結論から申し上げると、今年7月までの円安はバブルだった。つまり、足許は円高ではなく、単に先の円安バブルを修正し、あるべき価値へ戻っただけだ。
厳密で言うと、一国の通貨の価値は相対的で、何か基準で定めるものではない。但し、基軸通貨のドルと比べれば、その価値の測定はある程度できる上、逆にドルの価値も測れる。このツールはドルインデックスである。ドルインデックスは主要な6カ国通貨(ユーロ、円、英ポンド、カナダ、スウェーデンクローネ、スイスフラン)の対ドルレートを加重平均して計算された数値で、そのウェイトは下記の通りである。 ユーロ 57.6%、円 13.6%、ポンド 11.9%、カナダドル 9.1%、スウェーデンクローネ 4.2%、スイスフラン 3.6%。このように、ユーロのウェイトは最も大きく、円は二番目になる。ここで導かれる二つの法則は以下の通りである。1、ドルの対極として、ドルが売られたら、ユーロがほぼ間違いなく買われる。ユーロサイドの事情を無視する形で現れることもある。2.ドル安のトレンドが進行中であれば、円安はいずれ修正される。
特に2番目の法則を以ってドルインデックス(黒)とドル/円(赤)の比較チャートを見れば、今年7月までの円安バブルがいかに異常かに気づくだろう。2002年から2004年年末までほぼ連動していたのに、2005年後半から両レートが乖離をし、2006年4月頃からドルインデックスが一貫して右下がりしているのに、ドル円のレートは逆に上昇していく。やがて6月に入って両者の乖離が極端に広くなり、その後円の急騰が生じた。つまり、ドル安がはっきりしている中、円だけ大幅に売られるのは不自然で、円安も自己増殖性によるバブルだった。例え、米サブプライム問題などファンダメンタルズの変化がなくても、、円安は必ず修正される。また面白いのは、テクニカル的な修正の必要がでれば、相場は往々にしてファンダメンタルの急変を登場させる。今回の米サブプライム問題の発生タイミングもしっかり。鳥先か、卵先かという論争があるように、相場の根本的な決定要素を単にファンダメンタルズでは解釈しきれないことろは一杯ある。
確かに偉い「先生」と呼ばれる評論家達と殆どの業者さんは円安を煽ったけれど、重要なのは、評論家達は評論で生計を立て、業者は手数料で稼ぎ、決して自己資金で相場を張っていないという事実を理解することだ。肩書きや経歴で「偉い」と思われた他人の話を鵜呑みするよりも自分の目と頭でこれぐらい簡単の理屈を確認すべきである。「シンプル・イズ・ザ・ベスト」、為替相場は本来わかりやすいものだ。
厳密で言うと、一国の通貨の価値は相対的で、何か基準で定めるものではない。但し、基軸通貨のドルと比べれば、その価値の測定はある程度できる上、逆にドルの価値も測れる。このツールはドルインデックスである。ドルインデックスは主要な6カ国通貨(ユーロ、円、英ポンド、カナダ、スウェーデンクローネ、スイスフラン)の対ドルレートを加重平均して計算された数値で、そのウェイトは下記の通りである。 ユーロ 57.6%、円 13.6%、ポンド 11.9%、カナダドル 9.1%、スウェーデンクローネ 4.2%、スイスフラン 3.6%。このように、ユーロのウェイトは最も大きく、円は二番目になる。ここで導かれる二つの法則は以下の通りである。1、ドルの対極として、ドルが売られたら、ユーロがほぼ間違いなく買われる。ユーロサイドの事情を無視する形で現れることもある。2.ドル安のトレンドが進行中であれば、円安はいずれ修正される。
特に2番目の法則を以ってドルインデックス(黒)とドル/円(赤)の比較チャートを見れば、今年7月までの円安バブルがいかに異常かに気づくだろう。2002年から2004年年末までほぼ連動していたのに、2005年後半から両レートが乖離をし、2006年4月頃からドルインデックスが一貫して右下がりしているのに、ドル円のレートは逆に上昇していく。やがて6月に入って両者の乖離が極端に広くなり、その後円の急騰が生じた。つまり、ドル安がはっきりしている中、円だけ大幅に売られるのは不自然で、円安も自己増殖性によるバブルだった。例え、米サブプライム問題などファンダメンタルズの変化がなくても、、円安は必ず修正される。また面白いのは、テクニカル的な修正の必要がでれば、相場は往々にしてファンダメンタルの急変を登場させる。今回の米サブプライム問題の発生タイミングもしっかり。鳥先か、卵先かという論争があるように、相場の根本的な決定要素を単にファンダメンタルズでは解釈しきれないことろは一杯ある。
確かに偉い「先生」と呼ばれる評論家達と殆どの業者さんは円安を煽ったけれど、重要なのは、評論家達は評論で生計を立て、業者は手数料で稼ぎ、決して自己資金で相場を張っていないという事実を理解することだ。肩書きや経歴で「偉い」と思われた他人の話を鵜呑みするよりも自分の目と頭でこれぐらい簡単の理屈を確認すべきである。「シンプル・イズ・ザ・ベスト」、為替相場は本来わかりやすいものだ。
急に方向転換している今日このごろ…
陳さんは年初より円高を予測していて、
首尾一貫しているところがすごいです。
陳さんが7月に出した「121円60銭ドル売り」
シグナル、絶妙でしたね。
今後も期待しております!!!
これがもし本当だとしたら、今からでもユーロを軸にロングでじっくりいくというのも有りですねー。
それにしてもこう言われてみると、とても説得力がありますね!
陳さんのセミナーに是非参加してみたいと思います
コメント、ありがとうございます。皆さんのご評価を励みに、これからも頑張っていきたいと思います。よろしくお願いします。
また、米人さんが言う「じっくりいく」といった考え方はストラテジー的に正しいですが、リアル・トレーディングにおいて必ずしも正確ではないことも理解する必要があるかと思います。この辺の解釈は、また今度の記事にすると考えています。
お返事ありがとうございます。
今週は一貫して円売りですね。
サブプライム問題への反応も薄らいできて
また円安逆戻り・・・の感じの動きですが???
円安派の先生F氏の
『日本は財政赤字が増える一方で、しかも少子高齢化が進み、
日本の財政赤字を減らすためにインフレ政策を取るので
円安になる』
という話を聞き、円を売ることしか考えていませんでした。
ドルインデックスとドル円の比較チャートを見て目から鱗でした。
いつもとても勉強になり感謝しています。
ありがとうございます。
もっと早く陳さんを存じ上げていたら・・・
またコメントをいただき、嬉しいです。
F氏の言論、私もよく耳にしますが、彼は相場の方向を決定する根本的な要素を知らないようです。今度この辺について記事でも書きますので、乞うご期待。
また、パフェっト氏もよく揶揄しているように、所謂金融界の「プロ」達は簡単の理屈をややこしくし、これで生計を立てている連中であります。はっきり言って、相場のすべてをわかる人がいないし、金融業界は他の業界と違い、プロは存在しません。肩書きと経歴を自慢する連中にはご用心を!