原作名:オリジナル作品
作者:ガビアル
最終更新日:2013年9月20日
評価:B
サイト:ハーメルン
http://novel.syosetu.org/7243/
[あらすじ]
ふと気が付けば、自分がいるのはどことも知れない洞窟の中。しかも全裸。男のはずなのに股間にその象徴はなく、胸が膨らんでいた。ダメ押しとばかりに、背中には翡翠色をした翼。加えて同色の尻尾があり、角まである。
一体全体何が起きた? 記憶を探るにも、どうにも思考力が低下していて考えがまとまらない。
このままここに居座っていても仕方あるまいと、洞窟の外に出、空を飛ぶことしばし。
見つけたのは、男達の斬った張ったの血生臭い場面。
そこに介入し助けた形になったのは、商人を自称する怪しげな男。
とうのいった男と、見るからに人外の娘では、ボーイ・ミーツ・ガールと洒落こむにはちょっと無理があるか? でもそれが二人の出会い。
こうして始まる、ちょっとおかしな二人の道中記。
[文章]
主人公視点の一人称。誤字脱字の類は少な目。地の文で、ですます調や慇懃無礼な話し方をしていないので、この点だけでも十分に詠み易い。各話の文量も平均一万文字を超えており、読みでがあって好感が持てる。
[総評]
異世界漂着のTS物……の分類で良いのかな? TS物なのは間違いないけれど、漂着物か転生物か憑依物なのかは、後に明かされていくのでここでの明言はせずにおく。
何と言っても、異国情緒に溢れる描写が丁寧なのが特長。ありがちな中世ヨーロッパ風なんちゃってファンタジー世界ではなく、読み進むうちに中近東かその辺、イスラム文明圏を想像させてくれる。当方はその方面に足を延ばしたことはないので、あくまでそういうイメージを元から持っているため、という意味でイスラム圏としている。
主人公と主人公を拾った自称・商人との漫才めいた軽快な会話と、主人公の地の文の中で語られる情景や社会情勢の説明の長さも程良い。作者の自己満足な設定語りで終わらせない計算が働いているのだろう、設定語りで物語が動かないという事がなく、必ず何かしらの進展があるのも、読んでいて飽きが来ない。
戦闘シーンはどちらかと言えば淡泊。ごり押しで通せる最強系の主人公だけれど、知略計略を用いた戦い方がメイン。
久し振りに当たりを引いたと思えた作品。
作者:ガビアル
最終更新日:2013年9月20日
評価:B
サイト:ハーメルン
http://novel.syosetu.org/7243/
[あらすじ]
ふと気が付けば、自分がいるのはどことも知れない洞窟の中。しかも全裸。男のはずなのに股間にその象徴はなく、胸が膨らんでいた。ダメ押しとばかりに、背中には翡翠色をした翼。加えて同色の尻尾があり、角まである。
一体全体何が起きた? 記憶を探るにも、どうにも思考力が低下していて考えがまとまらない。
このままここに居座っていても仕方あるまいと、洞窟の外に出、空を飛ぶことしばし。
見つけたのは、男達の斬った張ったの血生臭い場面。
そこに介入し助けた形になったのは、商人を自称する怪しげな男。
とうのいった男と、見るからに人外の娘では、ボーイ・ミーツ・ガールと洒落こむにはちょっと無理があるか? でもそれが二人の出会い。
こうして始まる、ちょっとおかしな二人の道中記。
[文章]
主人公視点の一人称。誤字脱字の類は少な目。地の文で、ですます調や慇懃無礼な話し方をしていないので、この点だけでも十分に詠み易い。各話の文量も平均一万文字を超えており、読みでがあって好感が持てる。
[総評]
異世界漂着のTS物……の分類で良いのかな? TS物なのは間違いないけれど、漂着物か転生物か憑依物なのかは、後に明かされていくのでここでの明言はせずにおく。
何と言っても、異国情緒に溢れる描写が丁寧なのが特長。ありがちな中世ヨーロッパ風なんちゃってファンタジー世界ではなく、読み進むうちに中近東かその辺、イスラム文明圏を想像させてくれる。当方はその方面に足を延ばしたことはないので、あくまでそういうイメージを元から持っているため、という意味でイスラム圏としている。
主人公と主人公を拾った自称・商人との漫才めいた軽快な会話と、主人公の地の文の中で語られる情景や社会情勢の説明の長さも程良い。作者の自己満足な設定語りで終わらせない計算が働いているのだろう、設定語りで物語が動かないという事がなく、必ず何かしらの進展があるのも、読んでいて飽きが来ない。
戦闘シーンはどちらかと言えば淡泊。ごり押しで通せる最強系の主人公だけれど、知略計略を用いた戦い方がメイン。
久し振りに当たりを引いたと思えた作品。