<お出かけ先>新橋演舞場(東をどり)
<着物>モスグリーンの御召(単衣)
<帯>淡いピンクにウサギ柄の塩瀬帯
<帯揚げ>ピンクの綸子(りんず)
<帯締め>若草色の三分紐
<帯留>ウサギ
朝まで降っていた雨が止んで蒸し暑くなりそうだったので、単衣にしました。
地紋が織り出された御召です。
御召は生地にハリがあるので、単衣でもかっちりとしたラインになるのがうれしいところです。
5月なのでまだ夏帯にはせず、塩瀬の帯にしました。
着物が地味な色なので、帯を前日と同じパステルピンクのうさぎ帯にして、明るくしてみました。
この着物、実は、東をどりに着て行くには不都合な点が少々……。
新橋の料亭の女将さんたちが、おそろいの着物を作っておられるのですが、それがこれに似た色みの着物なのです……。
女将さんたちの着物はちりめんで裾模様が入っていて、私の着物は御召で無地なので(地色も微妙に違う)、近くで見ると違いがすぐにわかるのですが、遠目に見るとまぎらわしいらしく……。
1階席のいちばん後ろの列に座っていたにもかかわらず、舞台上のおねえさんたちから視線が来たので、ちょっと困ってしまいました(笑)。
おねえさんたちと目が合うのはとてもうれしいんですが、こちらまで緊張してしまいます(笑)。
単衣のよそゆきはこれしか持っていないし、帯あわせを工夫して(礼装っぽくならないように)着て行ったのですが、やはりなんだか落ち着きませんでした(笑)。
しかしこのたびめでたく、インターネットで単衣のよそゆきをもう一着ゲットし、「脱・一張羅」になったので、次からはコワイモノなしです!?
着物のことはこのくらいにして、東をどりのことを少々。
「東(あずま)をどり」は、新橋の芸者さんたちによる踊りの公演です。
新橋というと、JR新橋駅の周辺を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、新橋の花柳界があるのは銀座6丁目界隈、駅でいうと東銀座駅の近くです。
今の銀座8丁目あたりに、かつて「新橋」という橋がかかっていました。橋の周辺にお茶屋さんができて、花柳界として発展していったのです。
新橋の芸者さんたちが日ごろの稽古の成果を発表する場としてつくられたのが、新橋演舞場です。
新橋の料亭街のすぐ近くにあり、歌舞伎座からは歩いて5分くらいです。
現在では、新派や新劇、歌舞伎などさまざまな公演に使われています。
新橋には今なお多くの芸者さんがいらっしゃいます。
新橋の芸者さんたちは、尾上流、花柳流、西川流のいずれかの踊りをお稽古されており、東をどりではこの3流派の踊りが一度に見られます。
最初にご祝儀物のおめでたい踊り、次に、お芝居仕立てになった浄瑠璃物の踊り、最後に、1つのテーマに沿って短い踊りを集めた「吹き寄せ」の踊りという構成になっています。
今年は、最初が「福の神」、次が「幻碗久」、最後が「四季の彩り」という演目でした。
東をどりでもう1つ見逃せないのが、いちばんおしまいの「フィナーレ」です。
これは毎年必ず行われるのですが、黒の引き着を着た正装の芸妓さんたちがずらりと並び、総踊りをします。
ちなみに、このフィナーレで演奏されている曲は、東京の花柳界を代表する「さわぎ」という曲を、東をどり用にアレンジしたものです。
「さわぎ」というのは、吉原のお座敷で酒宴が始まるときに唄われていた、にぎやかな曲です。
「さわぎ」もどきの軽快な曲にあわせて、大勢の芸者さんたちが踊る姿は、とても華麗です。
黒の引き着姿の芸者さんたちももちろんきれいですが、真ん中にお一人、首抜き浴衣を粋に着流して男装したベテラン芸者さんがいらっしゃって、とてもかっこよかったです。
華やかな芸者さんの踊りを見て、目の保養になりました。仕事の疲れも吹き飛んだ気がします。
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<着物>モスグリーンの御召(単衣)
<帯>淡いピンクにウサギ柄の塩瀬帯
<帯揚げ>ピンクの綸子(りんず)
<帯締め>若草色の三分紐
<帯留>ウサギ
朝まで降っていた雨が止んで蒸し暑くなりそうだったので、単衣にしました。
地紋が織り出された御召です。
御召は生地にハリがあるので、単衣でもかっちりとしたラインになるのがうれしいところです。
5月なのでまだ夏帯にはせず、塩瀬の帯にしました。
着物が地味な色なので、帯を前日と同じパステルピンクのうさぎ帯にして、明るくしてみました。
この着物、実は、東をどりに着て行くには不都合な点が少々……。
新橋の料亭の女将さんたちが、おそろいの着物を作っておられるのですが、それがこれに似た色みの着物なのです……。
女将さんたちの着物はちりめんで裾模様が入っていて、私の着物は御召で無地なので(地色も微妙に違う)、近くで見ると違いがすぐにわかるのですが、遠目に見るとまぎらわしいらしく……。
1階席のいちばん後ろの列に座っていたにもかかわらず、舞台上のおねえさんたちから視線が来たので、ちょっと困ってしまいました(笑)。
おねえさんたちと目が合うのはとてもうれしいんですが、こちらまで緊張してしまいます(笑)。
単衣のよそゆきはこれしか持っていないし、帯あわせを工夫して(礼装っぽくならないように)着て行ったのですが、やはりなんだか落ち着きませんでした(笑)。
しかしこのたびめでたく、インターネットで単衣のよそゆきをもう一着ゲットし、「脱・一張羅」になったので、次からはコワイモノなしです!?
着物のことはこのくらいにして、東をどりのことを少々。
「東(あずま)をどり」は、新橋の芸者さんたちによる踊りの公演です。
新橋というと、JR新橋駅の周辺を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、新橋の花柳界があるのは銀座6丁目界隈、駅でいうと東銀座駅の近くです。
今の銀座8丁目あたりに、かつて「新橋」という橋がかかっていました。橋の周辺にお茶屋さんができて、花柳界として発展していったのです。
新橋の芸者さんたちが日ごろの稽古の成果を発表する場としてつくられたのが、新橋演舞場です。
新橋の料亭街のすぐ近くにあり、歌舞伎座からは歩いて5分くらいです。
現在では、新派や新劇、歌舞伎などさまざまな公演に使われています。
新橋には今なお多くの芸者さんがいらっしゃいます。
新橋の芸者さんたちは、尾上流、花柳流、西川流のいずれかの踊りをお稽古されており、東をどりではこの3流派の踊りが一度に見られます。
最初にご祝儀物のおめでたい踊り、次に、お芝居仕立てになった浄瑠璃物の踊り、最後に、1つのテーマに沿って短い踊りを集めた「吹き寄せ」の踊りという構成になっています。
今年は、最初が「福の神」、次が「幻碗久」、最後が「四季の彩り」という演目でした。
東をどりでもう1つ見逃せないのが、いちばんおしまいの「フィナーレ」です。
これは毎年必ず行われるのですが、黒の引き着を着た正装の芸妓さんたちがずらりと並び、総踊りをします。
ちなみに、このフィナーレで演奏されている曲は、東京の花柳界を代表する「さわぎ」という曲を、東をどり用にアレンジしたものです。
「さわぎ」というのは、吉原のお座敷で酒宴が始まるときに唄われていた、にぎやかな曲です。
「さわぎ」もどきの軽快な曲にあわせて、大勢の芸者さんたちが踊る姿は、とても華麗です。
黒の引き着姿の芸者さんたちももちろんきれいですが、真ん中にお一人、首抜き浴衣を粋に着流して男装したベテラン芸者さんがいらっしゃって、とてもかっこよかったです。
華やかな芸者さんの踊りを見て、目の保養になりました。仕事の疲れも吹き飛んだ気がします。
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