危うし木更津オスプレイ<本澤二郎の「日本の風景」(3394)
<軍用利権派の影が見え隠れした初の市民説明会>
昨夜、マイクロソフト・ニュースで防衛省によるオスプレイ住民説明会が、木更津市の文化会館で開催されたことを知った。墜落が珍しくない危険極まりない軍用輸送機オスプレイの基地に木更津市が選ばれるというのだ。お隣の君津市の水源地には、1万トン以上の放射能汚染物質が、産廃場に投棄され、将来的に房総半島の自然と農業・水資源は破壊される。
そこへ新たに、専守防衛という原則を破っての首都圏木更津市にオスプレイ襲来である。説明会に賛成派もいたと報じられている!軍用利権派の国会議員の姿が映し出された格好である。木更津市はやくざの街で知られる。「木更津レイプ殺人事件」の本拠地だ。春の市議選では、やくざ派の市議が相当数当選している。民度の低さを悪用した防衛省オスプレイ作戦なのだ!
<早くも逃げる市長と市議会の不埒な対応>
ごく当たり前の市民・大衆重視の自治体であれば、このような危険な動きは、事前に排除するだろう。残念ながら、千葉県にも木更津市にも、そうした民主主義の常識が通用しない。
まさに、そこに狙いをつけた、防衛省と軍事利権に食らいつく、やくざまがいの政治屋の姿を、中立公正のジャーナリストの目には、くっきりと見えてくるのだが。
このような市民・大衆に危険の及ぶ行為に対して、本来は、真っ先に地元選出の国会議員や政党が反発する。市長・市議会が反対の行動を示すことになる。どうやら、そうした健全な動きがない。信念のある市議さえもいない?
責任を果たすべき市民の代表がいない?やくざを国会議員に押し上げた土壌・風土は、今も何も変わっていない。そのはずで、やくざの配下が国会議員というのだから。そして先の参院選では「二人の自民党候補を当選させた悪しき勢力が公明党創価学会」と清和会OBは指摘している。
<轟音と墜落する危険軍用機は攻撃輸送機>
何度か自衛隊基地の視察会に参加して分かったことだが、確か沖縄では中国機に緊急発進・スクランブルをかける、まるで子供のような若者操縦士に驚いた。ベテランの操縦士に「ヘリと戦闘機の操縦は、どちらが困難か」という素朴な質問をすると、彼は「それはヘリコプターの方が難しい」と回答した。
超音速で飛ぶ戦闘機だと信じて疑わなかったものだから、一つ勉強になったものである。在京政治部長会のころは、頻繁に視察する機会があったが、当時は全く関心がなく、参加しなかった。悔やまれるところである。
一度、PKO導入に際して自衛隊富士学校で講演したことがある。むろん、PKO反対の主張をして感謝された。自衛隊員もまた命が一番だからである。
想定できることは、オスプレイの騒音というよりも轟音に耐えられる人間はまずいない。普通の軍用ヘリに何度も乗ったが、特別の耳栓をしないと、とても耐えられない。
機体の大きなオスプレイの垂直離着陸の轟音はただ事ではない。それが年間4500回。テレビは見られない。勉強どころではない。その影響はただ事ではない。
さらに深刻な問題は、自衛・防御のためではない軍用機だ。攻撃目的の兵員・武器弾薬を戦地に輸送する。これは相手国からすると、真っ先に叩き潰さなければならない武器ということになる。
墜落の危険は、ヘリのような安定性がない中での、ヘリのような機能を果たすための操縦の困難さが伴う。風にも弱い。オスプレイは首都圏全域に危険を持ち込むことになろう。墜落大惨事が想定されるだろう。
<原発同様のミサイル標的のヘリ駐屯地>
陸上自衛隊木更津駐屯地にオスプレイが襲来する事態になれば、それはミサイルの標的になる覚悟が求められる。
「現在のような戦前派の極右政権が存在すると、半島や大陸からのミサイルにも狙われかねない」との専門家の分析もある。
目下、漁民との闇取引に注目が集まっている。佐賀県の漁民はまともだが、やくざが介在する木更津市はどうなのか。超軍拡予算にウケに入る防衛省の財布は緩んでいる。
<やくざの街・返上の好機!>
新たにわかったことは、駐屯地周辺の住民と防衛省は、隠れて秘密の折衝をしていた。住民懐柔策を実施した時点での、公開説明会ということだった。
「木更津レイプ殺人事件」の被害者がアルバイトをした、やくざ経営の介護施設「かけはし」も、駐屯地に近い。
この機会に市長と市議会をリコール、やくざまがいの連中をたたき出してはどうだろうか。佐賀県の真っ当な市民運動との連携、辺野古の反対派との連携も考慮してはどうか。木更津市民の正念場であろう。
2019年8月4日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)