シリーズで紹介している五島プラネタリウムのリーフレットの第14弾は1978年9月配布のものです。
この月の話題は「中秋の名月と月食」。この年の中秋の名月は皆既月食となったようで、表紙に掲載されたのは
過去に撮られた月食の連続写真でした。当時は銀塩フィルムでの撮影だったんで、多重露出による写真でしょう。
2ページ目に今回の月食の解説があり、9月17日の未明~明け方に中秋の名月が皆既月食になると記されてます。
見える地域が日本全国となってますが、実は月食の始まりから終わりまでの全経過が見られたのは西日本に限られ、
東京では欠けたまま沈む「月没帯食」ってヤツだったようです。ちなみに、日曜日の出来事なので、当日は登校とか
気にせずに観測できたはずなんですけど、個人的に観望/撮影した記録は一切ありません。今調べてみたら台風19号が
接近中だったらしく、どうも天気が悪かったのではないかと思われます。さらに次回以降の月食の日時が一覧表に
なっており、それを見ると1980年代は皆既月食の見られるチャンスが意外と多かったことが分かります。
3ページ目の「観望メモ」によると、水星が月初めに西方最大離角を迎え、夜明け前の東天で観望好期だったようです。
星座に関する説明は、西空に傾いたさそり座から頭上へ辿っていくと、わし座、こと座、はくちょう座、カシオペヤ座
などが見つけられるとの記述があります。但し、月の明るい時期は空が明るくて観望に適さないとも記されてます。
もっともプラネタリウムのある渋谷の夜はこの時代で既に市街光が溢れていて、新月近くでも1等星しか見えなかった
と思います。
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