陳 満咲杜の「為替の真実」

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初取引日の示唆

2008年01月03日 13時14分11秒 | 市況の真実
昨日は為替マーケットの初取引日となり、昨年最後の取引日に続き、ボラティリティーの拡大を以って今年の波乱を暗示していた。

実際、家に籠っている間、欧米の大手投資銀行、証券会社をはじめ、数多くの名の通った機関に属するアナリストらのレポートを読み漁った。彼らの大半は今年におけるドルの反騰を予測し、英ポンドに対する見方が総じて悲観的だ。(多くの方はユーロが現在のレベルから1.4000~1.3500前後、英ポンドは1.9000以下に落ちると予測している)一方、円に対する見方はそれぞれだが、クロス円に関してはやはり円の反転を見ている。

だが、昨日の相場はクロス円の下落を証左していたものの、ユーロ/ドル、英ポンド/ドルの下落ではなく、ドル/円の大幅下落を以って形成させたことを見逃せない。言い換えれば、クロス円相場の下落はユーロ、英ポンドなど外貨の下落よりも円の反騰に依存する側面が強く、ドル全体の下落リスクはなお大きいということになる。

ご存じのように、当方は英ポンド/ドルに関してはあまり弱気ではなく、英ポンド/円に対してはかなり弱気の見方を一貫して堅持している。多くの方から「矛盾しているのでは」とのご指摘を頂いていたが、背景としては、やはり個人投資家らは円高に主導される相場を信じていないようである。日本株と円の行方(大げさに言えば日本の将来)に関しては日本人ほど悲観的、という調査結果が示しているように、寂しい限りであるが、逆に日本株と円の強気サインとなっている。

確かに多くの高名なアナリスト達の見方と相違しているが、当方は昨年12月13日の記事既存ストラテジーを継続での見通しを堅持する。相場が自分の見方を間違ったと証明しない限り、ぶれることはない。もっとも、仮にユーロをはじめ、外貨全体対ドルのベア相場がすでに始まったとしても、外貨主導であっただけに、クロス円相場全体の下落モメンタムを一層強まることに。この意味では、2008年相場のキーワードはやはり「クロス円における円高」である。

当方のロジックを理解するために、クロス円相場を読むシリーズと再考・「円安バブル」の異常さ及び ドルインデックスで測る先の「円安バブル」の異常さなど過去の記事のご一読をお勧めしたい。


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