身は結論を申し上げますと、今の日本はアクセルとブレーキを両方踏み込んでいる状態
錯乱状態だと理解しています
日銀の金融緩和によって金利が下がり、民間投資が増える要素自体はあります
しかしながら、同時に経済へのブレーキを踏んだ状態。。。
それが2014年の消費増税、そして今年予定されている消費増税です

アクセルをふかしながら強烈にブレーキを踏んでいる状態。。。
こんな不自然な状態に、なぜ頭のいい人たちが気がつかないのか?
理解に苦しみます

次回はMMT(現代貨幣理論)についても取り上げてみるつもりです

コメント
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