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貧困への道・2

2013年08月31日 23時03分44秒 | お仕事・学び
先日読んだ本

book0009.jpg: 「日本を捨てた男たち」(水谷 竹秀 著、集英社)

●『日本を捨てた男たち ― フィリピンに生きる「困窮邦人」』(水谷 竹秀 著、集英社)

ここに登場する困窮邦人には、特徴的な共通点があります。

こらえ性がなく、ひとつの物事を続けられない。ケンカ早い。喉元過ぎれば熱さを忘れ、その場しのぎを続ける。先のことを考えない。余裕があるうちに手を打たずに、手遅れになってから騒ぐ。このまま進めば後戻りできなくなるという一線を認識していても、その一線を越えてしまう。

思い出すのは、将来への不安を口にしていた美容師の卵のこと。

将来への不安を聞いた後、次にその美容院に行ったときは、まだその子の顔がありました。しかし、数ヶ月で姿を見なくなってしまいました。別のお店に勤めているならよいのですが。美容師学校をやめていなければよいのですが。あの美容院は明るい雰囲気で同年代のスタッフも多く、人間関係もよさそうに見えます。数ヶ月で美容師学校を卒業するという状態でもなかったので、姿を見ないとなると、やっぱりやめてしまったのでしょうか。やると決めたことを成し遂げなければ、これから先も何も成し遂げられなくなってしまいます。途中で壁に突き当たることがあるかも知れないけれど、踏ん張って欲しい。

けれど、物事が形になる前にやめてしまう人も多いのでしょう。

あれもこれも中途半端なまま放り出した先にあるのは、社会からの脱落です。踏ん張れずにやすきに流れても、すぐに問題が出てくることはありません。しかしそれはギリギリのバランスで成り立つ日常。失業や病気など、ふとしたきっかけで貧困に陥ります。

ところで、人が身勝手な行動から貧困に陥った場合、社会はその人を支えるべきでしょうか。筋を通せば自己責任ということになります。一方、人の心には弱い面もあり、その弱さを認めるなら再起を支援すべきです。ただしそのときには、ここぞというところで踏ん張った人たちが身勝手な人たちを支える構図になります。

正解はまだ見つかりません。

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