陳 満咲杜の「為替の真実」

陳満咲杜のFXブログです。ブログ引っ越ししました。新ブログはhttp://chinfx.blog136.fc2.com/

ドル/円はここまで!

2008年12月16日 18時15分00秒 | FXの真実
ドル高の勢いが失速し、対ユーロをはじめ、反落してきた。

一方、円に対しては、この前のドル高に殆ど影響されず、ほぼ一本調子の下げが続き、先日88円台まで落ちていた。本日FRBの再利下げも予想され、円の急騰はどこまで続くかと、トレーダーなら誰でも固唾を呑んで見守っているでしょう。

結論から言えば、少なくとも向こう2ヶ月ほど、ドル/円は88円台前後にて底打ち、それ以下の急落はないだろう。テクニカルの根拠に関する説明は来月出版される拙作に譲るが、市場心理と内部構造でも説明が付く。

要するに、一年前と打って変わって、円高の進行を疑問視する声がなくなり、60円台までの円高ターゲットも一般投資者にまじめに受け入れられている。(当方が2007年2月のセミナーで「長期スパンでは100円割れ」との見方を披露し、何人の来場者から鼻で笑われた時とは、隔世のようだ)これ故、市場では円売りポジションよりも円買いポジションが積上げられ、円高の進行を制限してくれる上、逆にドルの反発をもたらすと思われる。因みに、ドルは再度底打ちしてから、100~102円まで反騰する可能性があると当方は見ている。

また、100円を割るか割らないかという時に、騒がれていた「日銀介入」への期待感も薄まっている。なぜか「日銀」介入なしとの観測が主流になり、円高を阻止できないと見る個人投資家がずいぶん増えているようだ。もちろん、当方は介入によってのドルの反発を予想していないが、センチメントの変化には常に最大の注意を払うつもりだ。

気まぐれなのは相場だけではなく、市場心理と一般投資家の思惑も同じだ。
だから、相場は面白い。

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チキンレース&ジーンズトレーダー

2008年12月02日 15時26分05秒 | FXの真実
ドル高の市況が続いている。そして金融危機の様子も一層深めている。

昨日の米リセッション宣言に今更の感じがする一方、各国の利下げラッシュと財政出動、公的資金による市場注入が連続リリースされている「当然のように悪化した」経済指標に埋められ、各国政府の努力もしばらく夜間飛行のように視界不良だ。

さて、目下の状況では、どの通貨に賭けてもチキンレースにおける度胸比べに見える。ユーロ圏、英、豪、新の大幅利下げとリセッションは最早決定的で、英に至っては未曾有の1%或いはゼロ金利まで下げるだろうという過激な予想がまじめなエコノミストから出されている。

なので、着物トレーダーが仮に生存しているとしても、苦しい受難が続くだろう。すでに一部業者にてドル/円のロングポジションでもマイナス金利(スワップ)が付いているように、英ポンド/円のロング筋でもスワップ金利を支払う日がそう遠くないか。

浮上してきた通貨は、利下げと財政出動の余地の小さい、経常黒字国の円だが、すでに買われており、それ以上のボラティリティを期待しにくい上、なによりも先進国の中で、もっとも介入がお好きな国柄だから、いつ不意打ちされてもおかしくない。

それでも、当方はこのチキンレースにおいてドルに賭けれない。理由はごくシンプルだ。目下米国政府とFRBの政策は量的緩和政策そのものであり、ドルは円の二の舞になるのを避けられない、ということに尽きる。

これからキャリートレードの復活があれば、その借り入れの対象はドルとなっているに違いない。目下のドル高は眩しくも回光返照に過ぎない。

チキンレースには着物よりもジーンスのほうがお似合いだから、ジーンズトレーダーの登場も想定すべきかも。

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