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「怒り」のマネジメント術

2012年02月04日 22時38分42秒 | お仕事・学び
最近は、自己管理に関する本も手に取っています。去年、新しい勉強を始めました。決して簡単ではない物事を並行して進めるには、つぎ込んだエネルギーを最大限推進力に変える必要があります。別の視点から見れば、自分で自分の足を引っ張らないようにすることも同じ効果があります。

そんな観点から選んだ本のうち、1冊をご紹介。

●「怒り」のマネジメント術 ― できる人ほどイライラしない (安藤 俊介 著、朝日新書)

人間の感情の中で、怒りほど厄介なものはありません。怒って物事がよい方向に動くことはほとんどありませんが、そうと分かっていても、怒りの感情は膨らんでしまいます。仕事中でも、取引先からあれこれ押し付けられて、イライラしてしまうことがあります。メールでやり取りしているときは、メールを送信するまでに一呼吸置いて心を落ち着けることができますが、仕事中にイライラするのは非生産的です。

不毛な怒りをいかに減らすか。

本書では、アメリカでアンガーマネジメント (anger management。怒りの適切な配分) を学び、日本アンガーマネジメント協会の代表理事を務める著者が、いかに怒りの感情をコントロールするかについて分かりやすく解説しています。

ただし、怒らないようにするための方法論を述べているわけではありません。著者は、無駄な怒りを減らし、怒る場合でも表現方法や場所を選ぼうと説きます。

人間は、自分の周辺で起きた出来事について、各人各様の物事のとらえ方に基づいて解釈します。この、その人なりの物事のとらえ方を、著者は「心のメガネ」と例えます。同じ出来事でも、どのようなメガネを通して見るかによって見え方が変わります。心のメガネは人それぞれであり、その心のメガネに正誤や良し悪しはありません。ですから著者は、怒ってはいけないわけではないと言います。心のメガネが原因で自分や周囲が苦しむなら、適切に管理した方が人生が楽になりますよ、ということです。

本書では、怒りが生ずるまでの過程を明確化し、衝動的な怒りが生じたときのための即効性のある対処法 (対症療法) と、無駄な怒りを減らす方法 (体質改善) について、例を交えながら具体的に説明しています。

具体的で大変分かりやすい本ですので、感情のコントロールに関心のある方はぜひ手に取ってみてください。ただし、怒りの感情は一朝一夕にコントロールできるようになるものではありません。怒りという悪魔を手なずけるには、それなりの根気も必要です。……なんて、脅かすわけではありません。怒りを自在にコントロールできるレベルにまで至らなくても、できる範囲で取り組むだけでも、本を手に取るだけでも、心は確実に変化しています。自分の至らない点を見つめ、怒りの感情に対処しようと考えるその心は、きっと人生を変えていきます。まずは、初めの1歩を。

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