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【注目の天文現象】
 9/17 中秋の名月

EOS Raのダークノイズチェック

2019-12-14 13:39:09 | 撮影機材

デジカメによる天体撮影では、長時間露光時に発生する「ダークノイズ」がどうしても気になります。
ダークノイズとはセンサーに光を全く与えない真っ暗な状態で撮影しても、素子の熱上昇などによって
感光したかのうように薄明るく写る現象のことで、拡大するとRGBの輝点ノイズが多数見えたります。
特に露光時間が長くなるほどノイズが増えていきますので、秒単位以上の露光時間で撮るのが当り前の
☆撮りでは避けられない問題になり、このノイズのなるべく少ないカメラがもてはやされたりします。
で、入手したEOS Raについて、ダークノイズ量はどの程度なのか調べてみました。
調べ方は簡単で、ボディキャップをした状態でバルブ撮影により分単位の露光時間で写すだけです。
ただ、カメラの設定項目の中にある「長秒時露光のノイズ低減」機能が働いている状態だと
本質的なダークノイズチェックができないので、それをOFFにして撮影します。
まずはISO3200、10分露光でダーク画像を撮影。比較用としてEOS 60Daでも撮ってみました。

上がRa、下が60Daの撮影結果で、室内温度は23℃、3回連続撮影した最後の画像になります。
得られたRaw画像ファイルをまずはキヤノンDigital Photo Professional4ソフトウェアで現像処理し、
16bitのTIFF形式で保存。処理条件中のノイズ低減フィルター機能はOFFまたは最低値に設定しました。
その後、Photoshop CS3にて読み込み、リサイズ(800×533)、8bit変換してPNG形式で再保存しています。
一見して真っ黒な画像ですが、リサイズ前の画像から中央部(800×533)を切り出すと・・・

これも上がRa、下が60Daの画像です。RGBノイズ輝点が見えてきました。
これを見ると、Raの方がノイズが多い感じです。受光センサーサイズが違うので、こういう直接比較の
妥当性はどうかという疑問もありますが、実践でノイズ除去処理を積極的に使うべきなのかもしれません。
ただ、ノイズ量は環境温度が低いほど少なくなる傾向があるんで、冬場のフィールドにおける☆撮りでは
あまり気にならないレベルになると思われます。

ついでに、カタログスペック上の最高常用感度ISO40000でも10分露光のダーク画像を撮ってみました。

上がリサイズ後の全体像、下がリサイズ前画像から中央部を切り出した画像です。
赤系統のノイズが目立ってる感じで、全体像には僅かながらムラが出てるような気もします。
まぁ、個人的な☆撮りにおいて、こんな感度で10分も露光するケースはまず無いと思いますが、
参考用として載せておきます。甚だディープなオタクネタをご覧いただきありがとうございました。



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